■満足度・・・7(続き物なので少々低め)
■操作性・・・6(セーブポイントのバランスの悪さで減点)
■グラフィック・・・7
■ストーリー・・・9
■満足度・・・8
名前だけはちらりと聞いていたのですが、このゲームの開発スタッフが“トゥームレイダー”の新作を手がけるとの事で興味を持ちプレイしてみました。
確かに両作品は似ている所が多々あります。
フルポリゴンのワールドをキャラクターの後ろ斜め45度上から見下ろして動かしながら進んでいくシステムや、マップやアイテムの動かし方など、何より発売元が同じ会社だということも。
BUT
二つのシリーズには決定的な違いがありました。
トゥームは「マップ探索攻略ゲーム」であり
ソウリバは「物語読み解きゲーム」であったのです。
ソウリバの魅力はその重厚で難解、複雑かつ丁寧に織り込まれたシナリオにあったのでした。
主人公ラジエルは自らの創造主への復讐に燃えるソルジャーです。
彼は彼の仇「ケイン」を追ううちに己が身を置く数奇な運命に直面し、翻弄されます。
彼の周りで意見する者は皆、それぞれに違う意見を口走り、ラジエルに決断を迫ります。
真実は一体何処にあるのか、信じるべきもの、目指すべき事は何なのか。
プレイヤーはいつのまにか物語りに引き込まれ、ストーリーを読み解きたい強い衝動の元にゲームを進めてしまいます。
キャラクターの演技や場面演出から様々な推理をしたくなりますが
主人公からして超極悪面なので外見で判断が出来ません(^^;
というより日本人の美意識的に「萌え」と称される類のキャラクターが
只の一人として出てこない
という事には驚嘆すら覚えます。
洋ゲー感覚でしか成し得ない御技だと思います。
上記で挙げた謎の真実が自分で導き、手繰り寄せる物ではなく、
全てムービーで語られてしまう所とか
バトルとかも基本的に雑魚とちょっと手ごわい雑魚しかいなくて、終盤の「BOSS戦か?!」と胸を躍らせた特殊な敵とのバトル時は
気が付いたら自分が無敵になっていました
とか
ゲームとしてありえない事が目白押し
なんですが、何故かこの作品に限っては「やらされている感」が湧いてこず、素直に物語りに食い入る事ができました。
上記の通り全く雑念の余地がないキャラデザや
爽快感のカケラもないバトルシステムのあれやこれやで
ゲームとしての期待を一切持たせない演出(製作側に自覚はないだろうけど)が功を奏したのだと思います。
褒めてます
惜しむらくは、何かのこだわりなのかセーブのポイントがかなり限られている事がプレイの妨げになっていると思いました。
好きな箇所でやめる事ができないのは辛かったです。
またこのシリーズ、全部で5作ほど(まだ続く?)製作されているのですが、日本語版として発売されているのはこの「ソウルリーバー2」のみで、シナリオが素晴らしいゲームなのに、英語がわからない人は物語を詳細に知る術がない、というのも大変残念な事です。
是非同じPS2で全シリーズの発売を実現して欲しいです。
(2004.10.27)
総合評価・・・77点
(作り手側の熱意やこだわり、愛情が感じられるのが何よりに増して好印象でした)
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