◆池田真理子ワクワク報告

 

子どもたちに感動を与える食育実践に感動!    (09年2月28日)

 感動と希望を与えてくれたのが、東久留米市内の第9小学校の栄養士さんと地域の農家との共同による食育実践の報告。

 栄養士さんから、「日本の食文化を大切にしよう―東久留米・日本の食を楽しもう」をテーマに、学校給食を食に関する指導の場とし、社会科や生活科・総合学習などとの連関をはかり、農家や保護者との連携や支援も得て、子どもも親も農業関係者もともに育つ関係がつくられている姿が報告されました。

 地域特産の柳久保小麦について学び、実際に冬の麦踏を体験させてもらったり、収穫した小麦粉で地域に伝わるおやつの「ゆでまんじゅう」をつくって食べる。校内には野菜畑も小さな水田もあります。9種類の農作物を栽培し、校外の農家の畑でダイコン、ニンジンづくりも体験。このとりくみを支えているのが、滝山農業塾。農家の榎本さんが、自らの畑地で塾生に農業を教えています。

 榎本さんはこのとりくみを、「野菜とは何かを、大人になったときに子どもや孫に教えられるようにしたい」と。農業塾生で、子どもたちに教えている方は、「子どもたちとの付き合いがあったから農業塾も続けられた。自分が子どもの頃、疎開先で干しアユの出汁で食べたうどんの味は、今でも忘れられない。子どもは感動しなければだめだと思っている。子どもはどうすれば感動してくれるかをいつも考えている。小さな種から、大きなダイコンや真っ赤なトマトができる。命、育て方、味を学ぶ。きらいなトマトを食べる子どもの姿に保護者もびっくりしている。教えて教えられている」と。

 この実践を聞きながら、かつて私自身が学んだ田舎の中学校が、「生産教育」をスローガンに、1年生が野菜作り、2年生がコメ作り、3年生が畜産を受け持ち、学校の畑と水田、畜舎もそろっていたことを思い出しました。種から育てたキャベツ畑にモンシロチョウが舞い踊り、それが理科の観察場にもなり、収穫した野菜やお米は、給食の食材になりました。その残飯は豚の餌に。多くが兼業農家やサラリーマン化し、農家の手伝いも減ってきている時期で、同級生とワイワイガヤガヤ、いっしょに農作業をするのは、楽しい体験でした。

 これからの食糧自給率向上、農業再生にとって、こどもたちは希望そのものです。こうした実践が全国で広がるよう、後押ししたいですね。

 


 

輸入食品の汚染実態に、ぞっとしました      (09年2月28日)

 2009年東久留米母親大会に参加。今回のテーマは、「食の安全と東京の農業」。農民連食品分析センター所長の石黒昌孝さんのお話しにあった輸入食品の実態は、たくさんの資料の説明を受けると、改めてぞっとさせられました。

 世界一の食糧輸入大国で、食糧の6割以上が海外からの輸入品。汚染米、BSE、中国産ギョーザ事件、農薬残留野菜、遺伝子組み換え作物、各種添加物…。あるコンビニの「和風幕の内弁当」に使われていた食材20品目中、国産は米、サツマイモ、こんにゃく、たくわん、卵のわずか5品目。鶏肉はブラジル、野菜は中国、油揚げはアメリカ、ゴマはトルコ、金時豆はボリビアと、地球の裏側から運ばれたものもあり、フードマイレージは16万キロと計算されるそうです。

 びっくりしたのが、石黒さんが目の前でコンビニおにぎりを水を入れたコップの中に崩しいれ、会場の人に回覧させたもの。お米の粘りとつや出しに、油やアラビア糊が使われているとのことで、たしかに水面には油が浮き、指先にはねっとりしたものがつきます。家庭で炊いたご飯では決してこうはならないでしょう。日本人の添加物の摂取量は年間一人当たり24kg。毎日70グラム相当摂取していることになります。会場では、「何を食べたらいいのかわからなくなるわね」という声があがっていました。

 輸入食品に対する検疫所は全国31か所。そこに配置された監視員は341人。今年27人増員の予算案のようですが、いまでも検査率は11%。大幅増員がまったなしです。昨年から新設された「食品表示特別Gメン」も20名でスタートですが、全国の偽装表示に対処するには、さらなる増員が必要です。

 でもやはり解決の道は、輸入頼みから自給への本格的切りかえ。なぜ減反しながら輸入なのか。自給率向上への国民的とりくみをと、改めて思いを強くしました。

 


 

祖国への深い思い           (09年2月27日)

 今年初めての本格的な雪模様の中、ぜひ日本共産党に入っていただきたいと、清瀬市の70歳代のご夫婦のお宅を訪ねました。

 日頃から一生懸命、日本共産党を応援してくださっており、少し前に夫君にお話ししたところ、40数年前に一度入って離党したことをずっと後悔されており、「死ぬ時は共産党員でいたいと思っている」と、熱い思いを語られました。同時に、「当時、家庭を顧みずに妻に苦労をかけた。だから今度入る時は妻といっしょに入りたい」とおっしゃっていました。そこで、地元市議の深沢さんと支部のSさんといっしょに訪問したわけです。

 「今はどんな活動をしているんですか」「党費はどれくらいになりますか」などの質問に答えると、奥様も「体が悪くて、小さなことしかできませんが」と、入党を決意してくださいました。それからお二人の思いがこもごも語られました。

 夫君は、1945年に14歳で満蒙開拓少年義勇兵に志願。終戦間近の5月に空襲で国内の鉄路も寸断されたような状況の中を、満州に送り込まれます。至近距離で銃撃され、仲間が死ぬ姿を見てきました。間もなく敗戦。生き延びるために、中国人の養子になることを選び、働き、家事を手伝い、中国語も勉強します。でも引き上げがおこなわれると知って、養母に頼み込んで帰国。そのとき、無事に帰れるようにと大金を渡してくれたその人の行方を今も探しているそうです。奥様も、父上がビルマで戦死。毎日帰ってくるのではと、靴の音に聞き耳を立てていたと、語ってくださいました。

