kawai fruits banner

Inside Farming Vol.72



戦争:敵の味方は敵?


 10月に入り米国がついに報復戦争を開始しました。これによって21世紀も初めから戦争の世紀となってしまいました。それにしても人類は永遠に戦争を繰り返す種なのでしょうか?戦争は有史以来もう2000年以上も繰り返しているわけですから、遺伝子に組み込まれているとしか考えられません。これでは、種が進化しない限り、平和は訪れないという事になってしまいます。

 米国の今回の報復戦争を未来の歴史はどのように評価するのでしょう。真偽の程はわかりませんが、最近の報道からは、米軍の空爆によってテロリスト壊滅というよりもアフガニスタンの国家(国土)と民間人に被害が出ているような印象です。ついに地上軍も投入され生身の人間同士が銃口を向け合うことも始まっていますが、テロリストを捕捉することはできず、戦闘は長引きそうです。中東の宗教、民族、石油利権は、その歴史的な背景を含めて正確に理解をすることが困難なので言及しません(できません)が、中東と米国の特別な禍根を取り除かない限り、平和は訪れないのでしょうか。

 ところで、米国のアフガニスタンに対する戦略を見ていると、「敵の味方は敵」、「敵の敵は味方」という構図が頭に浮かびます。本当はそんな単純なものではないのでしょうが、テロリストを保護しているからタリバンは敵、タリバンと敵対しているから北部同盟は味方、というような構図です。本来テロリストのみが攻撃の対象であるはずなのに、「敵の味方は敵」として敵の範囲を拡大解釈しているようにも思えますが、どうですか?一方、「敵の敵は味方」として、米軍から支援されている北部同盟ですが、戦争後、アフガン再建に至ってもなお味方として友好な状態でいれるのでしょうか?
 さらに、戦時下特有の「共通の敵に対して一致団結」という構図も鮮明に浮かんでいます。米国民の団結ぶりは言うまでもなく、APEC首脳会議では中国と米国が結束をアピールしていました。願わくば、戦争が終結しても両国の関係は良いままで、協力的に両国間にある懸案を解決していってくださいね。(それにしても、APECの会場となった上海の繁栄はすごいですね。21世紀を担うのは、まさに中国ではないか!と予感させました)。
 
 さて、現段階(10/26)では9/11のテロとの因果関係はわかりませんが、郵便による炭疽菌の送付という新たなテロ行為が米国では始まっています。もし、因果関係があるとすれば、このテロは、米国が報復した報復として始まったのでしょうか?それとも9/11に既に次のテロとして計画されていたものなのでしょうか。

 いずれにしても、テロとの因果関係があるとすれば、日本は一生懸命に米国の応援をしていますから、テロリストにとっては「敵の味方の敵」として、日本国民は全員このテロの標的に入っているんでしょうね。日本は既にカルトによる化学兵器のテロや細菌テロを経験していますから、きっと、対生物兵器・化学兵器特殊部隊なんていうのが組織されていて対策は万全なんでしょうが、少し心配になってしまいます。加えて、核関連施設へのテロ攻撃に対する警備の強化が世界的に行われているなどという情報を目にしますと、日本では既に臨界事故を経験していますし、原発なんかは、ミサイルの1つ2つでは壊れないような対策も万全なのでしょうが、また、少しだけ心配になりますね。
Inside Farming Index
Go to Inside farming index page


kawai@wmail.plala.or.jp

写真、本文とも Copyright(C) 河合果樹園