吹 雪(ふぶき)

〔札幌市内の吹雪〕

〔郊外幹線道路の吹雪〕

街中の吹雪は渋滞などの弊害を
伴いますが重大な影響はありません
吹雪による交通事故は圧倒的に
高速道路、郊外幹線道路です。
高速道路も吹雪になると「通行止」
にしますが、突然の吹雪には
どうしても後手となります。
こういう場合は自家用車は控えて
公共交通機関を利用しましょう。
右の吹雪の写真は低レベルの吹雪
で猛吹雪の時は写真など撮影してる
余裕などありません。




吹雪による交通への影響には
さまざまなものがあります。空港では離発着ができなくなり全便欠航と
なることもあります。列車やバスも欠便や遅れが多くなり地下鉄だけが
正常に近い状態で機能します。一番被害が大きいのはやはり陸路で
右の写真のように一瞬の猛吹雪で視界を失って車が路外へ転落して
しまう光景は12月から3月まで珍しい映像ではありません。
路外転落は費用はかかりますがレッカーにより復旧できます。
しかし、車どうしの正面衝突などは命にかかわる場合も少なくありません。
吹雪が去った次の日は天候が回復し、晴れる日が多く悲惨な事故が
昨日あったことをまるで夢のように思わせます。自然の驚異を
身近に思い知らされるのです。悪名である交通事故死全国NO.1の北海道は
交通事故死亡者の遺族が一番多い地域なのです。
死亡交通事故は年齢に関係なく発生してしまうので遺族の悲しみは
はかり知れません・・・・・

吹雪時の運転

郊外幹線道路などを走行中 突然、吹雪に遭遇したら

@まず昼間でもライトを点灯し自分の存在を他車に判らせる。(正面衝突回避)
 フォグランプがあれば点灯(黄色のランプが吹雪時に視界を通す一番の色です)
Aヒーターのデフロスターを適切に使用しフロントガラスを充分に温め雪を
 瞬時に融雪できるような状態にし視界を確保します。(右写真参照)
 この時エアーダンパーは外気のみとして室内が曇らないようにする。
 それでも曇る場合はエアコンを使用し、除湿します。
B車間距離は吹雪の程度によって変わります。前方走行車両のテールランプが
 わずかに見える程度の距離を保ちます。
C運転に自信がなかったり、想像以上の強い吹雪になった場合
 路側帯やパーキングエリアなどに待避し天候の状況を見守りましょう。

吹雪時の便利アイテム

@サングラス
  吹雪のときは空から降る雪、以前に降った雪が風で飛ばされる地吹雪、前方走行車両や対向車
  が巻き上げる雪煙、郊外の積雪は街のように汚れてないなど色々な要素により
  「ホワイトアウト」状態になります。雪が白く見えるのは太陽の光が乱反射しているためであり
  雪自体は透明です。これを遮断するためにサングラスが効果的です。濃い色の物はダメです。
  薄い色の黄色か茶色がお勧めで偏光レンズは最適です。(プロドライバー必需品)
A路肩矢印
  吹雪のときの信頼できる案内人が路肩矢印です。
  視界配分は前方90%路肩矢印10%であくまでも前方状況把握が原則です。
B大型車両
  トラックのプロドライバーは吹雪に慣れている人が多く、運転席も地面から高いので地吹雪
  の影響を受けにくく安全に道案内してくれますので後続にトラックがいれば安全な場所で
  追い越してもらって適切な車間距離でついていきましょう。ただ対向車の大型車は風向きに
  よってですが吹雪よりひどい雪煙を上げることがあるので注意しましょう。
C
ラジオ道路交通情報センター
 吹雪のときなど自分の目的地へのルートに障害がないか確認するには民放ラジオや
 道路交通情報センターなどが便利です。
 ダッシュボードに各アクセスのメモを入れておきましょう。

道路交通情報センター

一般道路情報        
            011-281-6511


高速道路情報
      
        札幌局 011-896-1620
        旭川局 0166-54-1620
        室蘭局 0143-59-1620
        帯広局 0155-42-1620

都市 HBCラジオ STVラジオ
稚内 1368 1197
旭川  864 1197
札幌 1287 1440
苫小牧  801 1440
函館  900  639
釧路 1404  882
帯広 1269 1071
民放ラジオ