 そしてお二人とも安保闘争など、政治の激動をずっと体験され、さまざまな生活の苦労を経て今があります。だからこそ、今の政治を憂える心も深いものがあります。「二度と若いものに、あの戦争の体験をさせたくない。君が代は、戦前、天皇家賛美のために歌わせてきたじゃないか。同じことをくりかえすのか」「少しでも世の中を良くしたい」と、しっかりと語ってくださいました。

 「愛国心」という言葉があります。自民党政治の中で盛んにこの言葉がふりまわされ、教育の中にもおしつけられています。でもアメリカいいなり、財界べったりの政治の場では、何と軽薄に聞こえることでしょう。でも本当の祖国愛、未来につながる祖国への深い思いが、庶民の中にはあることを知った一日でした。

 


 

粘り強く声をあげ、一歩実現しました     (09年2月27日)

 東大和市の警視庁グラウンドが、3月7~8日の市内の少年サッカー大会会場として、市民向けに初めて開放されることになりました。

 市民への開放を求めてきた市議団のみなさんや尾崎あや子さんといっしょに、警視庁の担当の方の案内で現地を視察しました。

 この土地は、もともと旧大和村の共有雑木林だったのを、村民の反対にもかかわらず、1955年に米軍基地建設を強行。1973年に日本政府に返還されますが、国と東京都、東大和市に3分割という形でした。全面返還は長年の市民の願いです。今回は、東京都の警視庁が管轄しているグラウンドを、市民に開放し利用を認めるべきという、東大和市議団のくりかえしの要請が実ったものです。

 先頭に立った尾崎利一議員は、東大和市サッカー協会理事の大滝さんからこの問題を聞き、市議会ごとに取り上げ、東京都や国にも要請してきました。私も何度か政府への要請に同行しました。まだ一歩ですが、粘り強いとりくみが市民の願いを実現する場に居合わせて、幸せでした。

 


 

屋敷林は大きな役割を発揮している     (09年2月26日)

 東久留米市の原のり子市議と、3月28日の「都市農業と食を考えるつどい」の案内で農家を訪問。今にも雨の降りそうな薄墨色の空と厳しい冷え込みの中で、農家のみなさんは、それぞれ忙しそうでした。

 ブドウ棚の剪定をしていたOさんがした屋敷林の話は、なるほどと思いました。畑地は生産緑地という形で農地並み課税ですが、母屋や納屋などが建つ屋敷の土地は、宅地並み課税で、重い税負担となります。その納税のために畑地や屋敷地を切り売りしなければならないのが、現状です。でも、農家のくらしにとって、屋敷の広さは当然のものです。屋敷林も遠い昔から、武蔵野の強い風から家を守る役割を果たしてきました。

 以前から、農業が食糧生産だけではなく、緑の環境として大きな役割を果たしていると主張してきたOさん。地球温暖化問題が議論されるもとで、ご自分の家の屋敷林が、どれほどのCO2削減効果があるのかを試算してみたそうです。すると、他の6戸の家が排出するCO2を、吸収していることがわかったそうです。

 落葉樹は、今の時期は葉をつけていませんが、夏場のこのあたりは、たしかにこんもりとした森が出現。目で見るだけでも心がなごみます。屋敷林はその呼吸で、空気を清浄化し、気温を下げてくれています。

 東久留米市が推し進める巨大ショッピング誘致や大型道路建設計画が、畑を削り、自動車を呼び込もうとしています。「緑と湧水の街という市の標榜をなぜ、守らないのか」「緑をなくせば、湧水も枯れる」と、話は市政にもおよびました。

 


 

3・28都市農業と食のつどいにご参加ください   (09年2月25日)

 来月28日(土・午前10時~)に、東村山市市民センターで「都市農業と食を考えるつどい」を開催します。主催は、日本共産党北多摩北部地区委員会。講師として、小倉正行さんをお招きしています。小倉さんは、日本共産党の国会議員団の農林水産部会の事務責任者として、国会論戦を支えてきた立役者。汚染米やBSE問題など食の安全問題、農業政策全般に通じた方です。地元の農家の方からも発言をお願いしています。ぜひご参加ください。

 きょうは、このつどいの案内のために、清瀬市役所や農家などを佐々木議員といっしょに訪問。農家の実情や思いを改めて学びました。
訪問した2軒の酪農家のうち、Yさんは昨年も話を聞かせていただいた方。飼料代の高騰で、頭数を減らして対処しようとしたが、乳の生産量も減ったので、結果的には数百万円の減収。「いつまで続けられるか」と、つらそうでした。もう一軒のMさん宅でも、「3月から生産価格は10円上がるが、販売価格に連動するので、売れ行きも心配。水より安い牛乳というのもおかしい」と。

 葉物野菜の出荷準備の仕事をされていた農家の方は、「税金問題は、党派を超えて何とか解決してほしい。相続が発生するたびに農地が失われるのでは、都市農業は守れない。」と。

 お米屋さんも、規制緩和や「汚染米」問題で振り回されています。「政府は選挙のときだけ、あれこれ言うのではなく、しっかり現場を見て、農業を位置づけるべき」「コンビニの販売価格は、本来ありえない額。どういう米を使っているのか、監督されるのは米屋だけだ」などと、語ってくださいました。

 国民にとって一番大事な食と農。みんなで胸襟をひらいて語りあい、力をあわせるときではないでしょうか。つどいへの参加をお待ちしています。

 


 

朝日訴訟の頃と重なる現代       (09年2月23日)

 朝日訴訟の会理事の朝日健二さんを、比例仲間の谷川智行さんといっしょに自宅に訪ねました。本当に、ワクワクする時間でした。

 私が朝日さんの話を聞きたいと思ったのは、「年越し派遣村」の現実が、戦後直後の姿に似ているのではと思ったからです。「年越し派遣村」で医療活動をおこなった、医師でもある谷川さんから聞いた結核患者の姿も脳裏にありました。

