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10・3月議会 一般質問(4)

移住者の増加対策に本腰を

 市長は所信表明で地域おこし協力隊事業について明らかにし、本市への移住者の増加に期待を表明しています。この問題については2006(平成18)年6月議会で取り上げたものです。そのときの答弁で市長は「都留市は十分に魅力のある町」と述べましたが、移住者が増えているとは思えません。

校区別対策も必要
 この問題にかかわって、最近発表された人口減少自治体の中で、都留市は現象が甚だしい自治体でした。長期的に見れば人口減少は国と変わらないレベルと思いますが、検討課題であることは確かだと思います。
 もうひとつは市内の地域別に見た場合の入学児童の減少です。すでに他市で学校の統廃合を決めた地域より児童数が少ない小学校もあります。この点では校区別対策も考えなければなりません。私は、小学校は地域の存続のため、少なくとも昭和の大合併当時の旧町村ごとに配置されるべきものと考えています。小学校のないところに若い人が住むはずがありません。小学校をなくすことは将来、その地域がなくなることであり、真剣な対策が求められます。

住みよい町づくりが前提
 そもそも地域存続のための人口増対策は行政の中心的な仕事であり、そのためには地域住民と一体となった対策が必要です。そして、魅力ある市づくりは、当然のことですが現に住んでいる人たちの生活と誇りを満たすものであることが前提となるものです。
 このような観点から、市は子育て支援と高齢者福祉の充実、安定的な就労対策、地場産業対策を立てるべきだと思います。これまで移住者の増えている自治体は地形的、地理的条件によるものと行政の努力によるものがあると思われます。地形的、地理的条件を大きく変えることはできませんが、都市部に見られる行政の努力では見習うものがたくさんあります。
 市の新規事業に注目しつつ、現時点での市長の考え方を問うものです。

 【市長答弁要旨】
 「地域おこし協力隊」では、市の魅力を住民と一緒に掘り起こし、地域社会の新たな担い手を外部から確保することにより、地域力の維持・強化を図り、その魅力の発信者、広告塔としての役割も担ってもらう。
 人口対策は、地域活性化の根幹であり、市政の最重要課題となるものである。そのためには、本市の豊かな自然や特色のある歴史、文化、地域に根差した産業・経済、支え合いや分かち合いの心をさらに磨きあげ、魅力的で個性的な地域を作ることが基本となる。
 そのため、第5次長期総合計画に掲げる各分野別計画や、地域別計画に着実に取り組み、住む人が住むことに愛着や矜持(きょうじ)の持てるまちづくりを実践することこそ、他所からの移住者を増やす有効な手立てとなるので、市民・コミュニティ組織・行政・企業・NPO・ボランティア団体等、すべての個人組織の協働による生きがいや働きがいのある活力溢れるまちづくりを進め、人口対策につなげてまいりたい。