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一般質問(3)地域公共交通実証運行について

市民の足をまもるために

 10日の新聞に北杜市のデマンドバスについて、来年度から予定していた本格導入を見送り、引き続き実証運行で利用者と運賃収入を増やし、運行業者と委託料について交渉するという記事が載りました。  都留市の場合どうでしょうか。市民の中には乗ってみた、機会があれば乗ってみたい、安くて助かるという声があります。市民から車内でハーモニカを吹くサービスが市に提案されたといいます。私のところにも乗り降りのさい高齢者などに手を貸したいというボランティアの申し出がありました。
 一方、いくつかの注文の声もあります。運行本数が少ない、時間帯が使いづらいなどです。デマンドタクシーの運行がない田野倉・小形山地域からは見捨てられたのかという声があります。これらについて、現時点での認識がありましたら伺います。
 公共交通については何度か質問し、「そもそも」論を語ってきました。CO2削減、移動の自由の問題などです。ただ、自家用車から公共交通への転換には私たちの意識改革も必要と思います。路線バスの運行を周辺地域の高齢者など交通弱者の問題に矮小化しては公共交通に未来はないと思います。
 私たちが東京などへ行く場合はどうでしょうか。必ず帰りの計画を立てます。しかし、市内での買い物はつい自家用車で出かけてしまいます。東京へ行く場合と同様に「バスに乗ってでかけ、帰りは何時」という習慣をつけることによってバスの利用が促進できます。自家用車がない時代は、どこに行くにもそれが当たり前だったと思います。自家用車よりも安くつくはずで、かなりの節約になると思います。頭の訓練にもなります。
 自家用車は私たちの生活を便利にしましたが、いろいろ問題も生み出しました。あらためてクルマ社会と私たちの生活を見直し、環境にやさしい生活を描いてみる、市はそうした観点での啓蒙を強める必要があると思いますが、いかがでしょうか。あわせて伺います。

【市長答弁要旨】
 2ヶ月間の実証運行では60代から80代の交通弱者と呼ばれる高齢者の利用実態や要望等を考慮し、病院や買い物に利用しやすい運行経路にするとともに、既存のバス路線の維持や利便性の向上も勘案し、運行経路を決定した。
 現時点で、利用者アンケートや現在開催している地域懇談会において、好意的な意見を多くいただいているが、一方で運行本数、運行時間帯、運行経路等に対する厳しい意見もいただいている。
 今後は、実証運行の結果や各地域からの意見等をもとに、「都留市地域公共交通活性化協議会」において、「都留市地域公共交通総合連携計画」を策定し、これに基づいた運行を実施することになるが、全国的に見てもこれといった成功例が見られない地方の公共交通システムなので、本格運行開始後においても、常に市民ニーズや時代の潮流に応じた見直しを行っていく必要があると考えている。
 次に、「公共交通に関する啓蒙について」です。
 (つづく)