 朝日さんの「55年前にも、日比谷公園にテント村があったんですよ」という言葉にびっくり。当時も朝鮮戦争直後の経済危機。1954年度予算で、防衛庁設置や陸海空の三軍自衛隊の発足など軍事予算増大の一方で、社会保障費を半分にするとして、生活保護費や国民健康保険料の国庫負担大幅削減、診療報酬の大幅減などが打ち出されます。6月の梅雨の中を医師80人が9日間にわたって厚生労働省の庭にテントをはって抗議行動。撤去されても労働者が日比谷公園にテントを張り直し、母親大会などの女性団体が炊き出しで支援したそうです。

 続いて炎天下の7月には、結核医療費の「適正化」の名で、療養所から締め出されるという事態に、2300名の結核患者が東京都庁に3日間の座り込み。こうした社会保障を守る全国的なたたかいの中で、1957年から10年間、「朝日訴訟」はたたかわれます。

 岡山県の結核療養所の重症患者で、日本共産党員だった朝日茂さんの憲法25条を盾にした命がけのたたかいは、「人間裁判」と呼ばれ、生活保護基準改善への道をひらきます。健二さんは、茂さんが亡くなる直前に養子となり、この裁判闘争を君子夫人とともに引き継ぎました。

 今日、「第2の朝日訴訟の時代」とも言われています。生活保護の老齢加算、母子加算廃止に対する裁判、後期高齢者医療制度や、障害者自立支援法を違憲とする裁判など、生存権裁判が広がっています。健二さんは、「今年は何かが変わると思いますよ」と。

 「若い人へのメッセージは?」と聞くと、静かに「権利はたたかう者の手にあるということですね」と。そして朝日茂さんの遺品の岩波文庫のイェーリングの『権利のための闘争』を見せてくださいました。そういえば、憲法の第12条も、第97条もこの精神を明記しています。

 


 

厚生労働省東京労働局に申し入れ   (09年2月23日)

 日本共産党の東京都委員会と都議会議員団の、東京労働局への“非正規切り”防止の要請に、私も参加。

 労働局も、「非常時としてできるだけのことはやる」という認識であること、「これまで限られたツール(武器)で相対してきていたが、昨年12月9日の新たな通達にもとづき、相談窓口でも、労基法や裁判例などもしめして有期契約労働者も簡単に解雇はできないことを周知啓発する努力を行っている」などと説明。志位委員長が国会で指摘した、偽装請負や派遣や短期雇用の繰り返しで常用雇用の代替として働かせている違法行為を告発した申告例もあるとのことでした。

 都内の派遣会社(許可・届け出)は年々増え、約2万社(登録型が約6000、雇用型が1万3千)もあるとのこと。ここへの集団指導は行っているというものの、ルール破りを具体的に摘発しているのか、労働者自身への周知徹底がどう行われているのか、あいまいさは否めません。

 すでに非正規切りを何万、何千、何百人と発表している製造大企業への立ち入り調査がどうなっているのかを聞くと、「文書で指導している」とのこと。労働法の司法警察官の役割を果たす労働基準監督官は、全国に3500人ぐらい。しかも、労働者派遣法はその対象外になっているようです。今のままでは、派遣法違反の是正は、本人かその家族の告発任せになります。

 労働者への周知徹底、それ以前の学校教育からの労働の権利教育の必要性を感じます。

 


 

たくさんの楽しい体験と見聞    (09年2月22日)

 きょうは一日、中央区で都議会をめざす桑名文彦さんと宣伝行動。

 最初の水天宮前は、「戌の日」とあって、参拝の家族づれの長蛇の列。心から安産と赤ちゃんの健やかな成長を願わずにはいられません。日本橋三越前では、私の地元の清瀬市の方にばったり出会ってお互いにびっくり。銀座三越前では、若い青年に、「写真を撮らせてください」と言われて、桑名さんとにっこりポーズ。

 リバーシティー前の学校門前にも東京オリンピック招致ののぼりが立てられているのを見つけ、「こんなところにまで」と驚く私に、志村区議が異常な招致活動を説明してくれました。交通量の激しい晴海通りの中央分離帯などに250基のフラワーポットを設置するのに1000万円、地域の人を動員した勝どき橋の清掃に300万円、着物姿の人文字とトークショーに700万円。計2000万円を使う計画とのこと。石原都知事の150億円もの招致宣伝費が、地域ではこんな無駄金になっています。

 勝どきの東京タワーズは、高さ192メートルの日本一の超高層マンション。まりこ区議から58階建てで、2棟で2700戸入っていると聞き、またびっくり。不動産会社の若い社員が1億2千500万円の部屋を宣伝していましたが、3・4階にあたる部分を通る大型道路が建設予定とのこと。激しいビル風と、騒音、排ガスなどの被害が心配です。

 勝どき二交差点では、オーストラリア人の男性から、「民主党ですか?」と話しかけられました。「コミュニスト・パーティー」と答えると、「日本の政治はこのままではだめだね」と話し始めました。日本に来て11年目で、日本人の女性と結婚しているとのこと。「日本はとてもいい国だが、自民党の政治では未来はない」と。日本共産党は、憲法を指針に、外交も経済も民主主義もたてなおすつもりだと話すと、「私には選挙権がないが、応援する」と言ってくれました。最後の月島駅近くでも、女性が「もう自民党はやっつけてね」と。

 派遣切りを許すな、消費税増税ストップの訴えに、たくさんの激励をいただきました。みなさん、いっしょに声をあげましょうね。

 


 

東京は医療過疎地?!     (09年2月21日)

 「シンポ・多摩の医療を考える」に参加しあいさつ。同じ比例仲間の谷川智行さんも小児科医師としてあいさつし、日本共産党本部政策委員会の谷本諭さんが問題提起。後半は、都立病院関係の労働組合の柳林子さん、清瀬市議団長の畠山まことさん、清瀬小児病院を守る会の原口さんがパネリスト、尾崎あや子さんをコーディネーターに、シンポジウム形式の討論がおこなわれました。

 会場には150名がかけつけ、熱気むんむん。小児医療とともに、公社化された多摩北部医療センターの問題などが、発言されました。
谷本さんの話の中で、東京が人口当たりのベッド数が、47都道府県中40位と下から8番目という遅れた状態にあることを知り、びっくり。有名な大学病院などがある一方で、都立墨東病院のような事故がおきる背景がわかります。

