次のページへ

「戦争は絶対いかんな」   (08年4月1日)

 昨日たずねたNさんは、戦争体験も話してくれました。

 特攻隊に志願し、知覧の基地にも所属し、その後特別幹部候補生として中野学校にも学び、下関で極秘の通信任務にあたります。敗戦とともに証拠隠滅のために書類がすべて焼却され、軍籍が残りませんでした。

 10数年前に何度も申請してやっと軍籍を明らかにし、10万円の銀杯を受け取ります。当時の軍服や軍刀、血痕が残る寄せ書きなどを大切に保管されていました。「断じて行えば鬼神も之を避くる」「がんばれ大和の若桜」「男児笑って死地に赴く」「斃後不止」などの言葉が並んでいます。

 Nさんは、「戦争はいかん。人が死ぬということをわかっていない。国は守らなくてはいけないが、海外派兵はだめだ。アメリカいいなりでイラクに行くのはおかしい」と。

 この日、Nさんの86年の人生をたどることになりましたが、戦争の犠牲をおしつけ、今は医療差別で切り捨てる日本の政治の姿をもたどることになりました。

ベッドの中から妻のHさんが、「お父さん、いつも一人だけど、きょうはお客さんが来てくれてよかったね」と声をかけ、Nさんも笑顔で外まで送り出してくださいました。
池田真理子のワクワク報告

生活保護をうけられない、生活保護以下のくらし      (08年4月1日)

 昨日、東村山市の山口議員とNさん宅を訪ねました。

 明るい屋外から入りドアを閉めると、節電で部屋は真っ暗。私たちが座った居間だけに照明がつけられました。

 昔は製材所を経営していたというNさんは、86歳。78歳の妻のHさんを一人で介護しています。「落ちるところまでおちた」と、Nさんは語り始めました。

 収入は、障害者年金と手当て、本人の年金合わせて17万円。ここから、介護保険と国保料、夫の高血圧などの医療費、家賃、水光熱費、介護用品費、食費などをまかなっています。生活保護を希望していますが、収入基準が16万円のため、1万円の差で受給できません。老齢加算が1万数千円が廃止されたことで、対象外となったのです。でも、そのために、すべてに自己負担がかかり、生活実態は生活保護以下です。

 食事は、毎月必要経費を計算して、一日いくらと決めています。ほとんど寝たきりのHさんは、時折お寿司を食べたいといいます。5~600円の寿司を1パック買うと、その日は朝、昼はうどんだけです。Nさんの唯一のぜいたくが、1缶100円のビール。

 昨年夏に、妻のHさんが3ヶ月入院しました。病院からの請求は24万円。内訳は、入院医療費1割負担の10万円とおむつやパジャマ、洗濯代などの経費が14万円です。障害者自立支援法や医療改悪で、医療費の本人負担は5%から1割へと2倍になり、入院給食や療養生活費が保険外に。これまでにない請求額に、Nさんは、度肝を抜かれます。

 結局銀行から健康保険証を担保に借金し、返済しながらまた借りるという生活に陥っています。これがまた、生活保護受給の妨げとなっています。

 Hさんの精神障害は、2時間以上一人にはできない状態です。本来なら介護ヘルパーを頼みたいのですが、3万円近い負担はとてもできずに一人でがんばっています。「何度いっしょに死んでしまおうと思ったか知れない」とおっしゃいました。

 元会社経営者らしく、綿密に収支を記録し、何をどこまで出費できるかを計算したノート。ここまでくらしを追い詰めている政治の姿を、またつきつけられました。


大型道路建設ラッシュと地球温暖化対策  (08年4月5日)

 東久留米市が強引におしすすめようとしている大型ショッピングセンター(イオン)誘致。当初の2007年春開店予定を、市民の粘り強い反対運動で、ストップをかけています。商店会や商工会のイオン出店反対は、近隣の西東京や小平、清瀬、東村山の商工会にもひろがっています。

