ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム GOLD EXPERIENCE REQUIEM

2015/03/08改訂

本体名:ジョルノ・ジョバァーナ<Giorno:明けの白日>

DIOの息子、本名「汐華初流乃」<シオバナ・ハルノ>、
プロフィール63巻P186、エピソード47巻P154〜

能力:自身へのあらゆる攻撃を無効化する

スタンド形成法射程距離パワー
身体・能力加形体 2m

黄金の未来

我々が生きるこの地球上で、数10億年に渡って行われてきた「生命の進化」という現象。その道のりは、全体的に見てある一つの方向、即ち、より複雑な構造の実現によって、より高度な自由と、より幅広い適応力を獲得した生物を生み出すという方向へ進み続けている。そしてそれは確実に、この宇宙における進化・成長の「正しい方向」といえるものである。

しかしこの進化という現象は、真っ直ぐな水路を流れる水のように、理想的に進むことはできない。なぜなら生命は、原子や分子という物理法則に支配される物質を材料にして作られているからである。例えばレゴ細工がレゴブロックの形状の制約を受け、作れない構造があったり、遠回しな作り方をしなければならない構造があるように、生命の構造も材料となる物質の制約を受け、その結果作られる生物は、生命としての理想から多かれ少なかれ外れた、歪さや不浄さを抱えたものにならざるを得ない。

そしてこの物理的制約は、生命進化という「道」における「地形的障害」となって、生命の「正しい方向」への進化を妨げる。その結果生命は時として、障害物に阻まれて「正しい方向」へ抜け出ることができずに延々彷徨い続ける「灰色の未来」へと進んだり、あるいはいつの間にか「間違った方向」を針路に取る「真紅の未来」へと進んでしまったりする。

そしてそうなってしまった時、生命はどうにかして「正しい方向」へ向かう流れを取り戻さなければならない。それを成せるであろう力の一つは、生物の一体一体が持つある種の本能、これまでの生命の歴史を「正しい方向」へと進んできた遺伝子、その集合による力であろう。しかしもしそれでも足りなければ、その時必要となるのは、人々を、そして生命を正しく導ける資質・カリスマ・能力を持った「導き手」であろう。そしてこれら、「生命の導き手」と「生命の民」の力が然るべき時に正しく働くならば、生命はどれだけ彷徨おうと、何度道を誤ろうと、最後には必ず正しい方向への進化が行き着く場所、「黄金の未来」へと辿り着ける。

能力解説

■スタンド「ゴールド・エクスペリエンス」が特殊な「矢」に貫かれることによって発現した、「レクイエム(鎮魂歌)」と呼ばれる存在の1体。その特殊な矢は、古代人が作り出したとされるスタンド能力を引き出す6本の矢のうちの1本であり、この1本だけは他の5本とは違った特別な意匠が施されている。

■生物個体を矢で射抜くことによって発現するいわゆる「スタンド」とは、その生物一個体の精神の才能が能力として引き出されたものである。そしてそれゆえにその能力は、その個体の「個性」を色濃く反映したものとなる。それに対して、スタンドをさらに矢で貫いて引き出される「レクイエム」の能力は、生物の精神のより下層、より土台に近いところにある、地球上の生物すべてに共通する「集合無意識」から引き出される。つまりレクイエムとは、集合無意識を本体とする能力なのである。千差万別の個性を基にするスタンド能力に比べて、レクイエムの能力のバリエーションはおそらくかなり少ない。そしてその少ないバリエーションのうちどれが引き出されるかは、受け皿となるスタンドとその本体がどのような性向を持つかに大きく依存する。

■ジョルノ・ジョバァーナが発現させたゴールド・エクスペリエンス・レクイエムは、集合無意識の一側面である、地球上の生命が全体的な傾向として宿す「正しい方向」へと進化する力、それによって辿り着ける「黄金の未来」を今の世界にかりそめに呼び醒ます。そしてこの「黄金の未来」は一つの意識体、「未来の意識」となってゴールド・Eのスタンド体に宿り、その姿を変容させる。

■ゴールド・Eから脱皮するようにして現れたゴールド・E・レクイエムは、ゴールド・Eの姿に半ば似ながらも半ば異なった姿を持つ。その全身は夜明け前の空のように薄暗く薄明るく染まり、その眼球は遥かな前方を見つめるかのように固定されて全てを見透かすかのごとく輝き、そして額には「矢」が上に先端を向けて座す。 ゴールド・E・レクイエムはゴールド・Eと同じく本体ジョルノの意志によって完全に操作され、ゴールド・E本来の「生命を生み出す」能力もそのまま使うことができる。 このように「未来の意識」は自分からは何もしないが、それが宿っていることによりもたらされる効果こそが、ゴールド・E・レクイエムの最大の能力となる。

