コンサートを終えて

昨晩、盛況の裡に、ムジカーサでのコンサートは無事終了しました。
後援者であり、主催者でもある山手ピアノの社長山越様が、収容人数以上に
チケットが出ちゃったんだよ、とおっしゃるだけあって、会場は、二階席に上がる
階段に、座って聴いていらっしゃる方もいらしたほどでした。

少しスリムになった阿部真也氏は、黒いシャツ姿で、颯爽と現れ、
いつものように、爽やかなトークを交えて心に響く演奏を奏でてくれました。
しかし、彼の口からは、信じられない報告がありました。
アメリカ滞在中に、師事していたビオラの先生が、突然、くも膜下出血で亡くなられたという
訃報を、このコンサートの直前に受けたそうです。45歳くらいのまだまだこれからの、
若い女性の先生だそうです。

演目の中の、バッハのシャコンヌ(私の大好きな曲です)は、当初、ビオラで弾く、と張り切っていたのです。
急遽、バイオリンによる演奏に切り替えたと言う事で、正直にも彼はひと言不安を訴えました。
ジュリアードで鍛えられた彼にとって、ビオラをバイオリンに変える事などわけない事かもしれないけれど
やはり、厳しく育てて下さった恩師を突然失った事の精神的なショックは、如何ばかりかと・・・。

相変わらずトークの苦手な、ピアニスト犬飼新之助氏も、可愛らしい語り口からは、
想像も出来ないような、迫力のある演奏を堪能させてくれました。
音楽の事は、聴く事しか出来ない素人ですが、昨年12月に、原宿での二人のコンサートを
初めて拝聴した時より、更に息も合って、見事な成長ぶりでした。

もっと 身近に音楽を、そして言葉は通じなくても、音楽によって世界の人とコミュニケーションを、
という二人のエネルギッシュなパワーに、又しても、彼らから「元気」を頂いて帰ってきました。

今後のお二人のご発展を、陰ながら心から応援させて頂きたいと思います。

この、ホームページの「お知らせ」を見て、コンサートにいらして下さった、遠藤様とその先生。
とても嬉しかったです。この場を借りまして、御礼申し上げます。


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