 先頭に立ってきた「旧第一勧銀グランド跡地利用と環境を考える会」の3年目にあたっての総会と学習の集まりに参加しました。

市は、イオン誘致のために、市民サービスを削りながら道路建設に数億円も注ぎ込んでいます。さらに別の地域へも企業誘致を計画しています。市内とその周辺は大型道路建設ラッシュです。情報を集約すると、東久留米市は、大型道路が縦横に走り回り、大型店が乱立する街になりそうです。「緑と湧水の街」は一体どうなるのか。商店街や農業など地域の経済資源はどうなるのか。

 今、地球温暖化対策は緊急の課題です。CO2排出削減は政府とともに地方行政の責務です。イオンだけで一日1万台近い自動車を遠距離から呼び込むことになります。緑を削り、畑をコンクリートで埋め立て、自動車の排気ガスと大型店の24時間営業の照明と騒音、ごみの大量廃棄…。市民としても黙っていられません。

 日本共産党がヨーロッパに温暖化対策の調査団を派遣し、「しんぶん赤旗」でも報道しています。ドイツ・フライブルク市では、徒歩、自転車、路面電車やバスなどの公共交通中心にきりかえ、「車のない、子どもたちが安心して住居の外で遊べる持続可能な街づくりによって、生活の質が大きく向上した」とのこと。

 国政では、「道路特定財源」とガソリン税の暫定税率が期限切れとなりました。国民世論の大きな成果です。「道路中期計画」をはじめ、道路建設の一つ一つを国民の目線で点検しなおす必要があると、思いました。


視覚障害者のみなさんと交流  (08年4月6日)

 視覚障害者後援会総会に招かれ、お話させていただきました。

 代々木にある東京都委員会の事務所に集まること自体が大変なことです。盲導犬に導かれた方、ガイドヘルパーさんの援助を受けている方、知人と助け合ってこられた方。事務所のスタッフも駅に迎えに行くなどしていました。互いにいたわりあい、協力し合う姿には、本当に学ばされます。

 私の話を、ものすごいスピードで点字でメモしている方もいました。そのうえで、何人かの方が質問や意見を寄せてくださいました。「志位委員長の国会での派遣労働問題の質問を聞いた。キャノンの御手洗会長の国会招致はぜひ実現してほしい」「労働問題で潮目が変わったとはどういうことか」「私も参院選で宣伝カーに乗った。選挙での後退をどう分析しているのか」「法案にたいして、各党がどういう対応をしたかの表を、HPに掲示していつでも見られるようにしてほしい。私たちの運動がしやすい状況をつくってほしい」など。

 障害者のくらしと権利を守るための粘り強い運動にとりくんでいらっしゃる方たちです。こんどの総選挙に絶対勝ちたいという思いに、私も励まされました。


石井衆議院議員の全国学力テスト追及に一役  (08年4月8日)

 このホームページの「ワクワク報告」2月29日付けで、全国と東京都が学力テストを委託している進研ゼミ(ベネッセコーポレーション)の露骨な営業ぶりについて書きました。

 この問題を、党の石井郁子議員が、国会でとりあげ追及してくれました。進研ゼミからの勧誘攻勢は、息子の中学入学に向けてさらに加速。わかるだけでも、1月に3回、2月に7回、3月には9回と3~4日ごとに豪華なパンフやリーフが何種類も入った分厚いダイレクトメールが届きます。その内容も、これで中学校の3年間が左右されるというおどしとあおりの内容です。石井議員は、私が提供したその現物をかかげて、全国学力テストの委託先企業が、その地位と情報を利用して販売活動を行うことが野放しでいいのかと追及しました。

 渡海文部科学相は、「疑義のあるようなことがあれば再度調査し報告したい」と答弁しました。さらに石井議員がたたみかけた島根県と岡山県の動きには唖然としました。学力テストの結果を分析・改善するとして都道府県委員会に設置されている「検証改善委員会」で、岡山県、島根県などが学力向上対策としてベネッセの教材購入を決めているとのこと。

 公教育が、一企業に乗っ取られたかのようです。深い検討もなく強行した学力テスト。中止し、学校教育のあり方を改めて国民的に討議すべきです。


婦人参政権行使62周年記念集会  (08年4月10日)

