カメラの苦しみ方4
F100
 手になじんだF801を下取りに出して、F801よりかなり大きいF100を購入した。自分にとっては高価な買い物で、慎重に慎重を期したつもりで、いつもはしないカメラの動作確認を店員に頼んだ

 彼は、梱包を解いて電池を入れてレンズをつけてオートフォーカスの動作を確認して、そしてこともあろうにシャッターを切った!!フィルム押さえ板の前に入っているであろう紙を取り除かないで…。裏蓋を開くとやっぱり入っていた。紙が。何事もなかったように彼はそれをゴミ箱に捨てた…。

 保証書の記入も終わっていたし、シャッター幕が壊れていなければ仕方ないかと、暗い気持ちで持ち帰りしばらくは使う気にもならなかった。


 しかし、スポット測光を使って写真を撮ろうとF100を買ったのだから、訓練のつもりで使い始めた。
 カメラも心得たもので、現像から上がってきたフィルムには傷、測光のつもりで押したシャッターボタンはしっかりとシャッターを作動させるし、1枚撮りに設定しているにも拘らず、1回のシャッターで2コマ撮れる。
 ついに堪忍袋の緒が切れて、今までの出来事を箇条書きにしてサーヴィスセンターへ入院させることにした。

 センターからは電話で使用電源の確認があったが、私はニッケル水素電池などの充電式の電池ではなく指定のアルカリ電池を使用しており、低電圧による誤動作ではない。無理だと思ったが、気持ちとしてはフィルム押さえ板を交換しフィルム室も掃除して欲しいと答えた。

 その後、調整交換清掃されたF100が退院してきた。
 フィルム押さえ板が交換されていたので、大分気持ちが治まり、本格的に使おうかと思うようになってきた。
 1回のシャッターで2コマ撮れるのはF801 でもあったので、電気的スイッチの調整不良ではないかと思っている。

 まあ、機嫌を直して使っていたのだが、レバーやダイアルが間違いやすくて大変だった。
 絞りのダイアルとメインスウィッチのレバーはよく間違えた。
 スポット測光を使うということは露出に関してはマニュアル設定である。
 そのうち、人差し指のダイアルは絞り、親指のはシャッターダイアルということがわかってきた。
 レンズの絞り輪はシャッターダイアルの前にあるのだからと考えると違和感も無くなって来た。

 そこそこ自分の色を出せるようになって来た頃、不便だったズームレンズの整理をすることにした。
 28ミリを使いたくて28〜70を使っていたのだが、70では足りないことがあったので35〜105も買ってしまった。だから、出かける時はいつもどっちを持っていくか悩んでいた。28〜70プラス105の単焦点という方法もあったのだが、荷物になるのと何よりもレンズ交換が面倒だった。

 結局2本を下取りに出して28〜105を買ってしまった。この時絞り輪の無いSWMレンズ内モータ採用の24〜85も出ていたのだが、もう気持ちは28〜105だった。

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