 そして全国で地域の病院を守れと、医師会の反撃が起きたり、市長のリコール運動が起きるなどたたかいが広がっていることにも励まされました。また都議会に出されている、都立の3小児病院廃止条例には、施行日が明記されておらず、施行させない条件もあり、あきらめないでどんどん世論を広げていくことが大切だということもわかりました。

 たたかいは今から、これからと、みんなが心を一つにできた集まりだったと思います。

 


 

話し出すと止まらない        (09年2月20日)

 きょうは、お昼は全都女性後援会のみなさんと、新宿駅西口で宣伝。夜は、全国女性後援会総会であいさつ。「国民の出番だ」が、合言葉のように飛び交いました。

 宣伝では、各弁士に訴えたいことが山ほどあるため、話が止まりません。それほど、今の麻生政権は話題を提供してくれています。国民の側の反撃の機運も広がっています。

 話題の一つが、中川昭一財務大臣の辞任。国際的に経済危機をどう打開するかを真剣に議論する場で、こともあろうに酔っ払って記者会見という恥さらしです。それをかばった麻生首相。今の政府には、国民の苦難に対する真剣さがまったく見られません。

 まさに国民の出番です。草の根から大きな運動を起こし、国会を包囲し、くらしと雇用を守る責任を果たさせる時です。女性のみなさん、優しく、しなやかで、しぶとい力を大いに発揮しましょう。

 


 

障害者自立支援法は廃止しかない     (09年2月19日)

 障害者自立支援法の見直し作業が行われています。小池晃参議員と各地方議員、予定候補者のみなさんで、厚生労働省から説明を受けました。

 利用者負担については、「現在の利用者負担の仕組みについて、所得に応じてきめ細やかな軽減措置が講じられていることについて、国民に明確にしていくことが必要」と。つまり、現在の負担軽減措置で十分かのような言い回しです。「応益負担」に対する裁判まで起こして、撤廃をもとめる当事者の怒りを政府は受け止めるべきです。

 事業所の日払い方式の見直しはありえないとまで断言。障害を「自己責任」として、障害者個別に利用料を課すことと、事業所への報酬をそのサービス供給量に応じて支払うという考え方は、一体のものです。

 国連の「障害者権利条約」は、すべての障害者にたいして同年齢の市民と同じ権利を差別なく保障することをうたっています。日本の憲法25条は、すべての国民が健康で文化的な最低限度の生活を送る権利を保障しています。この立場からすると、本来障害者に負担を求めるべきではありません。地域で障害者の社会参加、就労、居場所を献身的に支えてきた事業所や施設を、政治がしっかり応援すべきです。障害者福祉の基盤整備の責任は、政治にあります。

 小池議員が、「つぎはぎだらけの見直しでは問題は解決しない。障害者自立支援法は廃止して新しい制度をつくるべき」とぴしゃり。まさに自立支援法こそ矛盾の根源です。

 


 

この子のためにも、小児病院は守って    (09年2月18日)

 東村山市内の保育園門前で、尾崎あや子さんといっしょに、都立清瀬小児病院の存続を求める署名を訴えました。

 夕方、三々五々、仕事帰りの若いお母さんたちがわが子を迎えに保育園にやってきます。そして子どもを抱っこしたり自転車に乗せて、保育園から出てきます。「今の都議会に、3つの都立小児病院を廃止する条例案を出そうとしています。今が大切な時です。ぜひ署名に協力してください」と呼びかけると、次々に署名してくれました。

 お母さんが署名している間は、私たちが子どもを抱っこしたり、自転車を支えたりです。「うちの子はしょっちゅうあの病院でお世話になっているんです」「病院をなくすなんてひどいですよね」。都民の声を無視して、約束の代替え医療体制もまともにつくらないまま廃止を強行するとは、本当に許せません。

 21日午後2時から、東村山市の市民センターで、この問題を中心に医療シンポを開きます。ぜひ参加を。

 


 

一人前に働いても利用料負担の矛盾    (9年2月18日)

 東村山市の障害者施設で、自立支援法の新体系に移行している二つの施設を、比例ブロックの谷川智行さんと田中富三市議とともに訪問し、懇談。

  コロニー東村山施設長は、障害者福祉が、この5年間で措置制度から支援費制度、自立支援法へところころ変わり、そのたびに多くの投資が必要になり職員のエネルギーも費やされ、事業者も利用者もその内容を理解するのに2年間かかったと憤懣やるかたない様子でした。

 就労移行支援で一般企業への就労を追求するとともに、就労継続A型で、個人の職業能力を生かした労働で最低賃金を上回る賃金を保障するなど努力されています。でも、雇用契約をむすんでいるこの体系でも、利用料を払わなければならないのが何とも矛盾です。

 福祉事業センターでは、施設入所支援を今年9月には閉鎖の予定。入所機能と授産機能を分離しなくてはならないため、2年前に50人いた入所者を、現在13名にまで段階的に減らしてきました。

 施設長は「苦しい長い道のり」だと表現。施設を出る利用者も地域で安心して暮らせる保障があるわけではありません。事業所も経過措置としての報酬は、入所事業として成り立ちえない額です。利用者もホテルコストとして実費を徴収されるので、負担が重く、「3食1600円もかかるなら食べない」という入所者もいるそうです。

 「障害者が地域で連携しながら支え合って暮らしていける社会を望んでいる」とくりかえし語っておられました。この当たり前の願いを、あきらめてはいけないと思いました。

 


 

夢の手          (09年2月17日)

 東村山市の多摩全生園内にある国立ハンセン病資料館で、北(きた)高(たかし)さんの作陶展が開かれています(~3月1日まで)。お正月にあいさつ回りをした際に、案内をいただいていたので、夫と二人で出かけました。

 一つ一つが個性的で、北さんの探求と挑戦の意気込みを感じる素晴らしい作品です。その中に、「夢の手」という作品がありました。人間の右手が宙をつかむように上に伸びています。壺や花器の中で、異質な存在です。「なぜ夢の手なのかしら」とつぶやくと、夫が、北さんの作陶風景を紹介した写真パネルを指さしました。ハンセン病で北さんの指の先がないことに、その時気付きました。