 4月10日は、62年前、戦後憲法の下で女性がはじめて選挙権を行使した日。日本婦人有権者同盟が主催した「議会制民主政治を守り平和・いのち・人権を考えよう」をテーマにしたシンポジウムに参加しました。パネリストは、こんどの衆院選の女性候補者。民主党の小宮山洋子議員と東京10区の江端貴子候補、公明党の高木美千代議員、そして共産党の私です。自民党は欠席。

 衆院本会議と重なったため、現職議員の出入りがあり、各党派の論戦にはなりませんでしたが、会場からの発言が、とても参考になりました。主婦連や地婦連、婦人有権者同盟など女性団体の幹部や無所属の女性地方議員などが、次々に手を上げ、発言されました。

 「社会保障とは何かが問われている」「消費者行政のあり方を監視すべき」「働くことと家庭生活とが両立できるようにすべき。女性差別撤廃条約選択議定書の批准を超党派でとりくんでほしい」「主権者として納得できない選挙制度は変えなくてはならない」「後期高齢者医療制度も許せない。女性のネットワークをもっと強める必要がある」「東京大空襲や原爆について体験者が伝えていかなくてはならない」「財源問題で、軍事費やおもいやり予算などもっとメスを入れるべき」など。

 終了後、何人かの方から「共産党の言っていることが一番的を射ているね」「応援します」などとおっしゃってくださったのが、うれしかったです。


農業再生プランで懇談― 税金問題を解決して農業を続けたい (08年4月11日)

 「日本共産党の農業再生プラン―食糧自給率の向上をめざし、安心して農業にはげめる農政への転換を」は、私も読んで「こうでなくちゃ!」とうれしくなりました。日本の農業の行く末は、みんなが心配しています。ではどうすればいいのか。そのための日本共産党からの提案です。ぜひたくさんの人に内容を知っていただかなくてはと思っています。

 東村山市の2軒の農家を、党市議団のみなさんといっしょに訪ねました。どちらも野菜のハウス栽培が中心です。一年間を通じて数十種類を栽培し、近隣のスーパーに直接卸すなど、販路開拓にも力を注いでおられました。周辺がどんどん宅地化するなかで、農業経営を続ける情熱と努力をすごいなと思いました。温室を暖め続けなければならないため、灯油代が2倍以上に跳ね上がったことは大きな打撃でした。それでも、「自分の好きな野菜を上手につくれたときは、うれしいし、おもしろいよ」「跡継ぎの息子が安心して農業を続けられるようにしたい」と。

 お二人が口をそろえておっしゃったのが、都市農業を続けるためには、税金問題がネックになっていることです。農業収入は、家族に給料を保障できないほどわずかです。しかし土地の評価額は、数億円です。相続税は巨額になり、その支払いのために土地を手放さざるをえません。また、畑地をつぶしたマンションや駐車場経営で収入を確保し、農業に従事する関係です。こうして3代めで土地を失うといわれています。

 地産地消、さらに環境保全、防災スペースともなる都市農業を守り発展させるために、党派をこえた共同が必要だと思いました。


参加者の持ち味発揮で活発な対話 (08年4月13日)

 東久留米市の滝山団地地域の「私たちの今と未来を語るつどい」。党のセンターで和気あいあい、活発な意見がとびかい、あっという間の2時間でした。

 私の話の後ですぐに、「聞きたいことがある」と、女性が手を上げて質問。「政党助成金をもらったほうがいいのでは」。さらに別の人も「党名を変えたほうがいいのでは」。そして党が態度を変えないことに対して異口同音に、「共産党は、意地をはりすぎでは」と。

 意地(いじ)ではなく、筋(すじ)を通しているのですが。でも、なぜこの二つの質問が多くでるのかを考えなくてはと思いました。

 率直な疑問や意見を出し、それに対する意見も参加者それぞれが自らの体験をもとに述べ、深めるという対話がとても生き生きとして、楽しかったです。

 「北朝鮮など怖いので、平和のためには日本も武力を持ったほうがいいのでは」という意見に対しては、コスタリカを訪れた方が発言。「コスタリカは、日本の憲法制定の翌年に武力を持たない憲法を制定。武力にお金を使うのではなく、教育と医療に使っている。アメリカを盟主にした米州機構に加わっているが、武力での協力はしないという態度を貫いている。観光や農業、IT産業で経済を支えており、平和・対話外交に徹している」。

