NISMO FESTIVAL at FISCO 2002
ドライバーズトークショー PART2 2002.12.1
司会 : はい、ありがとうございます。まぁそれだけのしっかりしたこの組織でこの活動が行われていると
いうことですよね。はい、まぁその中、今シーズンですね、今回もこのフェスティバルでは
星野一義選手の引退ということがテーマになっていますが、田中選手、今シーズン途中でですね、
星野選手が引退ということでブノワ選手に代わったわけですが、
田中 : はい。
司会 : いろんな思いがあったと思うんですが田中選手から見た…感じたということは何かないですかね?
田中 : そうですね、あのー、今年の最初からね星野さん、たぶん引退するって言われてましたんで、
なんとか最後の年にね、優勝…特に富士でね優勝とかそういうふうになればいいなと思いながら
1年間レースやってたんですけどね。まぁ最後の8月の富士が全然ダメで、トラブルでダメだったんで、
やっぱりそれで星野さんがこう…引退を決意されたっていうのはすごい自分にとっても悔しいっていうか
残念でしたけどね。
司会 : 今度はブノワ選手を迎えてですね、来シーズンに向けてまだまだ頑張って行っていただきたいという…
今度は逆に新しいマシン、新しいパートナーで星野選手にプレゼントしてあげたいなーというふうに
思うんですけどね。
田中 : そうですね、あのー、星野さんが監督になられてからね、監督になられてる時の星野さんの方がね、
なんかある面レースに真剣なとこがあるんやないかと(笑)ちょっと違う言い方かもわかんないですけど、
だからあのー、すっごいね、こう、なんて言うんですかね、感情が表に出るんでね、
いいふうにいいふうに、あのー、成績出したいですよね。喜んでもらいたいですよね。
司会 : はい、楽しみなチームですよね。
田中 : そうですね、いいチームですね。
司会 : はい、えー影山選手、いかがですか?星野選手が今シーズン、ということに関して…。
正美 : んー、まぁ、僕がレースを始める前からトップ走り続けてて、レース初めて見に来た時からね、
憧れてた人が引退するって非常に寂しいことなんですけども、ほんとお疲れさまっていう気持ちですね。
司会 : やっぱり影山選手から見るとね、まぁ感じるということは他のドライバーの方々もそうでしょうが、
特にということはありますよねー。長い間星野選手と…。
正美 : まぁそうですね。言い方悪いけどバケモノみたいな人ですからね(笑)
ほんとにこれだけ長い間ずっとトップを走り続けるってことは。えぇだからまぁ、すごく精神力も強いし、
そうとう疲れたと思うんですけども、前々からね降りたいなんてことは言ってたんで、
その時期が近いなっていうのは感じてはいたんですけども。
司会 : なんかこう特別に影山選手の方から一声かけるとしたら…。
正美 : いや、ほんともうお疲れさまでしたっていうことだけですね。もうほんとここまで結果残した方なんで…。
司会 : そうですよね。
正美 : まぁあのこういう話もね、確かに星野さんの話もアレなんだけど、もうちょっと笑いが欲しいんで
僕から質問があるんですけど。
司会 : あ、どうぞ。
正美 : あのー、美祢のレースで6周目にエリックさんが
あのー、ブノワさんに突っ込まれたんですけど、
会場 : (笑)
正美 : エリックさんがマネージメントしてブノワ選手が
日本でこうレースをやったりしてるってことね、
日本語で言うと飼い犬に噛まれるってことね。
会場 : (爆笑)
正美 : あのー、そのレースの後、一応ブノワ選手が
謝りに来てくれたんですけど、その後
この2人はどういうことになったのか…と。
会場 : (笑)
司会 : えー、実はその質問は私の方から避けようと思ってたんです。
会場 : (笑)
正美 : 笑った方がいいでしょ?
