| 前へ | Top |2007年〜 | 次へ |

大津波の画像に釘付け

 「広報つる」8月号が届きました。「震災のその後と、私たちのこれから―」 東日本大震災の特集で、市が希望者を募り七ヶ浜町に派遣した職員からの情報を中心にした編集です。4・5ページには放射能についての説明があります。原発事故が収束しない現状では手元に置いておく必要があるでしょう。

出版物もさまざま
 メイ子さんが、新しい動画をメールで送ってきました。彼女は職場の友人の案内で震災直後に被災地を訪問した人です。以来、被災地と津波から心が離れず、津波の恐ろしさを発信し続けています。被災地を見た体験の重みでしょう。過日は「東日本大震災 復興支援地図」(昭文社刊)を紹介くれました。津波が押し寄せた地域が一目でわかります。私もインターネットで探し、合わせて「3・11の衝撃 震災・原発 特報部は伝えた」(東京新聞刊)を購入しました。
 それにしてもインターネットで見る津波の動画はものすごいものです。You tubeが募集し、民間人が撮影した動画がたくさん寄せられています。

生々しい動画ばかり
 震災発生当時、テレビでたくさんの津波の映像が流されました。しかし、それは津波の一部でしかありませんでした。今紹介されているネットの動画は長いもので10分以上、津波が遠くに見える時点から町を嘗めつくし引いていくまでのすべてを映し出しています。それだけではありません。ニュースの映像との大きな違いは撮影者やその周囲の人の声が入っていることです。
 気仙沼港、大船渡、南三陸など高台に避難した人が撮影した動画には津波の威力に驚く声、車や家屋が流され、町が破壊されていく光景に絶望する声、逃げてくる人にかける声などが入り混じります。そして全体を通して聞こえるのは悲鳴です。悲鳴は文字にできず、文字の無力を思い知らされます。それを承知で書くと以下のようなものです。

南三陸と大船渡の映像
 南三陸は若い人の声です。

 家が流されている。やべぇ。うわぁ。ああ、ああ、ああ、ああ。やばい、やばい。トラックだ。火事だ。家グチャグチャだ。みんなじゃん。うっそぉ、うっそぉ。ウワ、ウワ。ダメだ。壊滅だよ。
 ああ、早く上がって。やばい、やばい。早く、早く、早くぅ。上がれ、上がれ、上がれ、上がれ、早くぅ。やばい、早くぅ。あの人、やばい。急いでぇ。

 大船渡の方は年配の人のようです。

 超える、超える。ああ来てしまった。何だ、堤防超えてしまったぞ。堤防どうなっているんだ。あああ、オイ、オイ、オイ、オイ。止めてくれ、止めてくれぇ。何が防波堤だ。何が防潮堤だ。ああ、ああ、ああ、ああ。治まってくれ、治まってくれぇ。ああ、ああ。全部ダメだ。逃げろ、逃げろ。