 北さんは自分で必要な道具をつくり、陶芸財団展で朝日新聞社賞を受賞するほどの作品を生みだしています。50年間の療養所生活の苦闘の中で、陶芸が生きる力になったという北さん。自在に土をこね、形を作るふつうの手は、切実な夢だったと思います。

 展示会場の北さんの詩「残り火」の一節も胸を打ちました。

「いやだ、こんな生活はいやだ
おれは生きている
それは一つの残り火かも知れない
残り火かも知れないが灰の中に
再燃を忘れた火に
おれはなりたくないのだ」

 


 

「共産党は、無理目なことを言う」?       (09年2月15日)

 福生市の演説会で寄せられた意見に、「共産党は、労働者派遣法を1999年前の内容に戻すというが、無理目なことを言う共産党の悪い癖だ」というものがありました。「それよりも、ピンはね率を開示させたり、ピンはね率を下げる方が、派遣労働を減らす力になるのでは」とのことでした。「派遣労働を規制してしまうと、仕事がなくなる人が出るのでは」との意見も出ました。

 ピンはね率を規制するというのは、派遣労働者の権利を保護する上でも重要であり、日本共産党も、「マージン率の上限を政令で定める」べきと提案しています。同時に、このピンはねがもっとも深刻なのが、登録型、日雇い型です。3割、4割という中間搾取に加えて、いつでも首にできる、使い捨て自由の働かせ方です。「奴隷状態」と表現した若い女性もいました。これを正すことを、「無理目」と放置するわけにはゆきません。

 派遣法の抜本改正は、決して無理なことではありません。10年前の時点では、登録型の扉を開いたときは、日本共産党以外のすべてが賛成しました。しかし、日本共産党の志位委員長を先頭にした国会での追及や、財界・大企業への直接談判、労働組合運動との連携などが派遣法見直しの大きな気運を広げ、他党との共同の条件を大きく広げています。

 また、派遣労働の規制で一時的でも仕事を失った労働者に対しては、もちろん企業と政治の力で解決しなくてはなりません。現在も非正規切りに対して、大企業が巨額の内部留保を活用して雇用を維持するよう迫っています。同時に、時間をかけても、派遣労働を臨時的・一時的業務、専門的業務に限定すること、また正規も非正規も均等待遇にするなど、労働者を守るルールをつくることこそ、本当の雇用の安定につながることは明らかです。

 ヨーロッパなどでできて、この日本でできないはずはありません。

 


 

横田基地強化より、教育予算増を      (09年2月15日)

 「ふっさ早春のつどい」は、会場からたくさんの意見が寄せられ、楽しい語らいの場となりました。

 教育費負担の大きさが話題になりました。高校生と中学生の子どもを持つ男性は、「親の給料が伸びないのに、学費はどんどん上がり、借金しなくては大学進学させられない」。別の方も、「私立大学で、卒業までに学費や教科書代などで700万円かかる。子どもは必死でアルバイトで返済しようとしている。親として面倒みてやれなくて済まないと思う」。小学校教師の方は、「教材費も上がり、親から集めるお金がぐんと増えた。親の格差がそのまま子どもの格差につながっている。憲法で義務教育を学んだときに、子どもが『ずっとタダだったらいいな』といった」と。

 経済大国なのに、教育の貧困さは目にあまります。憲法が掲げる教育の機会均等、義務教育の無償制度を改めて確認しなくてはと思います。

 横田基地に隣接する地域だけに、「横田基地の問題をもっと国会でとりあげてほしい。自衛隊航空司令部が新設される。27のレーダーサイトのミサイル迎撃システムに500億円も使うという。現在基地内に、100m×102m×深さ20mの巨大な穴が掘られている。防衛庁に核シェルターなのかと問いただしても否定はしない」などの意見も。

 米軍基地の再編強化が急ピッチで進んでいます。日本の税金を3兆円も使う規模です。一方、教育予算はどんどん削減されて、OECD加盟国中最低。軍事費より下回っています。米軍基地再編は中止・撤回、「軍事費削って教育へ」ではないでしょうか。

 


 

こまのたけちゃんが語ったこと     (09年2月15日)

 福生市での日本共産党の「早春の集い」に参加。ここで素敵な若者に出会いました。「こまのたけちゃん」です。

 現在31歳の長身のさわやかな男性。日本独楽やけん玉、まりつき、ベーゴマ、中国ゴマなどの芸人。7年前に日本独楽博物館館長の藤田氏に師事し、伝承遊びの技遊びパフォーマンスで、全国の幼稚園や小学校などの公演や各種お祭り、テレビにも出演しています。

 見事な演技を終えた彼が、今の雇用問題について、率直に語ってくれました。「僕たちの世代は、大学までは何不自由なく育った。優しい子に育ってほしいと、厳しさを知らずに育てられた。就職氷河期で、大学3年から就職活動に走った。当時、派遣会社とは何かを知らずに、そこしかないからと、みんな派遣会社にとびついた。就職したとたんに、突然、金にならない人はいらないと冷たく扱われた。自分の友人も半年で辞めた。ネットカフェ難民やニートやフリーターという言葉は、僕たちの世代に使われる。若者はどうすればいいのかわからない。若者が立ちあげれない社会は、長続きしない」と。

 彼の世代は、大学卒業時と派遣労働の自由化が重なりました。たけちゃんは、この道を見出し、切り開いてきました。ご両親も「日本の伝統文化を継承することは大切なこと」と、応援してくれているそうです。でもこの分野も後継者は少なく、独楽などを作る職人も減っているそうです。たけちゃん、また楽しいパフォーマンスを見せてね!

 http://komanotakechan.wiki.fc2.com/

 


 

首相と元首相の相討ち      (09年2月14日)

 清瀬市での日本共産党の新春のつどい。畠山まことさんとともに、お話ししました。

 全国的に春一番が吹き荒れましたが、自民党内も麻生首相と小泉元首相とが応酬し合い、大荒れの様子です。麻生首相が、郵政民営化について、「賛成ではなかった」「あのとき4分社化を知っていた人はほとんどいない」などと発言。森元首相も、麻生首相をかばって、「胸を張って『民営化して正しい』と思った議員は、小泉純一郎元首相だけ」と発言。一方小泉首相も、定額給付金を含む二次補正予算を衆院再議決で通す必要があるかと疑問を呈しました。