 「消費税はだめだというが、財源はどうするのか。デンマークは消費税率30%だというではないか」。これには、デンマークに視察に出かけた方が、社会保障を確立した国のあり方の違いを説明。スウェーデンについてはまた別の方が説明。私も勉強になりました。

 こうした集まりにはじめて参加した方たちが、「勉強になった。楽しかった」と言ってくださったことは、うれしかったです。


全国女性後援会のみなさんと宣伝  (08年4月17日)

 新宿東口で、お昼時に宣伝。後期高齢者医療制度の中止・撤回を中心に、訴えました。宣伝カー周辺で怒りをぶつけ合って盛り上がったり、女子学生が「うちにもおじいちゃん、おばあちゃんがいるから」と署名してくれたり。15日の年金からの天引きや制度の内容がだんだん明らかになる中で、世論はますます沸騰している印象です。

 終了後の電車でばったり、かつて息子がお世話になった保育士さんと隣り合わせました。「私の母にも通知が来た。あんなに少ない年金から天引きなんてひどい。これだけは許せない。私、集会やデモがあったら参加したいと思ってるのよ」と。思いがけない言葉でした。


東大和市で農家訪問  (08年4月18日)

 きょうは雨の中、東大和市の党市議団のみなさんと、農業委員関係者を訪問し懇談しました。

 西川議員が事前に党の「農業再生プラン」を渡していた方は、よく読みこんだ上で、「3つの注文がある」と、具体的に意見を述べてくださいました。農業問題を有志の勉強会で研究しているそうです。

 一つは、農地優遇税制を守ること。都市農業の実態をふまえ、所得に応じた課税にすること。二つは、食の安心、安全にとって何が大事かをもっと詳しくすべき。自然農法や有機農法を位置づけること。三つは自給率を50%に向上させるには、もっと具体性が必要。生産者側と消費者側の両方の喚起が必要。耕作放棄地対策で、新規参入をどう促進するかなどです。

 83歳で、一人で一町歩もの畑地を耕作している方もいました。農業収入ではくらせないので、アパート収入が頼りです。農地の何割かは生産緑地ではなく、税金は高額です。息子さんは事故で農業を継ません。この方が亡くなった場合の農地が心配です。

 それぞれの方のお話からも、農業の高い技術と信念がうかがえます。この方たちの意見をもっと聞き、さらにどうすればいいのか、大いに知恵を結集し、とりくみを急ぐ必要があると思いました。


改悪教育基本法のもとでの新学習指導要領  (08年4月18日)

 世田谷区で教師のみなさんの学習と懇談のつどいに参加しました。

 「教育基本法が改悪されて、改めて、これまで教育基本法が学校を守り、子どもたちを守ってきたことに気づかされた。改悪されて徐々に雰囲気が変わってきている。教師として、心底良いと思っているものを子どもたちに与えられないのが一番の悩みだ」との発言がありました。

退職教員の方が、新学習指導要領について、解説してくださいました。改悪された教育基本法の下での初めての指導要領です。愛国心の強要や学力テストによる競争、教師の管理統制と多忙化など、教育のゆがみをさらに強める内容です。

多くのクラスが40人ぎりぎりで、子どもたちがあふれかえっている学校もあり、「早く30人以下学級を実現してほしい」という要望も出されました。

子どもを中心にした父母と教師との対話と共同を強めなくてはと思いました。


月6千円の定額制に怒り沸騰   (08年4月19日)

 東大和市の西支部が主催した懇談会は、後期高齢者医療制度が中心テーマ。

 「一番の関心事で、テレビに吸い付いて見ている」と口火を切った女性は、「診療内容を差別されることが一番の恐怖だ」と発言。「年をとって病院通いが増える。わらをもすがる思いでいろいろみてもらいたいと思うのに、早く死ねといわれるのと同じだ」と。他の方からも、「保険料が1年間で7600円上がった。介護保険料と合わせて、年金からの天引きが、月に1万2千円にもなる」「長寿を喜んでいいのか思案のしどころ。入院保険にやたらに入ったが、でも実際には入院させてもらえないしくみだ」。

