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浦城

浦城趾紹介 ①

奉納連歌

三浦兵庫守盛永 自刃の場所と言われる。

観音滝(むらくもの滝)

木の間木の間の
        あな涼

結ぶ清水の
    改まる音

岩盤の壁面の刻印

梵字・種子 カーンマーン
   不動明王

 かくて主盛永は、思い残る事なしとて、西観音という所へ飛び下り、「いかに寄手の人々、聞き給え、兵庫は腹切りぞ、剛なる者の腹切りををみて、己等運命尽き自害せん時の手本にせよ。」というよりはやく腹十文字にかき切り臓を取って手繰りだし、敵の前へ投げて、返す刀を心元に押し立て、朝露と消え給う。
 見る人聞く人押し並べて天晴れ功の者哉、と惜しまぬ者こそなかりけり。
 かかる所へ、殿の牌所、石頭院阮天和尚(清源寺の祖?)と申しける、盛永御腹召され候と聞こし召し、同じく瀧へ飛び下り、御死骸を隠しまいらせ、さてこれまでと、盛永御腹切給う太刀を、御口に含みつつ、うつ伏せ給へば、剣は邪見の物(三浦家伝家の宝刀相洲継廣)の鍛えし室刀なりや?)なれば、後へぐっと突き抜けて朝の露と消えにけり。哀れなる次第なり。

落城の砌、城主 三浦兵庫守盛永
は観音滝へ飛び降り・・・・・
古文あり