NISMO FESTIVAL at FISCO 2002
      ドライバーズトークショー  PART1   
2002.12.1

 

司会  : はい、こんにちはー。みなさまお待たせいたしました。こちらステージで本日2回目のですね、
       ドライバーズトークショーをこれから行いたいと思います。
       前半はGT500、全日本GT選手権GT500クラスのドライバーのみなさんをお呼びしています。
       後半はですねGT300クラスとなっています。司会進行は私、冴場都夢がさせていただきます。
       どうぞよろしくお願いいたします。はい、ありがとうございます。みなさん盛り上がってね、声援、応援
       よろしくお願いいたします。それでは早速選手のみなさんお呼びしましょう。
       まず初めに本山哲選手、どうぞー!はーい、本山選手!続いてミハエル・クルム選手!
       はーい、こんにちは。影山正美選手!こんにちは、ようこそ!続いてエリック・コマス選手!
       はい、久しぶりです。田中哲也選手!ブノワ・トレルイエ選手!はーい、こんにちは。
       そして土屋圭市選手です。そして竹内浩典選手です。こんにちはー。
       以上8名のみなさまお呼びしました。
       そしてですね、通訳のほうには木戸さんにお願いしたいと思います。
       どうぞ木戸さん、よろしくお願いいたします。では私も失礼させていただいて座らせていただきます。
       ということで、えー、もちろんニスモのね方々、ドライバーの方々勢揃いなわけですが、
       土屋選手と竹内選手、えっ、ちょっとどうなの?というところあるんですがやはりね、
       内輪だけの話じゃなくて外から見たっていうのもね、いろいろ話聞いてみたいじゃないですか。
       その辺是非ですね、土屋さん、竹内さんよろしくお願いしますね。あの、おまけじゃなく(笑)

土屋圭市選手(以下、土屋) : おまけ(笑)

竹内浩典選手(以下、竹内) : おまけですね。なんで俺一番最後なの?

土屋  : だけどね、豪華なおまけ(笑)

竹内  : 豪華なおまけですか?

司会  : ハハハ(笑)司会は言えないですね。土屋さんにマイク持って頂こうかななんて思うんですが、
       それでは早速ですがね、お一人ずつ本山選手からお伺いしましょうか。
       今シーズン、ザクッとこの2002年のシーズンを振り返ってみてですね、いかがでしたか?

本山哲選手(以下、本山) : まぁ、途中VQエンジンの新しい車に変わって

司会  : そうですね。

本山  : そこからは結構順調にいい順位に入ってポイントも増えていったんですけど、
      最後でチャンピオン争いしてる中、クルムに代わった時にね、クルムが車壊しちゃって…。

会場  : (笑)

ミハエル・クルム選手(以下、クルム) : 運ガ悪カッタダケ…。

会場  : (笑)

クルム : 関係ナイヨ僕…。

会場  : (笑)

本山  : まぁでも結果的にチャンピオンになれなかったんで。最終戦うまく走ればシーズン3位、4位、5位…
       ま、それくらい行きたかったねっていう話はね。

司会  : 途中ね、「シーズン途中でもう勝てるマシンなんですよね、今度のは」という話に対しても
       自信あるコメントがね本山さんの方から返ってきたんで、これはいいんじゃないのかなーなんて
       期待してたんですけどもね。

本山  : まっ、途中まで結局2位が2回っていうことで…。

司会  : はい。

本山  : 勝つまではいかなかったんで、まぁそこが悔しいですよね。

司会  : えー、そして『ボクのせいじゃないよ』というクルム選手、いかがですか?今シーズンを振り返って。

クルム : ウーン…マァ、イツモ本山サンカラ車モラッタ時、車ボロボロニナッテル…。

会場  : (爆笑)

クルム : ヒジョウニ走リヅライヨ…。アノ…窓汚イシ、タイヤボロボロ。ブレーキモ効カナイ。
       ネェ、モウチョットテイネイニ走ッテヨ。

会場  : (笑)

