電波方位探知の研究(その7)
AM変調方式の性能向上

検波の飽和に関してアクティブATTを使うことで解決したかに思いましたが、 いざ運用してみると、、、ステップATTとアクティブATTの減衰量を最適 に調節するのが難しいのです。特に自動車で移動しながらの方位探知では、受信 レベルの変動が大きい為、常に最適な減衰量に保つことができません。実用的に するにはAGC回路を付加しなければならない様です。

ここで発想の転換です。強力な電界の中にいるのだから、他の混信がある訳が ない。ということはプリアンプはもとより受信器なんかいらないのでは? つまり直接検波してしまえば、、、、の考えから検波器の実験が始まりました。

残念なことに単純な検波器だけでは数十m以上離れると検波できません。 同調回路を追加することを考えながらも、先に完成したローノイズアンプを 試しに付けてみると、これがなかなか良い具合に動作するのです。 方位探知距離は10W送信で数mから数百m程度で、受信器を使った場合に 検波が飽和する領域にほぼ当てはまります。しかも、ATTを使う方法よりも はるかに安価で作れるのです。局を選定できないデメッリットはいづれダイレクト コンバージョンにでもして、と考えています。

ローノイズアンプ+検波器

検波の飽和を防ぐ課題に対して、実用的に完璧なものはまだ完成していませんが、 開発するアイテムがそろったと考えています。これらをいかに旨く組み合わせる かが今後の課題です。

続く


(JR1KNA)