コマス : ブノワが星野さんの後にGT−Rに乗るって
話をきいた時にまずこれは大変な
仕事なんだよって話しをしたことが
あるんですけども、星野さんっていうのは、
ほんとそのままにして伝説の人なので
その後を継ぐってことは、その後に乗る
というのは非常に重責を伴うものなんだって
いう話をしたんですけど、まさか星野さんと
同じような競争心むき出しに来られるとは
思わなかったのでちょっと致し方
なかったんですけども、本当に大変な仕事を
受けてくれたということに対して、非常に
私としてはすごく満足してますし、あの、
星野さんというのは言葉は通じなくても
すごく外人ドライバーに対して非常に
受け入れてくださる非常に素晴らしい方
だったので、ほんとにその後をね、ブノワが乗ることになったということは私はすごく喜んでいます。
あの、いろいろな話はありましたけども、それは全て済んだことですから。
会場 : (笑)
司会 : あの、影山さん、いかがですか?
正美 : …なんか面白くないね。
会場 : (爆笑)
司会 : はい、ありがとうございました。星野さんの話題に戻ってしまいますが、えー、クルム選手、
一言星野さん…
クルム : 今、星野サン何カ55歳トカ?55歳?ホントニ55歳マデアノ…レーサーマダデキルハ、
ホントスゴイ事ト思イマス。今日ノ朝マダ星野サンノ後ロ走ッテテ、ホントニアグレッシブナスタイルデ
今日デモミンナニ出テルカラ、ホントニ素晴ラシイト思イマス。日本ノホントニ一番ノ伝説ノドライバーダト
思イマス。ソレヲ考エタラ僕ハ今32歳ダカラアト20年以上乗レルコトニナルト思イマス。
司会 : どうですか?できそうですか?
クルム : イヤー、デキナイト思ウ。デモマァ、
トリアエズ星野サンノ見ルトヤッパリ
自分ノ中デモ頑張リタイト思イマス。
ソコマデ行キタイト思イマス。
司会 : 目標ですよね?
クルム : ハイ、目標デヤリマス。
司会 : はい、ありがとうございます。
そして竹内選手、いかがですか、
星野さんへのメッセージ一言。
竹内 : はい、えー、僕プライベートでゴルフを一緒に星野さんとやらせていただくんですけども、
引退するまではですね、結構勝ってたんですよ。だけど引退されてから急に練習時間が増えたらしくて、
最近連戦連敗でね、負けっぱなしでもういくら取られるか分からないんでね、もう、どうぞもう一回
復帰していただきたいなと、僕的には思ってるんですけど。
会場 : (笑)
司会 : (笑)ハハハ…いくら取られるか分からないってちょっと引っかかりましたけども(笑)
引退されると練習も増えるという(笑)
竹内 : そうですね、あの、ほんとにもうね、最近全然勝てないんですよ。なぁ正美。
司会 : 正美さんも一緒に?
正美 : そうですね、僕も一緒に周らせてもらってるんですけども、まぁF2とかね、GC乗ってた頃はね、
かなり飛距離も出てたらしいんですけど、最近飛ばなくなったんですけど「上がってなんぼだぞ」って
言われるんですよね。「ガハハ」って。
会場 : (笑)
司会 : 結果だと。
正美 : 悔しいんですよね。ドライバー飛んでても上がってなんぼだって言われるんで悔しいですね。
司会 : えー、みなさまなるべくでは星野選手には勝てない方がいいですね。ゴルフではね。
その時間は、練習時間はあまり作らない方向でしばらくは活躍していただきたいと思います、
レースの方で。そして土屋圭市選手、えー、星野選手への思いというか一言お願いします。
土屋 : そうですね、やっぱりずっと僕がレースを始める前から、高校生の時から走ってられた方ですから、
まぁあの人を目標に日本人は頑張ってきましたしね。そういう意味ではあの、すごく悲しいとか
寂しいとかじゃなくてね、あ、なんか日本の歴史が一つ終わるのかなっていう…そういうものは
感じるんで、ただやっぱこう我々としたらやっぱ星野さんの背中を見ながらレースをやって
きたんでね、辞めてほしくはないなっていうのはありますけど、まぁ、星野さんの性格上、うーん、
悔しい悔しいでいつまでも続けるわけにはいかないだろうなっていう気持ちは分かりますよ。
だからもうほんとに長い間お疲れさまでしたっていうのとね、あとはもうお好きなだけゴルフ
