退院後の生活 2004年


2004年1月29日(木) 「定期検診・妊娠は大丈夫か?」
今日は久しぶりの外来だ。
今日、聞きたかったことは「妊娠」のこと。
娘のひまりに兄弟がいたらいいなぁと最近とても思うようになった。

癌が見つかったのは、ちょうど二人目を考えていた時で
術後、妊娠出産は大丈夫という言葉を信じて今に至っているのだ。

でもちょっと心配や不安があったので、それをはっきりと聞こうと思った。

名前を呼ばれて入ると、なんと今日は主治医ではなく、ちょっと若い先生。
主治医は他の患者さんにかかりきりで、とても急がしいようだった。

前回の血液検査の結果は特に異常もなく順調だということだ。
相変わらず中性脂肪値だけは高めだが・・・

そして「妊娠」について聞いてみた。
 「あの〜まだ妊娠とかは無理でしょうか?
医者 「うん、もうすぐ術後半年だし、妊娠は問題ないですよ」

 「妊娠したら、再発しやすくなったり、癌が大きくなったりすることはあるんですか?」
医者 「もしも癌が残っていて、それが妊娠によって育つタイプのものだったら
     大きくなることはあります」
    「でもそれが原因で直ちに死ぬようなことはないですから」
    「なかなか画像に写りきらないものもあるので、絶対大丈夫とは言い切れないかな」

私 「癌が妊娠によって、未分化癌などに変わることはあるんでしょうか?」
医者 「他の細胞に変化するということはまずないですよ」

 「妊娠したら、やっぱりこの大学病院の産科に来たほうがいいんでしょうか?」
医者 「いや、病院はどこでもいいけど、甲状腺の機能に問題が出てきたら、
    こちらの産科の先生と相談するかもしれません」
    「甲状腺はホルモンを出すところだから、
    妊娠によって甲状腺の機能に問題が出ることがありますから」


私が色々聞くものだから、最初は「妊娠、大丈夫」と言っていた先生なのに、
後から、「その件はちょっと検討してみたいと思います」と言われてしまった。
次回来た時に、はっきりとさせましょう。とのことだ。
医者も責任があるので「OK!GO!」とはなかなか言えないのだろう。
たぶん若い先生だから、主治医にちゃんと聞いてみないとと思ったのかもしれない。

傷口はだいぶきれいになったのだが、
管(ドレーン)を入れていたところが盛り上がってジンジンする。
これは、私がケロイド体質なので、盛り上がってしまったそうな。
もう少し腫れるかもしれないけど、これは刺激しないでほっておくしかないそうだ。
傷口のほうはテープを貼ったおかげで
、盛り上がったり太くなったりすることもなく治って良かった。

今日もまた血液をとってもらって終わった。今度は1ヶ月半後の3月に行く。


2004年3月11日(木) 「定期検診・妊娠は本当に大丈夫か?」
今日はいつもよりちょっと早い時間の予約だった。
毎回混んでいて2時間待ちは当たり前・・という感じだったけど、
今日は珍しく早く呼ばれた。
主治医もいつもより余裕があって、ゆっくりと血液検査の結果を説明してくれた。

前回、若い先生に妊娠のことなどを聞いて、
今回はっきりとした返事をもらうことになっていたので
そのことについて尋ねると・・・
主治医は「へ?」そんな話きいてないぞ・・という顔をした。
やっぱり大学病院ってこんなものなのね。。。ちゃんと主治医に伝わってないじゃないか〜!
忙しいのは分かるけどさぁ・・・(T T)

もう一回、前回と同じことを聞いた。
するとあっさり「大丈夫だよ〜」だって。。。
「妊娠していても、していなくても再発するかしないかはあんまり変わらないよ」と言っていた。
だからそれを必要以上に心配しなくてもいいそうだ。
ただ、妊娠によってTSH(甲状腺刺激ホルモン)が変化した場合、
再発しやすくなることもあるのだそうだ。