 とくに、月6千円の定額制に議論が集中しました。

 今度の制度では、高齢者がかかりやすい13の慢性疾患について、診療所での対応が月6000円以内の診療と決めました。「かつては病院の待合室が年寄りでいっぱいと言われたが、医療費がどんどん上がり、年寄りは行けなくなった。さらに懐具合で診療内容を左右するのか。こんなばかげた文化国家はない」「レントゲンや血液検査ができなくて、医者はどう判断するのか」。

 さらに、こんな制度を決めた自民党、公明党に怒りが沸騰。「この国をどこにやろうとしているのか」「自民党と公明党がくっついているのが一番悪い」「公明党に投票している人が一番わかっていないのでは」。

 そして「ひどい制度だとだんだんわかってきた。とにかくひろげて署名も集めなくては」「自分ができる草の根の活動をみんながやれば、力になる」。

 この問題で話し合えば話し合うほど、みんなが政治を変えなくてはと心一つになります。


「共産党ってあったかくていいな」  (08年4月20日)

 台東区下谷にあるデイセンター「すばるの家」を会場に、小集会が開かれ、参加しました。集まった方たちは、最高96歳をはじめ高齢者が多数でした。

 おのずと後期高齢者医療制度が話題になりました。この地域のある開業医は、「後期高齢者の方は、午後2時~4時の間に来てください」と張り紙を出したとのこと。「後期高齢者医療保険証」を受け取り、さみしくおかしい気分になったこと、「長寿はなおいけないことだ」と思ったことなどが語られました。区では保険料額が7月に発表され、天引きは10月からのために、それまでの分は、7月以降、窓口か振込みで払わなくてはなりません。「支払いできない場合はどうするのか」など心配の声も出ました。

 この集まりで私が感じたのは、「共産党ってあったかくてやさしくて、元気でいいな」ということです。

 最初の自己紹介で、新しく入党した方たちが、「共産党を色眼鏡で見ていた。入ってみて、人間そのものが感じられる組織だとわかった」「70歳を超えて入党した。それまでどんな党なのか、名前を変えないのかと思っていたが、活動を卑屈にやっているのではなく、みんな誇らしげに活動しているではないか。これはすごい党だ」などと発言されました。最後は、「老人パワーで世の中を変えよう」と意気盛ん。

 「すばるの家」の入り口に掲示された「運営規則」は、「人は誰もが自分らしく生きたいと考えています。高齢になって徐々に自分のことができなくなってしまったとしても、できるならば今まで生きてきたように自分らしく生きていきたいと考えています。そして住みなれた場所で馴染みの人たちと一緒に、いつまでも生活していきたいと願っています。私たち『すばるの家』は、みな様の暮らしを応援し、ご一緒に生きていく所存です」というもの。胸に沁みる「規則」です。

 この施設は、昨年まで党の区議だった稲垣さんご夫妻が、「地域の高齢者施設を」という長年の夢を実現されたもの。2年前から地域の方たちの応援も得ながら、運営されています。「すばる」の精神が政治の立場になるよう、がんばらなくては。そう思いながら、みなさんとの記念撮影に収まりました。


訴えがいのある時   (08年4月24~7日)

 ここ連日、駅頭で後期高齢者医療制度の中止を求めて訴えています。自分で訴えていて、だんだん怒りが沸いてきます。この国の政治を変えなくてはとも思います。署名に協力してくれる人もたくさんいます。

 さらに雇用問題、学費や福祉、住宅、憲法など、訴えなくてはならないことはたくさんあります。それぞれに党として政策や運動があり、訴えがいがあります。

 27日の夕方、新宿区内で宣伝カーで2ヶ所宣伝。一ヶ所目は、年配の方が聞きに出てきてくださいました。スーパーに買い物に来た人も足を止め、聞いてくださいました。生活保護の老齢加算廃止を違憲とする人権裁判の原告団長ともお会いすることができました。

