第二回

試験範囲が広くて結構難関!(県内合格者数は23人)
行政書士試験に合格したのが結構うれしくて、知りあいに報告すると「あっそう。それで次に何を受けるの?」などと結構COOL(ここでは冷たいという意味ですが・・)な反応が返ってきた。

そういった反応は資格試験を志した経験のある人に多い。
それは行政書士試験が他の資格試験への登竜門のような性質も持つ資格であるからだ。登竜門と言えばちょっと良いように言い過ぎかもしれない。受験参考テキストでは、資格試験の「法律系の資格取得への入門資格である」とか、「比較的取得しやすい」とか、「努力すれば必ず取得できる」と謳われている。そのためEASYに取得できるというイメージがあり、「次は何を目指すの?」という発言になるのかもしれない。また、開業している多くの行政書士が他の資格を同時に持って開業しているせいかもしれない。

でも、実際に試験を受けたことがある人なら、行政書士試験がそのイメージよりも難関だということを知っているだろう。過去の長野県の合格者数を見ると95年は449人中17人、96年は448人中17人、97年は448人中26人、昨年98年は雑誌の速報によると長野県内の合格者数は457人中23人という事だ。昨年の合格率(長野県の合格率は全国平均よりも低いようだが)は5%、全国でも5.9%と数字的に見れば超難関クラスといっても過言ではない。

「努力すれば必ず取得できる」そして「入門資格」なのに”結構難関”である理由のひとつは、この試験の出題範囲の広さにあるのかもしれない。
まず、一般常識問題として人文科学(国語、文学)、社会科学(日本史、世界史、政治、経済、時事、思想)、自然科学(生物、数学、物理、科学、地学)などから20問出題される。そして法令問題として憲法、民法を中心として、行政書士法、税法、商法、労働法、住民基本台帳法、戸籍法、行政不服審査法、地方自治法、国家賠償法、などから30問、合わせて50問がマークシート形式で出題される。さらに、経済・時事問題などの与えられたテーマに関して800字以内で1時間で論述する。合格ラインは一般常識10問以上、法令18問以上を正解した上で、全体で6割以上の正解が必要らしい。論述も6割以上の得点が必要ということだ。

範囲を聞けばちょっと”びびる”。でも100点満点じゃなくても6割を目指せば良いと思えば気持ちは楽になる。それに一般常識問題と憲法は中学・高校の勉強で事足りる内容で、私のような共通一次試験で5教科8科目を受験している世代にとっては何とかなりそうだ。そんな試験に向けて約一ヶ月間は、今思えばかなり集中した受験勉強だった。
次回は私の勉強方法を報告します。
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