ドイツワインの知識 6


ドイツワインの代表的葡萄品種
【白ワイン用品種】


    ミュラートルガウ(Muller-Thurgau)

現在ドイツで最も多く栽培されている品種で、葡萄の全耕作面積のうち21%を占めます。
リースリングの交配種で、スイス出身のH.ミュラートルガウ博士によって、1882年ドイツのガイセンハイムにおいて開発されました。早熟性で、9月末にはもう果実が完熟します。
花の様な、マスカットを思わせる風味で、私どもでもQbAとカビネットで多くご紹介しています。

    リースリング(Riesling)

ドイツワインを代表する最高級葡萄品種で、ミュラートルガウに次いで2番目に多く栽培されています。小粒の果粒は晩熟性で10月から11月に完熟します。
この長くゆっくりとした熟成期の間に、豊かなアロマが育まれ、甘味と酸味の絶妙なバランスが生まれます。特に、モーゼル、ラインガウ、ミッテルライン、ラインファルツ(ミッテルハート地区)において、この葡萄の真価を発揮したワインが出来上がります。

    シルヴァーナー(Silvaner)

古くからある品種で、耕作面積は全体の9%です
年々減少傾向にあります。果粒の大きさは、中くらいでみずみずしさがあります。リースリングより幾分早く完熟します。特にフランケンにおいて最高の品質のワインを造り出します。

    ケルナー(Kerner)

新品種葡萄の中で最も成功し、人気を得ています(全耕作面積の6%)赤ワイン用のトロリンガーと白ワイン用のリースリングを交配させたものでマスカットに似たブーケとリースリングに近い味わいをもっています。

    ショイレーベ(Scheurebe)

ゲオルグ、ショイによって、1916年シルヴァーナーとリースリングの交配によって生まれた品種で、しっかりとした酸味とコクは、シュペートレーゼ以上の高級ワインでより真価を発揮します。
また、ショイは、ショイレーベ以外にもジーガーレーベ、フクセルレーベ、カンツェラー、ファーバーレーベ、ヴュルツァーなどの生みの親でもあります。

その他、葡萄本来の強い香りをもつゲヴェルツトラミナー(Gewurztraminer)、コクがあり独特な味わいをもつルーレンダー(Rulander)、いかにもマスカットの風味を感じさせるモリオ ムスカート(Morio-Muskat)、トロッケン(辛口)ワインに最適なヴァイスブルグンダー(Weissburgunder)、優しく、ふっくらとした味わいをもつバッフス(Bacchus)などがあります。