除  雪

除雪機

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A

B

C

家庭の除雪道具

@

A

B

C

@スノーダンプ(ママさんダンプ)   雪を運ぶ道具

A
ジョンバー    軽い雪を除雪する道具

Bスノープッシャー 軽い雪を押して除雪する道具

C
スコップ     堅い雪を処理する

一般家庭にある標準的な除雪道具です。収納の関係や除雪頻度と面積などで
一概には言えませんが、この4種類があればほとんどの対応ができます。
この道具の中で必要頻度の高さの順番はA→@→C→Bで、A・Cは必要です。
材質はプラスチック製が多く、他にスチール製、アルミ製などがあります。
プラスチック製は耐久性に優れているとは言えませんが、軽くて扱いやすく
D.I.Yやホームセンターなどでスノーダンプで2000円位
ジョンバーで1000円程度で販売されています。

昔は住宅が閑散としており、また住宅の敷地単位
も今より大きかったので雪を捨てる場所に
不自由しませんでしたが、近年は都市部では住宅地が
密集してきて近隣との雪によるトラブルが増えたため
10年前位から融雪層の普及が著しくなってきました。
右写真の映像だけでは解りにくいので補足します。
融雪層のメーカーは各社独自のノウハウにより製造販売しておりますが
大筋での融雪プロセスに大差はありません。
右の写真のように使用時は左右の扉を開き深さ1m程の層に雪を
落とし込みます。灯油や電気による熱源によりメインラジエーターを温め
融雪し、その融雪水を温めポンプによりシャワー状に噴射して
より短時間で融雪するよう工夫されています。
基準量以上の融雪水はフィルター通過後、排水に流されます。
冬期間は中の配管やシャワー用水が凍結しないために通電しておきます。
融雪層設置に関して各自治体によって違いますが費用の1部を補填してくれたり低金利で
公的融資を受けられる地域もあります。

融雪層とは

融 雪 層



農家の除雪

ここ数年で家庭用小型除雪機の
普及が著しくなってきました。
もちろん一戸建てなど機械の
格納場所がある家庭に限られ
マンション住まいの方などは
保有できません。
右下の写真のように単に雪を
押すだけのものと雪をローター
でかき取り好きな方向に飛ばす
ものと2タイプに分かれます。
多数のメーカーにより販売されていて価格は
大きさ(馬力)によってかなりの差がありますが
30万〜100万位とラインナップも豊富です。

農家ではトラクターを保有しているのでアジャスターを取り付け
雪を押したり、運んだり、飛ばしたりトラクター1台でブルトーザー
パワーショベル、ロータリー車の機能を持たせることが出来ます。
農家は3月中旬になると雪解けを待たずにビニールハウス周辺の除雪をし
4月には作物の苗に適した土温にするため土に春の陽ざしをいっぱいに
浴びさせます。

(撮影協力 旭川市土木事業所)




4月下旬の写真ですがまだ3b以上の雪が残っています。
気温が20℃位になっても地面が冷えきっているので簡単に
溶けてはくれません。ひたすらブルトーザーは敷地内を
行ったり来たりして雪を攪拌します。かなり地味な作業です。
雪が完全に無くなるのは5月中旬頃です。

4月上旬の写真で運ばれてくる雪はありません。
高さは7〜8b位にまでなりました。
ユンボとブルトーザーで雪を攪拌して1日でも早く雪を溶かす為の
作業をします。暖かくなれば雪なんて自然に溶けるのだから
放っておけばいいのに無駄なことしなくてもと思っていました。
しかし、早く溶かさないと土地が冷えたまま夏を迎えてしまい
周辺の農業の作況に大きな影響を及ぼすのです。

〔ユンボとダンプの拡大写真〕

3月中旬の写真でその年の降雪量にもよりますがほぼ最盛期と言えます。
ここでは常時、ユンボとブルトーザーがフル活動です。
排雪最盛期にはダンプカーが行列をつくって到着します。
道路からこの堆雪場の頂上までダンプカーが上ってこられるように
敷地全体を使用し雪質を考慮しながら傾斜路面を作成します。
陸地からの高さは30b位です。

堆雪場とは除雪、排雪した雪を集める場所です。
道や市、町の保有地であったり民間から土地を借り上げる場合もあります。
主に郊外になりますが、中心部から離れすぎても運搬(ダンプカー)がたいへんですので除雪地から5`程度の
場所に選定されます。下の写真は数ある堆雪場の中から札幌市新琴似の堆雪場の3月〜4月までの変化をご覧下さい。

堆雪場(たいせつじょう)

堆雪場



ホイールローダは除雪で一番変化
に富んだ車両です。アジャスター
(雪をすくい取る部分)を変える
事により除雪も排雪も出来て電柱
や街路樹付近の細かな除雪作業に
最適です。こんなに大きな車両で
電柱などを傷つけることなく
スコップで手作業のような除雪
は驚くほどの職人技です。

除排雪に関わるほとんどの車両は
大きなトルクが必要なので
スパイクタイヤやチェーン
を装着しています。

ホイールローダ・ダンプカー

ロータリー車は排雪車両のNO.1です。
雪山を崩して遠くに飛ばしたりダンプカー
に積み込んだりします。
通常ロータリー車が定速で進みダンプカー
がロータリー車に合わせ進行速度の指示を
仰ぎます。進め、止まれ、積載完了などの
合図はロータリー車のオペレーターによる
クラクションで双方の共同作業は阿吽の
呼吸でお見事です。

ロータリー車

グレーダは堅い氷路面などでも
かき取り能力に優れていて
除雪車両のホープです。
片側2車線の道路などはグレーダ
3台が斜め1列に並び一挙に除雪
します。その映像は壮観です。

グレーダ

除排雪車両

各市町村の道路などの除雪はその道路をどこで管理しているかによって変わります。
国道は開発局。道道は土木現業所、市道、町道などは各市町村の土木事業所が管理しています。
各都市の予算などにより除雪の対応はかなり違います。例年の降雪量、降雪頻度や冬期間の気温など
さまざまな影響により対応の違いが分かります。例年雪の少ない地域に大雪が降るとパニックになります。
道内の除雪管理優秀都市NO.1は旭川市です。降雪量も多いのですが冬期間の平均気温も低いので
自然融雪しないので排雪以外の方法がなく、それゆえ研究も進んでいます。
除雪対応は他地域に誇れるノウハウを持っています。旭川市を12区域に分け各区域に
24時間管理体制の除雪ステーションを毎年11月にプレハブ事務所を設置し降雪管理で除雪対応しています。
排雪作業は渋滞のもととなるために夜中に行われます。除雪に従事している人たちはこの期間
夜昼反転の生活を送ることとなります。(その家族も影響を受ける)そういった犠牲のもとに突然の大雪にも
対応できる組織体制が確立されています。除雪が不十分だと渋滞や交通事故などの悪影響を与えます。
適切な除雪は市民の財産を守る結果とつながっているのです。

各都市の除雪

基本的に除雪は道路や歩道に降り積もった雪をグレーダ車などにより路外や路肩に押し除きます。
それを何度か繰り返すと路肩の雪が高く積み上がり高さにも限界があり、さまざまな危険もともないます。
これを解消するには排雪です。積み上げられた雪をロータリー車で かき取りダンプカーにて堆雪場まで搬送します。

除雪と排雪

公 共 除 雪

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