 2ヶ所目は、高田馬場の駅頭。早稲田大学の新入生の歓迎コンパの待ち合わせで、数百人の学生たちが群れていました。青年がたくさんいるだけで、活気とエネルギーを感じます。ここでは、世界一高い学費の軽減策を発表したこと、派遣労働問題での志位質問などを訴え、「世界の大きな流れをぜひ学んでほしい。その中で日本の政治がどんな異常かをつかみ、ともに政治を変えていきましょう」と訴えました。手を上げて応えてくれる学生もいて、うれしかったです。

(写真は、24日新宿駅で井上参議員らと、25日玉川上水駅で)


「農業再生プラン」をたたき台に響きあい  (08年4月25日)

 都議や衆参の予定候補、地元の市議さんたちと、3つの農業団体を訪問し懇談しました。

 まず区市町村の農業委員会会長などで構成されている「東京都農業会議」。事務局長が、「日本共産党が、一番事態をつかみ、政策的にもしっかりしている。せっかくの機会だから、期待したいことを率直にお話したい」と、意見を述べてくださいました。

 「農水省には、農業を守る戦略がない。日本は消費者の国になってしまった。学校教育の場で生産がみえていない。自分の国の食糧を守っていくことを教えなくてはならない。」「担い手が生まれようがない事態だ。夫婦が働き生活し、子どもを高等教育まで出せるという保障が必要だ。」「都市農業は、法律上、国交省、自治省、農水省などいろんな省庁が管轄しており、その時々の政治の動きで翻弄されている。都市農業を統括する基本法が必要だ。」など、具体的な提言でした。

 次は、東久留米市の「JA東京みらい」。対応してくださった常務さんは、事前に党の農業再生プランをインターネットから引き出して、読んでいてくださいました。

 「日本の農業技術は高く、効率性を生かした農業になっている。都市農業の場合、土地をどう守るかが問題。相続税が一番ネックだ。生産緑地法や納税猶予制度で終生しばられる。元の制度にもどしてほしいという声が強い」。さらに学校給食と地産地消、新規参入問題などが話題になりました。

 最後は、東京農民連。新日本婦人の会と産直の契約をしている清瀬市の農家で懇談。

 「美濃部革新都政時代には、キャベツやニンジンなどへの価格保障があったが、品目が一部だけに減らされている。」「農業収入で税金すら払えない。他の給料や年金、アパートなどの経営で農業を支える。これでは産業の体をなしていない。東京は市場と一体なので、6割方が地産地消だ。農業振興条例を制定し、農地が減るのを食い止めなくてはならない。」など。町田市と八王子市との境の丘陵地帯を緑地保全地域にとも、話し合われました。

 農業と食糧自給の対話が、地球温暖化や食生活、学校教育など多方面につながります。まさに社会の土台の問題です。いろいろな角度から、国民的に議論しなくてはならない問題だと改めて痛感しました。「農業再生プラン」は、そのたたき台として大きな役割を果たすと思いました。(写真は、東久留米農協と、清瀬市内の農家の畑で〕


たくさんのテーマで、時間が足りません  (08年4月26日)

 東村山市の秋津地域でひらかれたつどいは、雨の中、会場いっぱいの40名が参加。田中市議団長と私の話の後、次々に質問や意見が寄せられました。

 「民主党は構造改革に賛成するなど自民党と変わらないのに、対決路線で国民から民主党はがんばっていると期待されている。そこから共産党の支持に回すにはどうすればいいのか」「食糧自給率が39%。このあたりもどんどん宅地になって農地が消えていっている。どう考えるか」「年金問題はこのまま尻切れになるのか。党として年金問題をどう考えているか」「後期高齢者医療制度がとても心配。体のあっちもこっちも悪くなってきた。定額制では、治るまで治療してもらえないのか」「二人の娘の夫は正社員だが、どちらも残業で帰宅が10時以降、金曜日には夜中1時ごろになる。土曜日は死んだように寝ている。娘は私に子育ての手伝いを頼む。派遣労働も大変だが、正社員も大変。どうしたらいいのか」「手術で入院したら、4日目にはもう退院させられた」「医療をIT化してもっとコストを削減すべきでは。ジェネリック薬品をもっと使うべき」など。

