さよなら「こばるとあろー」号 西伊豆松崎


今回は、西伊豆の旅だよ。踊り子号が下田まで走っている東伊豆に比べ、相模湾側の西伊豆は、あまり交通の便が良くない。だから観光地といっても、どこかひなびていて静かな雰囲気が僕のお気に入り。修善寺とか下田まで電車で行って、そこからバスに乗るのが普通のルートだけど、僕のお奨めは沼津から船で伊豆半島を下るコース。でも、あんまり人気がないみたいで、終点の松崎まで行く航路が8月で終了することになっちゃった。そこで、最期にさよなら旅行をすることにしたんだ。(注:戸田と土肥までは別の船会社による船便継続)

☆沼津〜松崎、船上の旅

「こばるとあろー号」は、沼津〜松崎を約1時間半で結ぶ高速船。途中停船港は、戸田と土肥と堂ヶ島。僕も戸田と土肥までは行ったことがあるんだけど、松崎まで行くのは今度が初めて。心地よい潮風に吹かれながら、右に富士山、左に伊豆半島の緑深い海岸線や海中にそびえる奇岩群と、きれいな景色が目白押しの楽しい船旅なのに、どうして廃止になっちゃうのかな。片道4500円っていう料金が高かったのかも(ママも切符を買うとき一瞬躊躇したのを、僕は見たぞ)。夏休みシーズンの真っ最中だというのに、乗ってる人も多くなく、大部分は途中下船しちゃって、松崎まで乗っていたのは、僕たちと、どこかの旅行会社が主催した「さよなら・こばるとあろー号ツアー」の人たちだけだった。

よくスーパーで売ってる「沼津産アジの干物」のあの沼津港です。
カモメが飛び交う中、いざ出航!
これが高速船「こばるとあろー号」だよ。航路が廃止されたら、どこか外国に売られちゃうらしい。なんか可哀相・・・。 デッキには他にお客さんがいたので、キャリーの中から顔だけ出して、景色を眺める僕です。
これ、ちょっと不気味な格好だよね。

ニッポンのハーロン湾と呼ばれる(って僕が勝手に呼んでるんだけど)堂ヶ島周辺の景色。洞窟探検なんかもできるらしいよ。 松崎港に到着。
デヘェー、すっごく暑いでやんの。


☆松崎見物

松崎は、その昔、繭産業で栄えた町なんだって。観光パンフレットによれば、「江戸情緒や文明開化の香りが街並みのあちこちにそっと残る古い港町」だそうだよ。昔は賑やかだったんだろうなって思わせるレトロモダンな建物がたくさん残っていて雰囲気のある町だよ。

なんかとっても懐かしい雰囲気の床屋さんでしょ?
下田にもあったよね、この「なまこ壁」。
防火用の工法で湿気にも強く、裕福なお家の証拠なんだって。
しっかし暑いなぁー。こんな日差しの中で写真のモデルなんかやってられるか。絶対カメラの方なんか見ないもんね。
文字盤に13時まで刻まれた不思議な時計台。スタジオ・ジブリちっくだな。
これは明治の大商家、中瀬さんのお家。
中が見学できるようになっていて、明治の豪商の生活を垣間見れるんだって。
畳の休憩所があったので、僕とパパはここでしばしお昼寝。だって暑いんだもん。
呉服屋さんだったんだね。
他にも、昔の生活用品や人力車なんかが展示されてました。
お土産物屋さんもあって、ママは、松崎名物桜の葉っぱのクッキーを買ったよ。ちょっと塩味で桜の香りがするんだって。
おっと、出ました。
ママたちのお昼、地魚丼!
アジやキンメが醤油付けになっていてすっごくおいしかったらしいけど、僕はまたキャリーの中さ、トホホ・・・。
時計台の近くにある小料理屋さん。ママのお奨め太鼓判付き。


続く>>>