 なんだかおかしな話です。郵政民営化といえば「構造改革の本丸」だったはず。定額給付金も、今の景気対策の「目玉」と位置付けているもの。自民・公明政権の中心政策を首相と元首相がお互いに否定し合っているのです。

 無責任極まりない姿です。ここまで自民・公明政治はゆきづまっています。財界とアメリカという二つの司令塔が破たんしたうえに、自民党の内部の司令塔もなくなっているようです。アメリカいいなり、財界べったりの政治を続けて65年。よく理解していなくても、二つの司令塔の言う通りの政策を実行すれば良いという体質が染みついているようです。

 こんなつまらない「小泉劇場」「麻生劇場」はもうごめんです。「構造改悪」路線が間違っていたことはもうはっきりしています。自民・公明は真剣に反省すべきです。

 


 

泥棒を捕まえるのは、警察の役目   (09年2月13日)

 東京平和・革新・友好団体党後援会の新春のつどいに参加し、大山とも子都議といっしょに、ごあいさつしました。

 始まる前に、司会の高岡さんから、9条を守る会が都内で大きく広がっていること、世田谷区でも湯川れい子さん、池辺晋一郎さん、鈴木瑞穂さんらを迎えて大きく成功したことを聞きました。

 それにつけても、政府の動きは情けないばかりです。イラクから自衛隊を撤収したとたん、今度はソマリア沖への派兵に熱中しています。とにかく火種を探していつでもどこでも自衛隊を海外に派兵しておきたいといわんばかりです。

 そもそもソマリア沖の問題は海賊対策。いわば泥棒対策です。警察が取り締まるべきものです。それをなぜ、自衛隊なのか。しかも海賊行為の背景には、国内の政府が崩壊し、国が混乱していることがあります。必要なのは、国の平和的再建への支援であり、犯罪に対する警察力の強化でしょう。

 イラク、アフガニスタン派兵で費やした税金は1800億円。それだけあれば、子どもの医療費無料化を国の制度としてできる額です。高校・大学の授業料負担軽減もできます。後期高齢者医療制度を廃止する経費にもあたります。米軍基地のグアム移転費に1兆円近くをポンと出そうというのも、それなら医師や看護師確保、30人学級実現などやるべきことがたくさんあるではないかと、言いたいですね。

 


 

地域活性化とはどういうことか    (09年2月11日)

 東久留米市革新懇が主催したイオン問題とまちづくりの学習懇談会に参加。多摩住民自治研究所理事長の池上洋通さんのお話しは、これまで市民がとりくんできた、大規模ショッピングセンター誘致に反対する運動に確信をもたせてくれました。

 池上さんは、今回のイオン誘致が、市の基本構想や基本計画、都市計画に反するものであり、しかも一企業のために巨額の市税を投入しようとしていること、議会が市民の代弁者の立場での行政チェックの役割を果たしていないことなどを指摘されました。

 地域社会と商業の役割にもふれ、「近隣社会の産業的能力が、衣食住の水準を決める。それが地域社会の力だ」「街の活性化とは、人が行き交うこと。人間の希望は人間であり、近隣関係を生産、再生産すべき」など、地域内での生産と流通が循環することの大切さを強調されていました。

 この経済危機のもと、イオンは本当に出店するつもりなのか。きっぱりと断念させるまでたたかいぬかねばと改めて思いました。
(写真は、東久留米市の新婦人支部大会で、畠山まことさんとあいさつ)

 


 

「日本共産党は、なぜ誤りを見抜く力があるのか」   (09年2月10日)

 日本共産党出版後援会に参加。講演後の討論で、「1999年の派遣労働の原則自由化でも、後期高齢者医療制度導入につながる2000年付帯決議でも、他の政党は全部賛成し、反対したのは共産党だけだった。なぜ共産党は誤りを見抜ける力があるのか」という質問が出ました。

 私は、例えば派遣労働の自由化が、正規雇用をつきくずし、低賃金・不安的雇用をひろげることを、自民、公明、民主、社民の各党がまったく見通せなかったとは思いません。そもそも、この規制緩和は、日本とアメリカの財界の強い圧力を受けて進められました。大企業・財界のねらいは、明々白々です。それを代弁する立場か、萎縮して目を閉ざしたかのどちらかでしょう。

 1995年に日経連は、「新時代の『日本的経営』」を発表し、「国際競争」を生き抜くためのコスト削減のため、雇用の流動化、特に派遣労働の拡大をうちだします。アメリカも、1996年の日本政府に対する「年次改革要望書」で、人材派遣の自由化をつきつけます。

 労働者派遣法は、1996年と99年の2回にわたる改悪で原則自由化され、2004年には製造業まで解禁。労働基準法も98年と03年に改悪され、「1日8時間労働制」を形骸化させる、変形労働時間制や裁量労働制が拡大されました。1997年には女子保護規定も撤廃。有期契約の上限も、98年に1年から3年に、03年には3~5年に延長します。これらのルールはずしが、非正規労働者を今のように簡単に景気の調整弁扱いするやり方に、つながっています。

 民主党や社民党も、98年の労働基準法や99年の労働者派遣法の改悪に賛成します。民主党はその後、財界てこ入れで小沢・自由党と合併し、財界からの献金あっせんを受けるようになります。大企業中心・アメリカいいなり体制に、しっかり組み込まれます。

 日本共産党は、国民の苦しみの解決を立脚点にし、財政基盤も政党助成金や企業献金と無縁で自立しています。科学の目でしっかり分析し、遠慮なくものを言い、すじを通すことができます。これは特別なことではなくて、他党が、政党としてあまりにも堕落したのではないでしょうか。

 


 

JA東京みどりで懇談        (09年2月9日)

 昭島市にあるJA東京みどりを、比例ブロックの徳留道信さん、東京21区の星あつまろさん、立川市議の上條さんたちと訪問。吉澤代表専務理事、森田常務理事と、都市農業について懇談しました。

