検証・SONAR/CALの動作
・さて、どうなる?私のCalmatrix
私がSONARというシーケンス・ソフトを愛用するにはそれ相応の理由がある。もちろん、このソフトはそれ自体で優秀なMIDI・オーディオ統合環境といえる。しかし、私にとって決定的なのは”CAL”という独自のスクリプト言語を実装している事にある。私はこの優れた機能を利用して、旧Cakewalkの頃から純粋なMIDI数値入力を実現させるソフトウェアを開発してきた。その名を”Eingang/Calmatrix”という(実はこれ、開発コードネームなのであった・・・正式名称は未だ未定)。この辺のくだりは”作曲小屋/創作のための道具”にて紹介したのでここでは割愛させていただくが、ともあれ、この入力装置のおかげで私なりに数値入力の恩恵をうける事が出来た。しかしながら、旧Cakewalkの進化形であるSONARに移行したとたんに正常に機能しなくなってしまった。この状態は今もなお続いている。果たしてどうなってしまうのであろうか?私のCalmatrix・・・・
さて、一体どこが正常でないのか?Calmatrixは入力された数値を内部的にノート・イベントとして変換する。これはCALの”insert関数”の構文として内部的に変換し、WindowsのDDE機能によってSONARに渡すことによりSONAR側にノート・イベントを生成させる。しかし、SONARのCALの動作はどこかおかしい・・・実はこの件については”テテさん”運営による”テテのアトリエ”(このサイトの管理者であるテテさんは実に親切なお方である)においてもいくつか報告されているのであるが、やはりinsert関数もおかしいと言われておられる。どうやら私だけの不具合ではなさそうである。しかし、だからといってこのまま多大な努力と時間とを費やして育ててきたCalmatrixを無駄にする事はできない。なんとか解決の糸口を見つけられないであろうか・・・と思い、いろいろと試してみた。そこに何か手がかりになるようなものを見出す事は出来たのであろうか?
あれこれと試行錯誤した末に私が見出した一筋の光明・・・・結論から申し上げれば”動作はする”ということである。しかし、それには”ある条件”が必要なのであった。しかもそれは”正常”であることを決して保証するものではない。ならばその条件とは?・・・・いやいや、その種明かしをここでしてしまえばこのページをわざわざ作った意味がない。ここで終わってしまう。であるから私が行ったCALの動作試験の経過のいくつかを以下、順を追って紹介してみたい。なお、私のSONARのバージョンは1.3である。最新版における動作検証については先述のテテさんがバージョン2.2の体験版(英語版)で、ご自身の開発された入力ツール(CakeDDE=優れものである)を使って試されておられる。結果としては改善されてないそうである・・・来るべきSONAR
3にも一抹の不安が冷ややかに背筋をよぎるのであった・・・・。私のCalmatrixに明日はあるのだろうか?
ともあれ今回から、私が試行錯誤する中で得られた結果を連載ものとして掲載していきたいと思う。ただし、本項目で取り扱う話題の性格上、ここでの報告はCakewalk/SONARのユーザー、とりわけCALを使う事(書く事も含めて)に長けたヘヴィーユーザーの方々でなければ理解に苦しむものとなるのは容易に想像できる。もっとも、私とてCALの全てを使いこなしている訳ではないのであるが・・・。
<目次> |
・検証T 事の発端 2003.10.2 ・検証U Calmatrix登場/外部からの検証 2003.10.10 ・再起動/VBプロジェクト 設計思想・その他 2003.10.19 |
2003.10.2