電波方位探知の研究(その9)
マイコン搭載方位探知器

近年、専用機能を持たせるワンチップマイコンの開発がアマチュアにも簡単に できるようになりました。PICマイコンと呼ばれているICです。方位探知器 の回路をワンチップ化するにはもってこいのICといえます。マイコンの計算機能 を使えば、機能拡張や精度向上をソフトウエアで開発できるメリットがあります。

試作したマイコン方位探知器は、従来のAM変調方式の機能を2つのICで実現 できました。使用したICはPIC16F84とOPアンプで、 16F84は電気的にプログラムを書き換えできるEEPROMタイプのものです。 これにより基板の大きさは半分以下になり、プログラムはいつでも好きなように変更 できます。

最初に作ったプログラムはLEDがデジタル的に切り替わるものでした。人間工学的に は連続的にLEDが切り替わる方が見やすいことに気づき、プログラムの改良を 行なって、ほぼ従来の方探と同様の動作をするものになっています。受信ADCも プログラムにより実現していますが、見やすくするためのプログラム開発の手間 を増やしてしまったような気がします。やはり人間の感覚というのはアナログ向けに できているのかもしれません。

マイコン搭載方位探知器の試作

この試作では従来の方探をマイコン化しただけですので、機能として面白みが ありません。どんな機能を盛り込むかが開発の焦点になるでしょう。 回路図プログラム(従来の回路図は前ページ参照)

続く


(JR1KNA)