主治医は乳腺・甲状腺専門なのだが、
乳癌と妊娠のほうが深い関係があるけど、
甲状腺はそれほど心配はないからと言っていた。
深い関係とはどういうことなのか、その意味を詳しく聞きそびれてしまったが、
再発についてなのかなと勝手に解釈した。

次回は3ヵ月後の6月になった。
乳癌の集団検診を受けて、甲状腺癌が見つかったのだが
それから6月でちょうど1年になるので、
次回はマンモグラフィと超音波の検査をするそうだ。(妊娠していなかったら)


2004年4月27日(火) 「妊娠確認」
主治医に妊娠できることを確認したので、子作りにTRY!
この日、産婦人科にて「妊娠」を確認。
詳しくは「ひまわり妊娠日記」をご覧ください。


2004年6月21日(月) 「定期検診・エコー検査」
3ヶ月ぶりの外来定期健診です。
今日の診察はいつもの木曜日から月曜日になり、一段と待ち時間が長くなった。
受付から診察まで2時間待ちで最長記録だ!
やっと呼ばれたら、問診は3分!しかも主治医でも前回の医師でもない。

前回の問診の時に、妊娠に関して質問していたので、
私  『妊娠しました。』と報告。
医者 『え・・・・!?』 と、何言ってんの? あぁ・・問題ないよって感じだった。

私  『妊娠していたらマンモグラフィの検査は無いと・・・』
医者 『そ、そうだね、レントゲン類の検査はやめて
    エコーだけで大丈夫でしょう。』


医師 『TSH値も(2.337)問題ないね。
     TSH値が10〜20になったらチラージンを飲むんだけどねえ・・・
     この数値は、術後はできるだけ低い方が良いんだよ』
    
とパソコンを眺めながら数値を追っていく。
  『その採血結果のデータは頂けますでしょうか?』とプリントアウトしてもらった。

前回の採血の数値は問題無いとの事なので、まずは安心。
問診が終わり、採血の後エコー検査の予約が入っていたので、
超音波検査室の前に行くと・・・・20人もの待ち状態!

今日もパパに付いて来て貰ったのだが、
娘の幼稚園のお迎え時間に間に合いそうもないので、
パパには迎えに行ってもらうことにし、その間に昼食をとった。
診察カードを通してから既に3時間・・・・・。

娘を迎えに行ったパパが、2時間後娘と2人で戻ってきた。
『まだなのか!』(怒)と呆れ顔。その後数分で名前を呼ばれ超音波室へ。

今回は首と胸の超音波検査。
結果は
 『再発やリンパの腫れ、転移もなく問題ないでしょう、しいて言うなら
胸に水が溜まった袋(乳腺嚢胞)があるので、定期的に検査し様子を見ましょう。』
 『それは癌になる物ではないけれど、
それがあると癌が見えにくいことがあります。』
 『その嚢胞は乳腺症になるとできる物で、放って置いても大丈夫だし
閉経すると無くなる』
そうです。

次回の外来定期健診は9月です。
1年分の通院診断書をもらわなくちゃ。


2004年9月16日(木) 「定期検診・クレチン症」
3ヶ月ぶりの検診です。
今日は久し振りに主治医の問診でした。

主治医 「妊娠したんだよね。今何ヶ月?」
私 「7ヶ月です」 

主治医 「前回の血液検査の結果は問題ないね。
      一応、今日も血液検査して行ってね。
      今日はあなたの他にも二人、術後に妊娠した人が来たから
      同じ事を言ったんだけど、お母さんの甲状腺の機能が悪くなると
      赤ちゃんの甲状腺の成長が悪くなったり、クレチン症(先天性甲状腺機能低下症)
      になったりするんだよね。
      
      基本的に甲状腺がんは妊娠に影響しないんだけど、機能のほうはちゃんと
      見ていかないと赤ちゃんに出てしまうからね。
      本当は6月の後ももっと早く来て欲しかったんだけど・・・
      まぁ血液検査、問題なかったからいいけどね・・・
      とりあえず大変だけど生まれるまで毎月来て、血液検査をしてください」

前回6月の検診は主治医ではなく、初めて会う先生だった。
もっと早く来て欲しかったとかクレチン症のこととか、そんなのもっと早く言ってよ〜!
前回の先生、なんだったの!もしも血液検査が良くなかったら大変だったじゃないの!