(kHz)

砂まき車

これは吹雪のときにドライバーの視界を守ってくれる設備です。
冬に多く発生する北西の風に対して垂直に走る幹線道路に設置されます。
このルーバーはすぐれものでシロウトが考えるとこんな複雑な構造に
しなくても壁を作ったらいいのにと思うのですが、壁にしてしまうと壁の上を
通る雪が巻き込んで壁の真下に舞い降り「吹きだまり」になってしまうのです。
ですから上から下まで4枚のルーバーにそれぞれスプリングが仕掛けられて
いて風の強さによってルーバーの開き方が変わり強い吹雪の時は路面から
雪を吹き飛ばすのです。
最近は景観のことも考え北海道基準ということで防風林を見直し場所や
状態などを考慮して転化して行く考えもあるようです。

防雪柵

防雪柵/砂まき車

〔路外転落のトレーラー〕

住宅地の冬期規制

右の写真のように住宅街にも
冬期規制区間があります。
坂の勾配がきつすぎて雪道の通行が
不可能な道路は通行禁止などの規制で
事故の発生を防いでいます。
ロードヒーティングなどを布設する
には有益者が少なすぎる道路などは
このようになっています。
しかし、最近は4WD車を持ち込んで
通行する考えの足りない人も多いです。

冬季規制区間とは夏期と冬期での最高速度が
60qから50qへ変更される区間です。
主に都市から都市への郊外幹線道路に設けられています。
この区間の始点には50q制限終わりの標識が設置
されていますが、それに気づかず同じ速度で走行する
ドライバーも多く、彼らにもよくわかるように「ここまで」
とわかりやすく表示したほうが良いかもしれません。
市街地でも夏場は50`、冬場は40`と変更される
区間が多数あります。
毎年10月の下旬に制限変更標識に掛け替えられますが
何百カ所もあるので掛け替え作業も大変です。
4月の上旬に夏用にまた掛け替えられます。

冬季規制区間

高速道路の吹雪による通行止めは
珍しいものではありません。12月〜3月
に発生しますが冬の急激な天候の変化で
事故を防ぐため「通行止め」を発します。
高速道を走っていた車が一般国道に
降りてきますので渋滞が起きます。
また 冬期間は路面状況の変化が激しいので
高速道でのスリップによる事故が起きやすく、同じく「事故による通行止め」
となるため冬期間は高速道路利用の到着時間はあてになりません。
時間に余裕を持った移動計画が必要となります。

通行止め

通行止め ・ 冬季規制区間

右の写真に標識ゲートの中央側に「中央線」と書かれた
下向き矢印が分かると思います。
これも路肩矢印と同じ目的で路面が雪で覆われた
場合、一面真っ白なので対向車線との境目を
確認するために設けられています。

中央線

左の写真のように道路の両側にある
矢印が路肩表示標識です。
雪で路面が覆われどこまでが道路か
解らなくなり、自動車が路外に転落
するのを防ぐ目印です。また 吹雪の時などもこの矢印はよく見えるので
ドライバーの道しるべ となり大きな役割をになっています。
よく道外からの観光客から「せっかくのきれいな風景につや消しだ」
などの意見がありますが、この地で生活しているわれわれにとっては
大切なものです。

路肩矢印

北海道の信号機は1980年位から縦型の信号機が出現し始め
現在、これらがほとんどとなっています。
上から順に 赤、黄、青 と表示されます。
縦型導入の理由は信号機に雪が積もってしまい信号が確認できなくなるためです。
積雪面積を少しでも小さくしようとの考えです。
縦にすることで積雪面積を狭くして雪がつもりにくくなっています。
昔はパトロールのお巡りさんが長いポールで信号機の雪を落としていました。

降雪地帯の信号機

信号機・路肩矢印・中央線

交  通vol.1

〔敷設後の路面〕

交差点など滑りやすい路面に砂まき車が活躍します。
ダンプカーに積載された焼き砂を最後部から
運転席のコントローラーでローターを操作して
必要箇所のみまきます。焼き砂は3_程のとがった
粒子で表面がザラザラなのでスリップ路面にささり
こんでタイヤと路面を滑りにくくします。
まかれた砂は春になると回収車で取り除きます。







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