クルム : マァ、アノ…優勝シテナイハチョット悔シイケド、2回表彰台ニイタノハヤッパリ嬉シイケド、
       モウチョットポイントランキングデモット上ニ上ガリタカッタケド、最後ノネ鈴鹿デチョットネ、
       車マタモラッテネ2周後ハ終ワリマシタ。チョット運ガ悪カッタ…。

司会  : そうですね。まぁね、あのー、ホント優勝1度でもプレゼントできることができたらなーと
       いうことでしょうね。ファンの方々もね、そうですよね?やっぱりウィナーズサークル一番上にね、
       上ってほしいなという期待は選手背負っているわけで…。

クルム : ソウデスネ、デモ来年ハ是非、絶対デキルト思イマス。

司会  : はい、ありがとうございます。じゃあ続いて影山正美選手。いかがですか?今シーズンを振り返って。

 影山正美選手(以下、正美) : 話したくないですね…。

 会場  : (笑)

 司会  : そこをなんとか。

 正美  : あのー、まぁ、最悪でしたね、一言で言えば。
        運が悪かったのと、僕もエリックも1回ずつ
        黄旗追い越ししちゃってるし、表彰台乗ってない
        レースっていうかシーズンて97年以来初めて。

 司会  : うーん、まぁそんな思いを来シーズンに
        ぶつけるという方向で…。

 

正美  : そうですね、まぁ、あのー、22の本山選手とマイケル選手達が運が悪かったって言ってますけど
       更に悪かったみたいな(苦笑)

司会  : (苦笑)ありがとうございます

正美  : まぁね、こういう年もあるかなってことで…。

司会  : はい。

正美  : あっちゃいけないんですけど、まぁとにかく来年はですね、また強いスカイラインを
       復活させてもらいたいし、是非そういう走りをしたいですね。

司会  : はい、是非私達もね、見せていただきたいなと思います。

正美  : ハイ。

司会  : さぁ、そしてエリック選手。

エリック・コマス選手(以下、コマス) : 私モネマサミカラ同ジクライネ、今年ノハ優勝ナイ。アノネー94年カラ…
       (通訳入る)あの、今、影山選手がおっしゃったのと同じように、私にとっても今年は最悪の年だった
       と思います。やはり、一度もレースでリードすることなくね、トップに立つことがなかったシーズン
       というのは、日本に来て8年間の中で初めてでしたので最も自分にとっても辛いシーズンでした。
       やはりその新しくエンジンが、開発されたエンジンが導入された事とか、いろんな事とのタイミングが
       悪かった、遅かったという部分もあると思うんですけども、その分来年は最強のパッケージで最強の
       エンジンでレースに臨むことができるというふうに期待しています。

司会  : はい。まぁお二人とも今までの経験の中でないような大変最悪な年だったというコメントですけども、
       まぁ来年はね、是非是非コマスさんのコメントにもありますが、頑張っていただきたいなと思います。

正美  : はい、頑張ります。

司会  : さぁ、そしてブノワ選手です。はい、同じく2002年を振り返ってということですが、途中からね、
       このチームに参戦したということも含めてお話伺えたらなと思います。

ブノワ・トレルイエ選手(以下、トレルイエ) : まずあの、最初にGT−Rに乗った時に本当に大変だと思って
       しまったんですけど、全くこの車は初めてだったということ、やはりGTカーに合わせるというのは
       本当に急にできることではないなぁと改めて実感してしまったんですけども、ただやはり、
       だんだん車が良くなってきましたし、鈴鹿では本当に車の調子が良かったので来年に向けて
       これは良いニュースだと、来年は期待できると思っています。

司会  : はい、ありがとうございます。えー、今シーズンはやはり…というところですが来シーズンに向けて
       明るいニュースだということですよね。さあそしてそれをこう引き受けたという形の…

田中哲也選手(以下、田中) : そうですね、まぁあのー、星野さんとね一緒に組んでまして、まぁあのー、
       こういう(本山選手からの)順番じゃないですけど、なんかあのー、エリックと正美君も言ってましたけど
       僕らにとっても今年はあまり良い年ではなかったですね。

司会  : はい。

田中  : 去年チャンピオン争いに加われて、今年は是非ねチャンピオンを獲ろうと思ってやってきたんですけど、
       なかなか思うようにいかなかったっていう感じでしたけどね。

司会  : はい。そのVQエンジンに変わった辺りというのは…?

