Planning34 【実施設計打合せ#3】

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前回の打合せの時に検討事項が多岐にわたったので,Hyde達の要望を伝えると共に,考えられうる問題点などについて相談するために打合せを設定して貰いました.
事前にメールでN建築士から,

「時間を早めてお昼をご一緒にいかがでしょう? オープンキッチンの参考になりそうなステーキハウスがありますので見にいきませんか?」

とのお誘いがありました.
願ったりかなったりです.
この日の打合せも長くなると予想されましたので,Hydeの母にHa-chanのシッターをお願いして出かけました.
N建築士のお宅で,Hyde達の家創りに協力していただいているY建築士を紹介されました.

実は7月の時点でN建築士から,

「建築設計の方は、私に加えて担当者をつけました。Hydeさんのお宅はウチの事務所のスタッフでは少々荷が重いのとお陰様で物件が多くメンバーが不足していますので、実績のある外部の方に参加していただくことにしました。主に細部の検討と作図を中心に作業してもらい、打合せなどは引きつづき私が直接行いますので、Hydeさんはお目にかかる機会がないかも知れませんが、一応お知らせさせていただきます。私の大学・前の事務所の先輩で私より実績も多く、とても優秀な方です。」

と紹介されていたのですが,それから2ヶ月,初めてお会いすることができました.

今だから書きますが,上記のメールを受け取った時には,一面識もなく,Hyde達と膝を交えて打合せをしたこともない人が,私たちの新居の設計をすると聞いて,正直とまどいました.
そもそも建築士にお願いしようと思った理由には,【家作りをどこに依頼するか?】にも書いたとおり,”直接何度となく打合せ”をするであろうからこそ,その建築士の人となりを理解し信頼できるものであろうとの考えがあったわけで,Hyde達にとっては心外な事柄だったのです.

「あんまりわがままな要望ばっかり出すものだから匙投げられたのかな?」

とKumadonと二人で真剣に話をしたことがあった程です.

しかし結論からいうと,こんな心配は無用のことでした.
この日の打合せも昼食が終わってからゆうに5時間以上,N建築士とY建築士のお二方と詳細な検討を続けたのですが,Y建築士は実に良く我々の要望を理解しておられ,とても初めてお話ししたという感じがしませんでした.
逆に,通常でしたら契約した建築士さんお一人としか打合せをすることがないところを,経験豊富なお二人と同時に打合せができたことはとても新鮮でありましたし,とても贅沢な環境でPlanningが進行しているんだと,ちょっと得した気分になりました.


さて,時系列に沿って話を進めますと,昼食をとりながらオープンキッチンのイメージと油煙問題の話をしました.
ステーキハウスでは巨大な鉄板を挟んで調理する者と食べる者が向き合うわけですが,その間には間仕切りは全くありません.
ある意味巨大なオープンキッチンです.
ステーキを焼けばかなりの量の油煙が発生しますが,鉄板上に設けられた,ほぼ天吊りと考えて良い巨大なレンジフードで,みるみる煙は吸い出されていきました.
しかしレンジフードの外に全く煙が漏れていないかといえばそんなことはありません.
また,焼く量が違うといわれればそれまでなのですが,ステーキハウスの床は結構いい感じにワックス効いてます.(もちろん油のせいですよ…)
家庭用のレンジフードは,多分業務用の物に比べると換気能力は劣るでしょうから,業務用よりも油煙の拡散は大きくなると思われます.
よって,全く何の仕切りもない,本当の意味でのフルオープンキッチンにするのは,ダイニングやリビングに油煙をばらまく可能性が非常に高いと思われます.
このあたりのことを相談した結果,やはりコンロの前面と側面に壁を立ち上げ,油煙等の拡散を防止するのが良さそうであるとの結論に達しました.
ただ,コンロの前面に本当の意味での壁を立ち上げてしまいますと,せっかくの開放感が犠牲になってしまいますので,この部分だけは強化ガラスで造っていただけるように要望しておきました.
これに対して,「ガラスはきれいに保たないと汚らしく見えますよ」とのアドバイスを頂きました.
頑張ってお掃除して貰いましょう.>Kumadon
側面方向には,リビングとキッチンの間仕切りに使う引き戸もあるので,壁を立ち上げてしまう予定です.
また,シンクトップはステンレスが希望ですので,壁の表面にはステンレス版を貼り付けることにしました.

書斎には作りつけの机と本棚を入れる予定があったのですが,将来のレイアウト変更が難しくなる点や,やはり費用がかかるであろうという理由で,机はなくす方向にしました.
本棚は壁一面に作りつけられ,移動することはまず無いと思われますので,現段階ではそのままです.
ただ,とにかく作りつけ家具は高くつくとのことですから,見積によってはさっくり消えていくかもしれません.

階段の正面の壁には,足下と上部の2カ所にFIXし窓を設置する予定だったのですが,Y建築士は縦長のスリット窓に変更したらどうかと提案してくれました.
なんでもこうした方が空間に陰影がついてシャープな印象になるそうです.
Hydeはこういったことには想像力が働きませんので,全面的にお任せしちゃうつもりです.
Kumadonはちょこっと引っかかっていたようですが,しばらくして納得したのか考えるのがめんどくさくなったのか,その方向でお願いすることに同意しました.

