怒っていいと思う
新幹線の架線事故に遭遇して
的確な情報がなく
久しぶりに参加した議会の視察研修の帰りでした。1月29日、九州小倉から新幹線に乗って徳山あたりまで来たとき、「品川小田原間で沿線火災があり、この列車は新大阪で運転を打ち切ります」と車内放送がありました。火事が治まればすぐに開通できるはずなのになぜ運転打ち切りかという疑問が起こりました。添乗員が車掌に確認を取りましたが、情報がないまま新大阪に向かいました。新しい情報が入ったのは約1時間後で、「停電のために新大阪で運転を打ち切ります」というものでした。思ったとおり沿線火災は根本原因ではありませんでした。
迅速で正確な情報が得られないのは新幹線の経営が大阪を境にJR東海とJR西日本に分かれているためのようでした。
新大阪で乗り換えて帰る
新大阪で降り、飛行機で帰るという案がすべて満席でダメと分かり、バスをチャーターするかどうかといっているうちに停車中の「こだま」が発車するというので乗り込みました。グリーン車に空席がたくさんあったので「このさいフリー」とかまわず座りました。
ところが自由席に乗り込んだ乗客は通路に立っていてグリーン車に移ってきません。車内放送が「グリーン車に乗っている方は、指定席券をお持ちの方が見えたら席を譲ってください」といったので、券を持った乗客が乗ってくると思ったのかもしれません。しかし、グリーン車の券を買っても先の駅の客は動き出した時点で前の列車に乗っているはずです。この列車が始発でない限りありえないことなのに、不親切な放送です。
三島駅で降り、迎えのバスで都留市役所に着いたのは予定から45分遅れの9時45分でした。事故は翌日の山日新聞のトップ記事でした。中間に停まった列車の乗客は3時間半近くも缶詰状態だったということで、私たちの被害は軽い方だったと知りました。
ニュースで分かったのは、事故に直接関わった列車を含め中間で動けなくなった列車が5本、閉じ込められた人は3100人、56本が運休、190本が遅延、14万9000人が影響を受けたということでした。
5.原因
1月27日の仕業検査後に、当該パンタグラフ舟体の取替えを実施した際に、当該車両12号車のパンタグラフ舟体と上枠の締結忘れにより、走行中に舟体がパンタグラフガイシオオイ内部に落下、上枠が上昇して補助吊架線を支える金具(補助アーム)と接触、補助吊架線が切断したと推定。
6.対策
部品の数量管理、作業記録の改良を実施する。
これはJR東海のホームページです。国鉄時代なら「ボルト、オーライ」の指差称呼(しさしょうこ)で確認しますから考えにくい事故で、必要な対策は指差称呼の徹底、むずかしい対策は不要です。仕事が下請けに出されたり、安全の基本がないがしろにされたりしていないか心配です。事故をネットで公開しながら乗客への謝罪はありませんでした。