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9月議会・決算反対討論(3)

あまりにも消極的な子育て支援

 都留市が幼稚園、保育園を民間に任せているのは市長の責任ではありませんが、児童館・児童センターがなく、乳幼児の遊ぶところがない自治体は多くありません。
 そのほかにも学童保育は他の自治体の後追いで市の負担は最低限度にとどめる、さらに猛暑の夏が続く中、補助金がつかないから学校の冷房施設は設置しない、こういう行政を子育て世代はどう見るでしょうか。評価できるのは学校の耐震化です。これはすでに100%耐震化した12の市町村に次いで13番目の100%になります。しかし、あまりにも消極的な子育て支援です。
 借地料を払っていながら落石の危険のため白木山公園が立ち入り禁止になっています。かつて、こういう場面では職員が浮き石対策に直接乗り出しました。しかし、限界まで職員を減らした体制では、おそらくそれは不可能です。公園で遊ぶ年齢層の子どもは限られています。すぐ大きくなります。来年度(使える)では遅いのです。1969年に松戸市で「すぐやる課」を立ち上げて話題になりましたが、都留市では「すぐやらない課」体制になっているといわざるを得ません。

「市民負担に無頓着」の象徴
 市道の下の水道管破裂の工事費負担を再度取り上げました。そこまで市民に負担させるのかというのが大方の意見です。市民感覚から見て、あえて非常識(他市には見当たりません)という表現を残したいと思います。
 最後にリニアについて触れておきたいと思います。

疑問の声が出始めたリニア
 リニアは本当に地域の発展につながるか、必要かという声があります。
 なによりも5月27日、国土交通省がJR東海に対して南アルプス貫通ルートで建設を指示したというニュースに驚きました。原発事故で電力不足が論議され、大震災からの復興にかかる巨額の費用をどう捻出するのか論議されているさなかに、どういう神経をしているのだろうかと思いました。このさい、実験線と見学センターのある市としての立場から冷静な論議が必要と思っています。
 私は現行の新幹線型であれば「都留市駅」設置もありうるが、リニア方式ではありえないと思います。ましてや国中(くになか)に予定されている駅設置に都留市がなにがしかの負担をするなどということはあってはならないと思います。

人口増へ魅力打ち出せない市政
 今回の審査で私がモノサシにしたのは「定住人口は増えるか」でした。残念ながら、「ノー」でした。それを証明したわけでもないでしょうが、先日の新聞報道で、都留市の有権者はずいぶん減りました。
 市長が残る2年の任期に何をしたいのか、さらに「退任後やりたいこと」というのは何なのかという疑問が残りました。
 それでもあえて「市政の主人公は市民」という言葉を贈り、あわせて、せめて災害対策にはお金を惜しまないよう要望して、決算認定反対討論を終わります。