田中  : うん、ちょっとね、トラブルが発生したりとか上手くいかなかったとことかあったんですけど、
       まぁ最後の方は逆にちょっとツキがなかったかなという感じで…。

司会  : はい。

田中  : まぁ、なんか日頃の行いとかがやっぱり…ブノワの日頃の行いが悪かったんでしょうね(笑)

司会  : ハハハ(笑)ニスモのドライバーのみなさん、日頃の行いが悪いということで…(笑)
       はい、ありがとうございます。続いてライバルドライバーとして…代表…。

土屋  : えー、VQエンジンになってからかなりポテンシャルは(笑)

会場  : (笑)

司会  : (笑)えー、土屋さん、ご自身今シーズンを振り返って…。

土屋  : 僕は良かったですよ、結果がついてこないだけで…(笑)バーストしたりぶつけられたり、
       あのー、金石が、あのー、とんでもないとこ、違うとこ走ってたり、えー3回表彰台落としてますけど(笑)
       まぁあのー、最後の最後で鈴鹿の最終戦で2位にはなってますから。まぁ良い年ですよ。
       結果が悪いだけでね。あの、結果なんかどうでもいいんですよ、お客さんが喜べば。
       あんま考えた事ないですね。すいませんバカみたいで。

会場  : (笑)

司会  : (笑)土屋さんから見てねこのニスモのね、マシンのチェンジというかね、そのあたりは
       どんな風に見えてたんですかね?VQエンジンに変わったマシンは。

土屋  : やっぱりRB26の時はね、頭重いっていう動きがありますから、やっぱブレーキングからターンインが
       遅いから。

司会  : それは見ててもとても…。

土屋  : そうですね。

司会  : すぐ分かるということ?

土屋  : VQになってからがね、すごくこう軽く曲がって行くんで、で、いきなりVQになったら本山がシングルで
       走るようになってきて。

司会  : そうですね。

土屋  : やっぱこう、ミラーにも映るし、前にも走るしという…VQになってからはちょっと怖かったですね。
       コーナーが速くなってるからその分やっぱこう、ちょっとヤバイなっていう…。
       トヨタ対ホンダの戦いだったのが、あーやっぱり来たなっていう感じでしたよ。

司会  : おー、それはもう走ってるドライバーとして実感するというところですね。

土屋  : まぁ、本山っていうのもありますけどね。ほんっとやな奴ですよ。

会場  : (笑)

土屋  : もうちょっと後ろの方走ってりゃいいのになんでこんな前くんのってのがあったよな?

竹内  : ありましたね。速いですね。

司会  : じゃあその竹内選手ですが、どう?シーズンは。ご自分で振り返ってみて。

竹内  : はい。えー、富士で2つ勝ったんですけども、その時点ではチャンピオン獲れるかな…
       ま、2年連続獲れるかなと思ったんですが、その後立川のせいで今年ダメでした。
       ま、スーパー耐久も去年チャンピオンだったんですけど、なんかあのー、哲ちゃん(田中選手)の
       日頃の行いが悪くてそれも落としてしまい、今年は無冠です。

会場  : (笑)

司会  : (笑)みなさん人のせいですね(笑)
       えー、竹内選手から見たVQエンジンのチェンジの瞬間というのかな、その後というのかな、
       そのあたりはどんな変化が見られましたかね?

