カメラの苦しみ方5
完成品としての写真  '04/12/10

 カメラにフィルムを入れ構図を決めピントを合わせて露出を考えてシャッターを押す。フィルムを現像して印画紙にプリントする。
 この一連の作業を長い間続けてきた。
 最近この作業を遅まきながら疑問に思うようになった。

 プリントした写真を飾ってある。良く水洗されたモノクロームの写真は40年を経過してもさほど変化は見られない。
 12年を経過したカラー写真は既に退色し始めている。
 26年前のカラーフィルムは、もう色が出ないとラボから言われた。
 フィルムを持っていれば何時でもプリントできると思い込んでいたが、フィルムも進化するし、機械も進化する。しかし、退色した昔のカラーフィルムには対応出来ないそうな。カラーフィルムも退色するなんて…。

 記録としての写真は、フィルムとしてもプリントとしても完全なものではないのか。
 リバーサルフィルムを使い出してからまだそんなに時間が経過していないが、ネガカラーフィルムよりも長持ちするのであればこれから考えねばと思いはじめた。
 印刷して本にしておけば数十年は退色しないだろうが、紙が保存に耐えるのかどうか。個人的な写真をそこまでする価値があるのか。

 退色したカラーフィルムをフィルムスキャナで電子化してみた。
 撮影当時の色が再現できたと自分では思う。
 電子化するのが良い方法のひとつであろうが、記録媒体の耐用年数がまだ未知数ということらしい。

 この世に不変なものなど無いと言われればその通りだろう。
 なのにレンズだボディだフィルムだなどと事あるごとに悩んだりして、何と空しい事よ。



レンズが欲しい  '05/01/27

 「ダイヤル式カメラを使いなサイ!」というWebページに出会った。
 最近手に入れたEOS55やF100の出番がなぜか少なかったのだ。
 そうか、今までダイヤル式のカメラを使っていて身体がそれに慣れていたからかーと、妙に納得したというより霧が晴れる目からうろこが落ちる状態。

 そもそもF100は、スポット測光が付いているからF801を下取りに出して買ったものだ。
 露出の考え方についてはF100を使って理解できた。自分の欲しい色が完全に手に入れられるかどうかは別にして…。

 EOS55は、山歩きの時に28−135のレンズを使うために買ったのだ。だから山行きの時以外には声がかからない。

 近頃はFAにフィルムが入ることが多くなった。FAにスポット測光が付いて、レリーズのタイムラグが短くなったFA2が発売になれば是非手に入れたいのだが、それはあったとしても多分相当先の話だろう。復刻SPほど値段は高くは出来ないだろうから期待はできない…。

 バイクにしても車にしてもこんなのが欲しいと思ってから発売されるのに7〜10年かかっている。

 FA2に近いボディがある。MZ-3である。これはボディが小さいので旅行用にと買ったのだが、なかなか旅行に出かけられず、しかも小さいという理由だけで選んだシグマの24−70が付いている。

 色のこってりと乗ったsmcFAレンズも悪くないと思い始めた。写真はレンズで撮るのだ。人の色の好みも変わるものだ。24−90/F3.5−4.5は、ニコンの24−85/F3.5−4.5より2,000円も高い59,000円もする。
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