 徳留さんは、日本共産党の農業再生プランをもって、すでに都内の農家、農業団体などを250軒訪問し、懇談をかさねています。党の立場の説明にも、ぜひ共同をという熱意を感じます。

 吉澤さんからも、率直な意見が表明されました。政府与党の「食の安心、安全」も、民主党の「所得保障」も、具体策がないと批判。「ヨーロッパでは、第1次産業にはすべて保障制度がある。食糧なしには3日と生きていけない。食糧安保の立場で、所得保障、価格保障をすべきだ」「米をつくらなければ、その分お金を出すという、減退制度そのものが間違っている」「輸出依存の体質に、6大商社が大きな役割を果たしている。アメリカの手のひらに乗せられている状態」とも。

 都市農業は、都市の緑の空間がもたらす効果、CO2削減効果などを考えるべきとの意見もなるほどと思いました。地球温暖化防止対策として、10アール当たり、どの作物でどの程度のCO2削減効果がるのかを評価するというのは、今後検討すべき内容だと思いました。

 農地保全は、やはり大きな問題です。肥料代が160~70%値上がりしているのに、農作物価格は逆に下がっているという経営の苦しさもあります。江戸時代からの11代目という吉澤さん。息子さんも後を継いで、ブルーベリー栽培などをおこなっておられるようです。

 


 

うれしい再会        (09年2月8日)

 東村山市の廻田地域の日本共産党後援会のつどいに参加。尾崎あや子さん、山口市議もいっしょです。

 遅れてかけつけた会場の真ん中に、私に背を向けて静かに立っている像に気付きました。出会いたかったあの像に違いありません。問うてみると、やはり地元の彫刻家鈴木フミエさんが模刻された、メソポタミアの像です。

 ちょうど一年前の2月初めに、私は山口市議宅で原本の像を見せてもらいました。神奈川県泉蔵院住職の北村さんがパキスタン訪問中に、アフガニスタンから戦火を逃れて運び出された青銅の像を、ガイドの友人から託され日本に持ち帰ります。北村さんは、そのことを「しんぶん赤旗」の1面で連載していた「いま憲法9条を―宗教者は語る」で、昨年1月に紹介します。

 その紙面を見て、「この像を彫りたい」と思ったのが、鈴木フミエさん。亡き夫の「戦争はなにもいいことはない」という言葉が脳裏から離れず、何を彫るのかを模索していた鈴木さんは、麦の穂と鳩を抱く小さなブロンズ像に、古代からの平和のメッセージを感じ取り、「これだ」と心が震えたそうです。

 さっそく山口さんとともに北村さんを訪ね、借り受けます。私が見せてもらったのは、その時です(私のホームページでも紹介しました)。3カ月をかけて模刻された鈴木さんの像は、彫り手が反映するとご本人がおっしゃっていましたが、やはりどことなく優しさが漂う像でした。

 鈴木さんは、この「平和を訴える像」を一人でも多くの人に観てほしいと、9条を守る集りなどに像を貸し出していらっしゃいます。

 2千数百年前の彫像が、時を超え、人の手をつないで、平和の願いをリレーしています。

 


 

違法な派遣使い捨ては、政治が正せ    (09年2月6日)

 夕方、東久留米駅で原のり子市議らと宣伝。雇用破壊を許さず、今こそ人間らしく働くルールをと訴えました。

 製造業分野での新たな失業が3月末までに、厚生労働省報告で12万5千人、業界団体試算で40万人という規模でありながら、政府は断固たる態度をとらないままです。

 先日志位和夫委員長が、衆議院予算委員会で50分間すべてを雇用問題にあて、今の「派遣切り」を焦点に政府を追及しました。今の派遣法の大原則は、常用代替禁止です。本来正社員が行うべき仕事を派遣労働者に代行させてはならないということです。その担保として、派遣期間が3年間とされ、それを超える時、または違反するときは直接正社員として雇用する義務が課されています。

 これをすり抜けるために、派遣労働でありながら請負業務と見せかける「偽装請負」や、3か月間の「クーリング期間」を間にはさむやり方が横行してきました。志位委員長は、この「偽装請負」期間も、派遣期間として通算されることを枡添厚生労働大臣に認めさせました。また、「クーリング期間」も、3カ月と1日後には元に戻すということが予定されている場合は違法行為であり、派遣期間に通算されることを認めさせました。

 今、「派遣切り」にあっている派遣労働者の多くが、大企業の違法行為のもとで3年という期間制限を超えて働いていた可能性があります。法治国家であるならば、その違法行為を是正させ、労働者の雇用を守るために断固とした指導を行うべきです。

 委員会での答弁で、麻生首相も枡添大臣も、「個別企業のことでの発言は控える」と、言葉を濁すばかりです。違法行為すら正せないのでは、政治家失格です。

 労働者のみなさん、あきらめないで、大きな声をあげましょう!

 


 

春はすぐそこに        (09年2月6日)

 東久留米市の黒目川に、人だかり。望遠カメラをのぞいている人もいます。「カワセミがいるのですか」と問えば、「ヒクイナですよ」とのこと。川の向こう岸の芦原から出てくるのをずっと待ち構えているようです。人だかりがさらに人を立ち止まらせます。

 この川では、カワセミとともに、カルガモ、マガモ、オナガガモ、コサギ、アオサギ、ハクセキレイ、カワウなどを見かけます。知識のない私でも、きれいな鳥を見かけると、名前を知りたくなりずいぶん覚えました。この場でも、先ほど問いかけた人が、図鑑をさっと開いてヒクイナの図を見せてくれました。緋色のきれいな鳥です。

 あたりは何となく春めいてきました。風はやはり冬の冷たさですが、梅が香り、菜の花も見かけます。木の芽も何となく、存在感をしめしてきたようです。冬来たりならば、春遠からじですね。

 


 

今のままでは新体系に移行できない    (09年2月4日)

 東村山市の二つの障害者施設を、尾崎あや子さんと田中市議とで訪問。

 精神障害者共同作業所の所長さんは、「一人暮らしで朝夕コンビニ弁当の人もいる。ここでの食事が栄養源になっている。ここでつながっていないと引きこもりになる人もいる」「○○さんは、週1回ここに通いながら、一般就労している」などと、障害者の生活支援の様子を熱く語られました。