バスは今まで在来で造るかユニットにするか決まっていなかったのですが,N建築士から今回初めて「ユニットでいこうと思います」といわれました.
がたいの大きなHydeとしては,足を伸ばせるバスタブが入れば文句はありません.
在来の方がバスタブを広めにとれるメリットがあるようですが,頑張ってユニットで広い物を探さなきゃ!
サイズは「1616ですか?」と聞いたところ「1618いけるでしょう」とのこと.
できるだけ広いバスタブ探さなきゃ!

ビルトインガレージへは前面道路からスロープを造ってやらないとなりません.
ここでちょっと問題が….
ガレージ内の最も高い部分に対して道路面はおよそGL-200位と聞いていました.
それなら道路面からのセットバックとガレージの縦方向の長さの一部を利用して,約7,000[mm]で200[mm]上がる緩やかなスロープ(傾斜角約2度)になると思っていたのですが,新たな図面を見ると,セットバック分の約1,000[mm]で200[mm]上がるスロープ(傾斜角約11度)になっているではないですか.
これは結構急なスロープです.
現在乗っている車なら何ら問題ないのですが,将来欲しいと思っているちょっとした遊び車(多分最低地上高は低く,ホイールベースは短くなると思われます)やHydeのバイクでは腹を擦る可能性が出てきます.
N建築士はさすがにバイク乗りだけあってこのスロープのきつさでは集合の腹を擦るだろうと理解してくれました.
Y建築士となにやら討論していましたが(途中理解不能な単語がチラホラと…),この点は修正することになりました.

上が約2度 下が約11度の傾斜

あと,ガレージ周りでは当初デッキ下を通してバイクの出し入れをする予定でしたが,車の横を通れるのではないかとのことでした.
ただこれをすると,バイクの通路を確保するために車をガレージのどちらかの壁に寄せなければならなくなるので,できれば避けたいところです.
一応検討すると言ってきましたが,当初の案の通りでお願いしようと思います.

あと大きく変更する案が出てきたのが,2Fのリビング・ダイニングのデッキ側のトップライトです.
下図では濃い水色で書かれている部分になります.
この部分を全部なくすか,少なくともかなり面積を縮小した方がよいだろうとの提案です.
これはどうやらY建築士の意見のようです.(以前施主を説得して同じようなトップライトをつけたらクレームが付いたことがあると言っていましたから…)
HydeもKumadonも,このトップライトから室内にいながら空を眺める生活を期待していたですし,冷房効率を犠牲にしてでも欲しいと考えていました.
しかし少し前,Kumadonの職場で家を新築した人の話を聞いてきたところ,”2Fリビング”で”トップライト”があり”屋根裏がない”という条件に於いては同じ環境のお宅だそうで,その人に「夏は暑いよ〜.冷房全然効かないよ〜.」と散々言われてきたらしいです.
Hydeも職場で,吹き抜け上方にトップライトのあるお宅に住んでいる人に夏の暑さについて聞いてみたところ,「暑い!」と言われました.
「家は夏をもって良しとする」と言いますからネ〜.
今,夏の暑さとセットで開放感を取ろうかどうか悩んでいます.



基礎の形状についても説明がありました.
内容を要約すると,

「以前地盤改良せずに基礎で対応すると話しましたが,家のプランも変わってきたことだし,厚い基礎コンクリートを打つよりも表層改良をしてしまった方が,予算的にも構造的にも有利ではないかと,構造の専門家と話をしています.もう少し検討してみますが基礎が変わる可能性があります.」

という説明でした.
どういう事かというと,以前地盤調査したり構造の専門家さんに検討していただいた時点では,家の間取りが”スキップフロアー案”が有力でしたので,当然ながらその方向で検討していただいてあったわけです.
その後”離れ案”に変更し実施設計に入ってきたわけですが,ここで再度基礎についての検討をした結果,上記の説明になったのだと思います.
表層改良したからと言って布基礎にするわけではなく,あくまでもベタ基礎なのですが,”スキップフロアー案”では南北の家屋の間に玄関・階段等のが入りますので,構造的には連結された一つの建物なわけですが,”離れ案”にはこれがないので,この建物のない部分に厚い基礎コンクリートを流すよりは,表層改良した方が良いかもしれないとのことでした.

下の図は”スキップフロアー案”の基礎と建物の断面を模式的に示した物です.
図中ので囲まれた部分が”離れ案”では無くなります.
下方の■部分が基礎ですが,の下にひときわ厚い基礎コンクリートを打つ予定であることが分かります.



構造的な点は,素人のHydeがいくら考えてもどうにかなる物ではないですから,N建築士と構造の専門家さんにお任せする予定ですが,以下の点については考慮していただくようお願いしました.

1点目は敢えてお願いせずともちゃんと考えていただけると信じておりますが…….


あとはこちらで検討しておいた配線に関する要望を伝えたり,使用するであろう電化製品の一覧リストを渡してコンセントの口数と配置や分電盤の回路についての要望を伝えたり,その他にも細かい検討・打合せを行いました.
さすがにこのフェーズに入ると夢ばかり追っていられませんね.(でも相変わらず要求は多いかも…)
次回の打合せ時(10月初旬)には,相見積に出す資料ができあがってくるとのことです.
いくつかの検討事項を盛り込んで修正をかけたら,いよいよ相見積です.
ワクワク < ドキドキ って感じです.(ドキドキのほうが強いかな?)


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