Story of the househusband Vol.5
お薦め映画、「今を生きる(Dead Poets Society)」〜高校生もやるね〜
春、サクラ。新学期の始まり。新入学、進学、おめでとうございます。
園主は今まで子供の進学とか入試とか身近に感じたり考えたりしたことは無かった。園主のご近所には有名幼稚園もないし有名私立中学もないので、「お受験」って何?というのが正直なところなのだ。ただ、この時期のマスコミの報道に触れる度に、小さい頃からお受験を体験してきた首都圏の生徒と、田舎でゆとりの義務教育だけの生徒とが、将来大学入試や会社の同じ土俵で戦うことになることを思うと、一抹の不安を感じないでもない。でも、まあ、今から心配しても、ねえ・・(と、お茶を濁す)。
そんな園主だが、今年は、身近にご子息が高校入試を控えたお母さんがいたので、初めて子供の入試に対する親心や、その辛さを知った。多分、この辺では子供が体験する一番初めの試練が高校入試であり、特に長野県では高校入試に失敗してしまったら一年間「中学浪人」をするという言葉があるくらい、深刻な試験なのである。もしも我が子が受験生だったら、と思うと胃が痛い。改めて、わが子が人質に取られている人生とは過酷なものだと知る。
幸いにも、ご子息は無事合格。なによりである。そして、たまたま、そのお母さんも園主もご子息が合格した高校の卒業生だったという話題から、ご子息が新入学のオリエンテーションに貰ったという学校新聞を見せていただいた。
どれどれ、最近の若者はどんな事を考えているのか、ちょっと斜に構えて読んでみよう、などと思って読み進めると、これがなかなかイイ。記事やコラムを担当した記者が、伝えたい事をいっぱい抱えながら削るのに苦労して書いている様が見て取れる。荒削りで溢れる批判精神。いや、本当に、羨ましいくらいにイイ(ローカルタブロイド紙よりも社説は上じゃないか?。最近、全国高等学校新聞コンクールで朝日新聞社賞受賞したと報道されていただけのことはある)。
とかく、卒業生はいつの時代も現役生には厳しい評価を下すものだし、あの頃はよかった的な感慨を持つものである。でも、この新聞を読んだら、現役高校生たちは、変わっていく社会環境の中でも、古き良き伝統(悪しき伝統も含めて)を守りながら学校生活を有意義に過ごしているのだなあ、と感じた次第である。
そんな園主が、遠い遠い昔の高校生活について考える時、いつも少しだけ高校生活とオーバーラップする映画がある。「今を生きる」(原題「Dead
Poets Society(死せる詩人の会)」)という映画。舞台も出来事も設定も何もかも園主の通った高校とは共通していないのだけれども、なぜか、同じ郷愁を感じる映画。詳細なストーリはこれから見る人の為に取っておくけれど、規則の厳しい全寮制の男子校に、ロビン・ウイリアムス演じる英文学の先生が赴任してくる話(1989年の作品で、アカデミー賞を貰っているようだ)。この作品を見て以来、園主は、ロビンウイリアムス演じる英文学の先生のイメージを壊さないために、ロビン・ウイリアムスが演じる他の映画を見ていない程の大好きさなのである。
この映画の素晴らしさは、きっと現役の高校生にも分かるはず。もちろん、そのご両親にも!。園主のお薦めの一本である。
そして、希望に満ち溢れた高校生活を始める生徒諸君!、高校時代に「キャプテン」と呼べる先生に出会えることを祈る。さらに、「死せる詩人の会」に入ってアイデンティティを見つけてくれい(檄)。(2004/3/31)
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