竹内  : いや、あのー、土屋さんと一緒ですね。あのー、ほんとにコーナー速くなったし。
       ただ、ちょっと残念なのが昔のRBに乗ってる頃は結構ね、ドリフトしながら走ってたんですけど
       そのドリフトが見れなくなっちゃったのね。一緒に走っててちょっとそれが残念だなと思いますけど。

司会  : うーん、走りの、そのー、パフォーマンス的にはちょっと残念だなーというところ。

竹内  : そう、一緒に走っててもね、前でこう、横向けて走ってるとかカッコイイんすよね。

土屋  : カッコイイの、カッコイイの。見ていたくなるの。抜きたくないもん。

会場  : (笑)

竹内  : そうですよね。それがちょっとなくなっちゃったんですよ、VQになってから。

司会  : ハハハ(笑)

竹内  : それがちょっと残念かな。

司会  : 性能自体は…レース的な性能自体は上がってきているけども、その、見るパフォーマーということでは
       ちょっと残念だという所、それをドライバーが自分で走ってて見てるってどうなんですかね、それはね(笑)
       おー、すげぇなーなんて思いながら…

竹内  : いや、後ろで見てますよ、もう、カッコイイなぁーと思いながら。えぇ。

司会  : やはりみなさん、この…はい。

土屋  : 竹内も僕もね、あとコーナー2つか3つ、ちょっと見てようかなっていう…カッコイイんだよ、
       後ろから見てるとドリフトしてて。スープラもNSXもあんなことできないもん、だって。
       あんなことしたらスピンして飛んでってるっつーの。毎年クビになってるよ俺ら。

会場  : (笑)

竹内  : できないですよね。スープラも全然できないんすよ。

土屋  : GT−Rだけは、こう、カウンター当てながら立ち上がって行く…
       カッコイイなー、ここで抜くのやめようって…

司会  : もうちょっと見たいなって。

土屋  : えぇ。

司会  : へぇー、まぁ、それはね、見てるみなさんも当然感じてるんではないかなーコーナリング…
       そういう絵はね、えー、と思いますが。まああの、ニスモのドライバーの中から見たニスモではなく、
       その、周りから見たね、この“ニッサン”というチーム自体はどうなんですかね?レースウィーク中。

土屋  : 軍隊。

会場  : (爆笑)

司会  : ハハハ(笑)竹内さんは?

竹内  : いや、あのー、ほんとに一番恐ろしいのはピットですね。ピットの速いこと速いこと。
       ガソリンタンクでかいんじゃないかと思うくらい速いですね。

土屋  : よくそんな言いづらいこと言うよね?

会場  : (笑)

土屋  : 俺だってこれだけ人いたら言えないよ?

司会  : (笑)ということで本山さん、あのー、まっ、ライバルチームはああいうふうな話をしているわけですが
       いかがですか?

本山  : まっそうですね、今ニスモがどう見えるかっていうんで、軍隊っていうふうに言われたんですけど、
       その中の1つの例として、まず朝の集合時間が早いんですよね、チームの。集合時間が早いうえに
       相当キビシイんですね。

司会  : キビシイ…あの、ブノワ選手、このニスモに入られてね「他のチームより集合時間早いんじゃないの?」
       とかそんなふうに考えたかなとかどうかなと思うんですけども、ブノワ選手、はい。

トレルイエ : えー、あの、朝のミーティングというのは今年は欠席いたしましたので…

会場  : (笑)

トレルイエ : えー、ちょっと出てないですけども、車にトラブルがある時はミーティングが長くなるのも
       仕方がないと思いますし、それが必要だということ、まぁ、すごく分かってるんですけども、
       ちょっと朝得意ではないので、えー、起きられないっていう問題があって、ちょっと今年は
       欠席させていただいたんですけど、来年は頑張って起きます。

会場  : (笑)

司会  : (笑)エリック選手、入られた新人がですねぇ、えー、欠席しているというのはどうですかね?

コマス : あの、1年で朝寝坊が直ればいいんですけれど。やはりニスモのように大きな所帯、
       大きなチームになりますとやはり大勢の人が関わっている。
       その中でやはり大勢の人をまとめていくには規律が必要だと思いますし、その中でやはり個人の
       自由が制限されてしまう分には仕方ないと思うんですけども、それはちゃんとしっかりした体制の
       チームでレースをするということに関して、ちょっとそれは払わなくてはいけない代償かなと思います。

 

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