主治医は乳腺・甲状腺専門なので、母乳について聞いてみた。

私 「赤ちゃんが生まれたら母乳で育てたほうがおっぱいの為にはいいんでしょうか?」
主治医 「そうだね。母乳あげたことが無い人のほうが乳がんになりやすいんだよね」

ひまりの時は母乳とミルクの混合で、途中で疲れてミルクに変えてしまったので
今度は頑張って母乳で育てよう!と思った。。。

TSHは1.358だった。
コレステロールと中性脂肪値が前回より上昇していたのがちょっとショックだった。。。
血液検査の結果をプリントアウトしてもらって、来月の予約をし、血液を採ってもらって
帰ってきた。

  
2004年10月21日(木) 「定期検診・温泉について」
お腹の赤ちゃんに影響が出ないように、甲状腺の機能面をしっかり見ていこうということで
血液検査を頻繁にすることになった。
前回の血液検査の結果は、甲状腺の数値に関しては何も問題なかった。
また来月に行って、血液検査をする。

BBSで話題になっていたので、温泉のことを聞いてみた。

私 「よく温泉に行くと『悪性腫瘍禁忌』と書いてありますが、なんでいけないのでしょうか?」
主治医 「それはね〜僕たちもよく分からないんだよね。でもね医学的根拠は全然ないんだよ
      温熱療法ってのもあるように、民間療法と同じで本人の意思に任せてるんだ。
      行きたいと思うなら行けばいいし、なんか気持ち悪いと思うなら行かなきゃいい。
      そういう風にしか答えられないなぁ・・・」 


と言っていた。。。


2004年11月18日(木) 「定期検診・血液検査」
今日は先月の血液検査の結果を聞いた。
甲状腺ホルモンのほうは正常で問題なかった。
母体の甲状腺ホルモンが減ってくると、甲状腺刺激ホルモンがたくさん出てしまって
赤ちゃんの甲状腺もその刺激を受けてしまい、クレチン症になったり
逆に母体の甲状腺ホルモンが多すぎると、赤ちゃんは甲状腺クリーゼになってしまう
ことがあるということだ。
 
私よりちょっと年上の方で、やはり甲状腺がんの手術後に妊娠している方が
通院しているそうなのだが、産婦人科の先生が怖がってしまって大学病院の産科に
行ってくれと言われてしまったそうだ。
あなたの行っている産婦人科の先生は大丈夫か?と主治医は心配してくれた。
私が通っている産婦人科の先生は「甲状腺の主治医が大丈夫と言ってるんだから
大丈夫でしょう」と言ってますと言うと、主治医は笑いながら「私は甲状腺の数値しか
診てないんだけどね〜」と言っていた。

今日も血液を検査をしてもらい、結果は1週間後にまた聞きにいく。
その結果が問題ないなら、たぶん出産まで大丈夫だろうということだ。


2004年11月25日(木) 「血液検査の結果」
先週の血液検査の結果を聞きに、大学病院へ。 
TSHは1.658で問題なかったので、出産まで大丈夫でしょうとのこと。
 
出産後にホルモン値が急に変化したりすることはあるんでしょうか?と尋ねると
 「それはあんまりないよ〜、でも変化したとしてもあなたの命にかかわることはないから
大丈夫だよ。それよりも今は赤ちゃんに影響出ることが心配だったから、 
頻回にきてもらって、血液検査したんだよね」と言っていた。

次回は来年の2月でいいそうだ。
出産頑張ってね〜と励ましていただいた。。。