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わかりやすい「原発」…不破さんの講義

 5月25日から27日まで、わずか2泊3日でしたが、宮城県亘理(わたり)町に救援ボランティアに行ってきました。3月11日の大震災以来、先行して現地を見てきた3人の話を聴き、あわせて「ぜひ行くべきだ」という意見に気持ちを動かされたからでした。ただ、この報告は次号以降に譲り、今週は大震災以来、実感している「しんぶん赤旗」の役割を記したいと思います。

「毎日」の論評に感心する
 わが家では日刊紙を3部購読しています。贅沢なようですが、情報の早さと量は議員にとって重要で、「しんぶん赤旗」のほかに地元紙、全国紙を購読しています。全国紙は何でもいいのですが、川柳とクロスワードパズル(ともに国語の勉強になる)が楽しくて「毎日新聞」を読んでいます。
 その「毎日」の5月21日付2面の「近聞遠見」(岩見隆夫)を読んで驚きました。2面トップの囲み記事といえば普通は社説です。
 題名は「トイレなきマンション」。似顔絵は不破哲三さんです。
 ―原発情報は各メディアにもあふれている。しかし、どれも隔靴掻痒(かっかそうよう)の感があって、この国難の乗り切りに不安が増すばかりだ。そんななか、14日付の共産党機関紙「しんぶん赤旗」に3nにわたって掲載された不破哲三社会科学研究所長(81)の〈原発災害講義〉は出色だった。日本の原発について歴史的、体系的に振り返り、なにしろわかりやすい。―
 こう書き出し、結論は「原子力への理解を深めるためにも、不破講義の一読をおすすめしたい」でした。

本当の知識人と思う
 これにとどまりません。さらに同紙25日付の「水説」(潮田道夫)は
 ―本紙「近聞遠見」が「わかりやすい」とほめていたので、赤旗に不破さんが連載した「講義」を読んでみた。明快。―
 潮田氏は岩見氏の着目点を掘り下げ、使用済み核燃料の危険性に焦点を当てています。その立場から、見出しは「核のゴミ捨て場」です。
 ―使用済み核燃料は使用前よりはるかに危険なものになっており、しかも冷却し続けないと、再び「暴走」しかねない。放熱レベルが下がっても放射能を出し続けるから、何万年も人間界から隔離しておかねばならない。
 しかし、いまのところ行き場がないから原発構内のプールにためておくしかない。福島原発ではプールの水が蒸発したのではないかと肝を冷やした。―
 メディアが無視しがちな「赤旗」の記事に着目した両氏は、知識人として尊敬してよいのではないかと思います。もちろん納得させたのは不破さんの力ですが。

パンフレットになりました
 原発は日本の「ルールなき資本主義」の一つのシンボルです。その核心をついた不破さんの講義「『科学の目』で原発災害を考える」がパンフレットになりました。150円です。ぜひ、ご一読ください。