 それぞれが、大事なテーマであり、もっと意見を交わし、資料なども使って学びあうことが必要だと感じます。全体2時間程度では、時間がとても足りません。こうしたつどいを、何度もひらくこと、テーマごとにひらくことなどが必要なようです。


「TOKYO若者メーデーへ行こう!」  (08年4月27日)

 新宿区の西新宿地域で青年雇用問題をテーマにした小集会に参加しました。

 そこで青年が話した現場の実態に、労働のノンルールは、企業の経営腐敗と一体だと痛感させられました。

 インターネット上で仕事を知り、夜間救急事務のアルバイトをした体験です。一人だけの当直事務のため、救急の対応で給食も取れず、持ち場から一切離れられません。夜間15時間勤務で、給料は1万2千円。時給695円と最低賃金違反です。しかも、救急隊からの連絡を素人のアルバイトに対応させています。医者などと相談をしますが、「手首を切った」「様態が急変した」など、適格な判断が求められます。病院の夜間救急対応の「業務マニュアル」には、拒否すべき対象として「生活保護受給者」や民医連加盟の中野共立病院など特定の病院からの搬送などが明記されていました。

 病院の社会性にもかかわる実態です。青年は、一般労組に入って、新宿労基署にも訴え、違反行為として1日2千円の差額分を支払わせています。青年は、引越し会社でも偽装請負を告発。「変えていくには、声を上げることが大切だ。変えられるということを訴えたい」と、頼もしい発言でした。

 栄養士をめざしている女子学生は、「自分が学んだことが生かされるのか心配。研修で現場に出て、現実に落胆した。自分の力ではどうにもならないと思うとあきらめになってしまう。若い人がしたくてもできない、親の仕事を受け継げないなども悲しい」と発言。

 これには、大山都議が都議会でとりあげた「認証保育所」のひどい実態を26歳の3人の保育士が告発したことを紹介。先輩労働者たちは、「日本の労働実態を国際的にも告発すべきでは。労組としてもっと運動しなくてはならない」「告発が単発に終わらず継続したたたかいにするためには、仲間をひろげることが大事だ」などと発言。

 民青同盟の地域の責任者は、「これまで潜在的問題だった青年雇用問題が、共通の認識になってきたのは、チャンスだと思っている。秋にまた青年雇用集会を開く。そのプレ企画として、若者メーデーをとりくむ。ぜひ参加して」と。がんばってね!

キンランと緑と福祉の場と道路建設   (08年4月29日)

 たとえようもないほど貴重なものに出会った!― 木漏れ日の中に、静かに群れ咲いているキンランを見たときの気持ちです。

 東村山市青葉町の都立東村山老人ホームと多摩北部医療センターなど一連の医療・福祉施設群。敷地全体を武蔵野の雑木林の趣を残した豊かな緑が包み、周囲の自動車道路のけん騒を忘れさせ、心をいやしてくれる空間です。

 林が豊かに枝を伸ばし葉を茂らせ、腐葉土を作り出すからこそ、絶滅危惧種のキンラン、ギンラン、マヤランが、ここでは確実に命をつないでいます。この環境だからこそ、3千人規模の入所者や職員、患者が憩えます。

 この林を切り倒し、敷地のど真ん中を、キンランなどを踏みにじって大型道路を通そうとは!近くを通る所沢街道のバイパスとして40年前につくった道路計画。必要性がなくても、無謀だとわかっていても、とにかく計画通りに押し通そうとする政治。住民の必死の抗議に耳を貸さないその態度は、今の自民・公明政治そのものです。

 キンラン、ギンランの存在を知り、囲いをつくるなどして守ってきた職員グループ「花ウェイブ」。道路建設に反対し、キンランなど貴重な植物を守れと立ち上がった地域住民のみなさん。きょうは、70名以上の方が集まって、キンランなどを鑑賞。中心でがんばる馬越さんは、この連休中も毎日ここに座って、みなさんに訴えたいと語っています。

 ぜひみなさんも、キンランの姿を見てみませんか。失くしてはならないもの、守らなくてはならないものを見つけられると思いますよ。「会」のホームページも覗いてみてください。http://park.geocities.jp/orchis3411/

前のページへ