夢果つるところ(2) 


教材の活用方法

教材の活用方法は次のとおりとした。

  序盤と中盤

    選び出した教材について棋譜を並べつつ、解説を熟読する。

  詰碁

    闇雲に解いてみる。そして、問題の余白に出来た場合は○印を、出来なかった場合

は×印を
つけ、2巡目には×印の問題を拾って再挑戦し、×印を潰してゆくように試

みたのである。

    勿論、問題の解答をソラで記憶していないように再挑戦は1ケ月以上経ってから行

うように
した。


   手筋

   手筋大辞典には巻末に索引があって、この図が問題集としても活用できるようになって

いる。

    索引の図は例図によって図柄の大きさが三種類あり、碁盤の1/4の大きさの例図が

2002
1/2例図が480、碁盤全体に亘る例図が161載っている。

    各大きさの例図をサンプリングして調べた結果、差し当って1/4の例図だけをやれば

充分と判
断した。

    又、この手筋大辞典について言うと、まだ給料取りの時代に、索引図のうち1/4の例

のものを全部コピーして小さく切り、ポケットに入るくらいの小冊子にして、当時

住んでいた千葉県
流山市から東京までの約1時間半の通勤の途次それを眺めていた。

その習慣は平成9年私が無
職となって、郡山市に転居するまで続いていたが、そのうちよ

く出来なかった
288の例図を選び出して問題とし、今回の新たな勉強の 対象としたのであ

る。


 ヨセ

    ヨセについては若い頃加納嘉徳九段(故人)の「ヨセ、手筋と計算  昭和42 8版

日本棋院
発行」を一応読んでおり、出入り計算の方法及び或る程度のヨセの手筋につ

いては理解してい
たので、当面ヨセの勉強は保留した。そして、後になって牛窪義高

プロの「たのしいヨセ」で
勉強したのである。この本は15路盤で大ヨセから終局まで

の打ち方が問題となっているもので、
23題ある。

    実戦では、出入り計算をしていれば持時間がどんどん無くなってしまうので、この

局面でどこ
が一番大きい所なのか、カンで分からなければならないとと思ったのだ。

 実戦

   さて、なんといっても一番大切なのは実戦である。

   私は学生の頃こういう話を聞いたことがある。

   学校で学生(或いは生徒)が囲碁部を作るというような場合、大抵碁の好きな強い

ヤツが居て、
その人が推進者になり、団体戦チームのキャプテンをつとめる事が多い

。だから、どこの学校
でも、チーム全体としての強い弱いは別にして、キャプテンだ

けは強い。そして、キャプテン
以外の者も、はじめは弱くてもキャプテンに揉まれた

り、仲間同士で揉みあいをしているうち
に、精進しているヤツはどんどん強くなって

くる。だけど、キャプテンを超えることはなかな
か出来ない。近いところまではゆく

のだけれど。

   というのである。

      私は強い人を求めて碁会所へ行かねばならぬと思った。