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Inside Farming Vol.101



農協に改革の波?


 前前回、日本の農家の安全モラルについてWEBで公開した僅か4日後に、国内農家の無許可農薬の使用が明らかになるというバッド・ニュースがあり、あまりのタイミングにビックリしたのだが、その回の中で農協を「擁護」した途端に、今度は、農協に関するニュースがタイムリに飛び込んできた(2002/9/13)。5年続けたInside Farmingの連載の中で、農協に対する園主の見解を書いたのは、その1回しかないのだから、1ヶ月弱のタイムラグをタイムリと言わず、なんと言おう。

 そのニュースとは、農協が独占禁止法の適用除外を受けている優遇措置について政府の総合規制改革会議で見直しの協議が始ったというもの。
 このニュース、実は、園主にとっては「見直しの協議が始まった」ことよりも「農協が独占禁止法の適用除外を受けている」ことを知ったことの方がバリューが高かった。そういうことだったのね。これで、今まで疑問に思っていた幾つかの事象が解決した。

 さて、日本経済新聞(2002/9/14)の報道によれば、「(資材や肥料の)販路は農協がほぼ抑えているために参入は極めて困難」「コメや野菜、畜産物などの価格は1995年に比べるとその後どの年も安値圏にあるが、肥料や農機などの資材価格は上昇」「競争価格のない農協に資材価格を引き下げようという圧力がかからない」などと指摘されている。そして、農協に独占禁止法を適用することには、多くの企業が自由に肥料や資材を農家に販売できる販路の確保、農産物の加工販売に参入できる路を開く布石であるという。ホッホゥ。

 賛否はともかく、この協議の成り行きが、日本の農業界に与えるインパクトは絶大だ。したがって今後の展開は、本当に、注目ですね!。

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