やって下さいっていう…えぇ。やっぱこう…ほんとに何だろう、勝たなきゃ自分を許せない人だから
勝てなくなった自分がすごい許せないっていう人だろうなって、僕はずっと見てきてね、
インタビューもTV東京のモーターランド2でずっとGr.Aの頃からJTCCの頃からしてきて、
そういう人ですよ、勝たなかったらもう意味がないっていう。
だからこれがやっぱり我々としたらカッコイイという…まっ、この人を追いかけようっていうね、
最後この人と並べたらいいな、勝てたらいいなっていうそういう目標で我々の年代って
やってきてますからね。そういう意味ではカッコイイなと思いますよ。
司会 : ドライバーってあのレースウィークその週末だけではないですからね、活動はね。
時間やっぱり、たっぷりいる精神面でもいろいろ取られるわけじゃないですか。
土屋 : 星野さんのレースっていうのは勝つためにレースをするっていう…そういうスタンスですからね、
生活から何から。
司会 : はい。
土屋 : まただから参加してるドライバーとは違いますよ。そういう意味ではものすごくカッコイイし、
勝てなくなったらもう辞めるっていう、それもなかなかできないですよね、
レーシングドライバーやってたら…。
やっぱりこう乗ってるからお金貰えるし。でもそういうことを考えないで、もう勝てないんだったら
辞めるっていうその決断がすごいなと思うし。
司会 : そう、この潔さみたいなね。
土屋 : そうですね、すごいカッコイイと思う。
司会 : まぁそれで、みなさんもそうかもしれませんが一つのことを終わらないと一つのことができないというね、
そのへんのも含めてゴルフがこれからもっと上手くなるんじゃないかなーというのがね、あるのかな。
土屋 : そうですよね。55までやるってことはすごいことですよ。55歳っていうのはホントにすごいこと。
歳は取ってく、車は速くなってくっていうね、そこで50までできるっていうのがほんとすごいことですよ。
僕なんかいつでも亜久里に「もう辞める、もう辞める」って言ってますからね(笑)
亜久里もそうですよね、アイツ41で辞めてますからね。「もうムリ」とか言って(笑)
ほんとにだからそれくらいツライんですよ。F1ドライバーがそういう風に言うんだから星野さんが
55まで乗るっていう事がどんなにすごいことかっていうの我々が一番よく知ってですね、
やっぱり年々年々車ってどんどん速くなりますからねぇ。
司会 : そうですね。
土屋 : そういう部分では本当にあぁカッコイイ辞め方だなっていう…
俺もああいう風に辞めたいなって思いますよ。
司会 : はい、ありがとうございます。そして本山選手。はい、一番まぁ身近で最後にね。
本山 : そうですね。みなさん言ってることとまぁ共通する部分が多いんですけど、8月にね、引退されて
チーム監督に専念する状況になって、やっぱりいろいろ変わりましたよね、その、レースを見る目が。
今までドライバーとして見る方がやっぱり強かったんですけど、まぁやっぱりチームオーナーであり
チーム監督であり…やっぱり違う方向からいろいろ見るようになってもらって、
フォーミュラ・ニッポンにしてもGT選手権にしてもその影響ってのはいろいろ出てますね。
司会 : はい。今度は見つめられながらのこれからの戦いとなるわけですが、ニスモのドライバーの方々、
そしてそれをね、ライバルとして戦っていくドライバーの方々、まだまだ時間があればね、いろんな話を
していただきたいんですがお時間の方がきてしまいましたので、来シーズンもほんとにみなさん、
是非ニスモのドライバーの方は新しいVQエンジンもっともっと性能をですね、極めをつけてですね、
その成績につなげていってほしいなと思います。
そして土屋圭市さん、そして竹内浩典さんありがとうございました。とても楽しい話…ということで
短い時間でしたが今日の2回目のドライバーズトークショーを終了させていただきます。
みなさんありがとうございました。大きな拍手をお願いいたします。ありがとうございます。
本山哲選手、ミハエル・クルム選手、影山正美選手、エリック・コマス選手、ブノワ・トレルイエ選手、
そして土屋圭市選手、竹内浩典選手に田中哲也選手でした。ありがとうございました。