■「未来の意識」のもたらす効果、それはこの精神を宿すゴールド・E・レクイエムと本体ジョルノの存在を、「今」に対して「未来」へと引き上げることである。(これは進み続ける時間の「今」に対して常に「未来」に在り続けるということである) これにより、「未来」に存在するゴールド・E・レクイエムと、通常どおり「今」に存在する周囲の世界との間には、「今」から「未来」へと登る、円錐状の「時間の坂」が生じる。 (ただし通常の3次元空間とは別の次元での傾斜であるその坂は、目ではその高低差を見ることはできない) なお、この「時間の坂」の半径は作中での描写から約5mと推察され、その斜面はゴールド・E・レクイエムに近づくほどに急勾配になっていく。

■何者かがゴールド・E・レクイエムに攻撃を行おうとした場合、その者は気付かぬうちに「時間の坂」へと入り、その中を「今」から「未来」へと登ることになる。しかし「時間の坂」の頂上はゴールド・E・レクイエムとジョルノのみが存在することを許された場であるため、その者も、その攻撃も、決してゴールド・E・レクイエムに到達することはできない。そしてその者は「時間の坂」を登る中で、周囲の時間が「今」へと落ちて行く、つまり「過去へと逆行」するのを目撃し、次いで自らも「時間の坂」をずり落ちて強制的に「今」へと戻され、その攻撃自体を「行われなかった」ことにされてしまう。つまり「未来」に在り続ける限りゴールド・E・レクイエムは完全に「無敵」であり、この世界の何者によるいかなる攻撃も、このレクイエムに対しては全くの「無駄」となる。なお、このずり落ちる際には、「時間の坂」の上から見て下方の「過去」にはずり落ちた「未来の自分」が、「時間の坂」の下から見て上方の「未来」にはずり落ちる前の「過去の自分」が存在することになる。この結果ずり落ちて行くその者は、「過去」と「未来」が相殺された、「連続する今の自分」を「時間の坂」の中に見る。また、「時間の坂」をずり落ち弾き出された者は「時間の坂」の外で勢いあまって少しばかり「過去」にまで落ち、そして自分が「時間の坂」へと入るまでに行った言動を強制的にもう一度繰り返させられる。

■ゴールド・E・レクイエムが何者かに攻撃を行う場合、その攻撃が物体を撃ち出すなどの間接的なものであれば、その攻撃物体は「時間の坂」を「未来」から「今」へと遡ることになる。(なお、この時ゴールド・E・レクイエムはその物体を「投げる」などする必要は無く、軽く物体を「手放せ」ば、それだけで物体は「未来」から弾き出され「時間の坂」で加速され、弾丸のような勢いで「今」へと飛んで行く) この時その攻撃物体の始点は「未来」で、到達点が「今」となるため、奇妙な事だが「今」の世界の者達は攻撃物体が「放たれた瞬間」を知覚できない。そのためこの攻撃を防御・回避するのは通常では不可能である。(「キング・クリムゾン」のように「予知能力」でも持たない限り) 

■攻撃がゴールド・E・レクイエム自身による殴打など直接的なものである場合、攻撃相手は「未来」にいるゴールド・E・レクイエムの接近により「時間の坂」の上方へ引き上げられ、「未来」で攻撃を受け、「今」へと落ちることになる。(この時「未来」から下方へと振り下ろされるゴールド・E・レクイエムの拳は、前述した間接的な攻撃物体と同様に、「時間の坂」によって加速される) そして、「未来」に「因果」の「原因」が存在するその攻撃ダメージは、「今」において決して「結果」として「完結」することは無く、いったん治っても別の理由によって再び傷つき、これを無限に繰り返す。特にその者がこの攻撃で「死んだ」場合、その者は無限に「死」を繰り返す状態になる。この時その者の「精神」は、その者の肉体が原形を保っているうちは肉体に束縛される。しかし肉体が原形を失った後は、その精神はかりそめの肉体を与えられ、そして死んではまたかりそめの肉体を与えられるという「実体を持った幽霊」のような存在となり、世界各地に不規則に現れてはすぐにまた何らかの理由で死に、それを繰り返し続ける「無間地獄」のような状態に陥る。

■時の彼方にある「黄金の未来」から来たものである「未来の意識」は、「今」の世界のいかなる生物の「精神力」も、その「スタンド能力」も、未来から俯瞰できる「精神の高み」にある。 それゆえに「未来の意識」にはいかなる対精神能力も効かず(実際にはそれ以前に能力自体「到達」しないのだが)、また、通常ならば意識を保てないような特殊な能力の状況下(例えば「スタープラチナ」の「極小時間内」や「K・クリムゾン」の「消し飛ばされた時空間内」など)でも意識を保ち続ける。 しかし本体のジョルノの方はその限りではなく、対精神能力については前述したように「到達」しないので関係無いが、特殊な能力の状況下では普通の人間と同じく意識を保っていることはできない。

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