 身体障害者小規模通所授産施設では、今のまま新体系に移行すると、運営費が6割以下になるとのこと。中途障害者で年配の方も多く、病院通いや体調の悪さなどで、日々の通所率は半分以下です。今でも少ない補助金で、足りない職員も増やせずにぎりぎりの運営なのに、日割り報酬で予算の見通しも持てずに、総額も大幅カットでは、とても「前に進めない」状態です。

 新体系では、地域生活支援事業の日中活動が望ましいのですが、市からは予算が厳しいからと、就労継続支援B型を求められています。B型では、工賃目標として地域の平均賃金の3分の1となっています。現在自給100円の工賃を2倍以上に引き上げること自体も大変なことです。工賃の確保、利用料の応益負担、事業所運営、膨大な事務量の発生など、問題は山積。

 「作業所がなぜ必要なのか。本来の位置づけを改めて明確にするべきでは」「仕事の場なのに、なぜお金を払うのか」の根本的な問いかけがなされました。

 


 

学童クラブ運営経費の8割は市が負担    (09年2月2日)

 東村山市の萩山学童クラブを、尾崎あや子さん、田中・清沢市議とともに、視察しました。隣接する学校からやってきた子どもたちが、こたつで本を読んだりおやつを食べたり、後片付けの掃除をしたりと、まさに「生活の場」です。市の担当職員の方が、質問にていねいに答えてくださいました。

 東村山市では、16の児童クラブのうち10クラブが71名以上の児童が入所する大規模クラブ。97名というところもあります。政府が2010年度から71名以上の大規模児童クラブには運営費補助を出さないとしたために、早急な対応が迫られています。

 市は、大規模クラブを分割するなどの対応計画を検討中ですが、財政事情を理由に、現在の学童クラブ予算の範囲内でクラブ数を増やして運営する方針です。そのため、民営化と父母負担増も検討中。視察した萩山クラブも、老朽化による改築が求められていたものですが、2学童クラブが入る施設を新築し、民間委託を検討しているようです。

 東村山市では、市民や労働組合の運動もあり、指導員は市の正規職員があたってきました。萩山クラブでも、玄関わきに小さな泥団子用のロッカーが全員分あり、中をのぞくと、小さくきれいに丸まった団子がちょこんと。障害児や不登校の児童への対応もていねいになされているようです。それが、民営化で職員の身分はどうなるのか。とにかく予算減らし、コスト削減に走り、子どもたちは置き去りにされないのか。

 話を聞きながらわかったのが、やはり国の運営補助が少なすぎること。国が一人当たりに出す補助は実際の経費の約10%。「市が8割を負担している」とのこと。「児童館には補助はなくて、生殺し状態」「放課後全児童対策も補助が少なく、手を広げるかどうかだ」など、実施主体の自治体にとって、政府の補助金の少なさが、一つのネックになっているようです。

 もちろん、東村山市も東村山駅西口の巨大ビル建設など税金の使い方の逆立ちを正すべきです。

 


 

都立小児病院の廃止条例提出は許せない     (09年2月1日)

 東久留米市の新春のつどい。私も市民であり、なじみの方たちと政治を変えようという思いを交流できました。そういえば、息子の中学校の学習発表会のスローガンがふるっています。「チェンジ!中学校の歴史を変える学習発表会にしよう!イエス・ウィ・キャン!」。政治の「チェンジ!」は、次の世代にも希望を示す合言葉になっているようです。

 畠山まことさんのお話しの中で、都立小児病院の清瀬、八王子、梅が丘の3病院を廃止する条例を、今月18日開会の都議会に提出しようとしていることが批判されました。都立墨東病院での事故をはじめ、周産期総合医療や、小児救急などの不足が社会問題化する中、都立小児病院を廃止するなとの声が、新たに高まっています。7月の都議選を控え、都民の審判を受ける前に、レールを敷いてしまおうという魂胆のようです。

 地域住民や広域の利用者の声を無視して、強引に、子どもの命綱をひきちぎろうとするやりかたは、絶対に許せません。ここはがんばりどきです。

 


 

障害者自立支援法は廃止し、政党こそ自立を   (09年2月1日)

 三多摩肢体障害者協議会の新年会であいさつ。尾崎あや子さんや地元市議さんも参加。

 障害者自立支援法廃止をめざす当事者や関係者のみなさんの運動は、悪政を許さない国民の運動の流れを生み出す役割を果たしてきたと思います。決してあきらめないたたかいが、負担軽減や制度の見直しへと政治を動かしました。

 でも、低所得者への負担軽減がなされたとしても、心身に何らかの障害をもつことを「自己責任」だとし、生活に不可欠な支援を「利益」として利用料をとりたてる「応益負担」はそのままです。75歳以上を「後期高齢者」としてきりすてるのも、同じように人間をコストではかり、後は自己負担でという思想です。この国の政治はどこまで、国民を平気で切り捨てるのでしょうか。

 昨年10月31日、6500人が集まった日比谷での抗議集会当日に、30人の障害者が、「応益負担制度」は、憲法が保障する個人の尊厳や生存権を侵害し、法の下の平等に反するものだとして、8つの地方裁判所に提訴されました。ぜひみなさんも、このたたかいを支援していただきたいと思います。 ホームページをぜひ。

 http://www.normanet.ne.jp/~ictjd/suit/


 障害者のみなさんは、人間的に自立し、不正と堂々とたたかっておられます。それにつけてもだらしないのが、自立できない政党ではないでしょうか。年間320億円もの助成金をもらって、選挙資金やテレビコマーシャルに湯水のように使っています。「応益負担」で障害者から吸い上げる利用料も320億円。ちょうど障害者からむしりとって、ぬくぬくとした政党活動を続けている形です。日本共産党だけが憲法違反だとして受け取っていません。他党は、恥を知るべきです。

 障害者関係者から、「障害者自立支援法はやめて、政党自立推進法を」という発言があったそうです。まったくその通りですよね。

 

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