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9月議会・一般質問(4)

公共交通の将来について

 この議会で「都留市地域公共交通実証運行実施計画」の報告を受けました。率直に言って「よく検討された」と感じました。

循環バス提案から12年
 路線バスの運行については政府が規制緩和の名のもとに補助金を削り、バス会社の不採算路線からの撤退の自由化を強行して以来、地方にとって負担問題など頭の痛い問題でした。私は住民の移動の自由を保障することは都市機能の整備の一環として行政の責任であるという立場からこの問題を取り上げてきました。
平成11年3月議会では保健福祉センターへの足の確保という問題とあわせて法能を経由する循環バスの提案をしました。(今度の計画によって)実に12年ぶりに日の目を見たことになります。市の検討は時間がかかり過ぎると思い見守ってきましたが、議会としても先進地視察の経過も踏まえ現時点では評価できるものと思います。

クルマ一辺倒からの脱出を
 問題は実証運行から完全実施、将来への展望です。いま考えなくてはならないことはこの計画の成否は交通弱者対策ではなく、現に車に載っている私たちの関心の問題です。低炭素地域づくりという意義は前提ですが、打ち出した新機軸が市民に受け入れられるかということです。かつてアナウンサーの国井雅比古さんは、地方の祭などの成功例を語った際、「まず当事者が楽しむこと」と強調されました。この点で、ある市民が循環バスに関心を持ち「乗ってみたい」といった反応を示したことに、私は希望を感じました。時間がある人には大いに乗ってもらいたいものです。都留市の活性化につながるかもしれません。「クルマ一辺倒」になっている私たちの頭が、どんな形であれ路線バスやデマンドタクシーに向いたら、それは成功につながる可能性があります。こうした観点から、まず乗客の確保、組織化について市の考え方を問うものです。
 もう一点は、この「実証運行」が「公共交通総合連携計画」につながり、将来の運行実施につながる基準、目標の目安はなにかということです。大勢乗れば黒字になるという計画でないだけに気になるところです。

【市長答弁骨子】
再生可能エネルギー自給率について

 山日新聞記事の元となった試算結果は必ずしも実態を反映していない。
 太陽光発電への補助金の増額については都留市の場合、対象を拡大していて総体的には低くない。来年7月1日特別措置法施行と市の各種補助金交付の相乗効果で再生可能エネルギーの普及が進むと思われる。
公共交通の将来について
 乗客の確保については意識啓発を行い新たなライフスタイルの創出に踏み込んだ検討をし、地域の説明会、体験しての意見や感想を反映させたい。
 本格運行のためには機運の高まり、費用対効果、既存事業者等への影響、地域経済の活性化などを総合的に判断して決定する。