＊＊作者の部屋＊＊
とんでもねえ勇者ども・本編～後書き（ネタばれ多少有り）

こんにちは。『春はタケノコ』の管理人刃流輝です。
この度、ようやく『とんでもねえ勇者ども』完成と相成りました。
いやあ、長かったですよ、ほんと。確か中三の冬休みあたりからだから……ざっと二年が経過したことになります。
ちまちまちまちま、暇な時を見つけて書きためたものが、こうして終わりとなると……なんだか感無量。
こんなもんに二年もかけてんじゃねーよ！　と言う方もいらっしゃるでしょうが、その通りです、言い訳はいたしません（汗）
この話、実は真冬、すさまじく吹雪いている中を、雪をこぎこぎ、相方ほーきを含む友人4人と私とで図書館に徒歩で行ったことが始まりでした。
もしその時行ってなければ、今こうして『勇者ども』が出来ることは、絶対になかったでしょう。
獣道しかない歩道を歩いていると、自然に一列になりますよね？
しばらく黙って進んでたんですが、誰かが……私だったかな？　まあ、とにかく誰かが
「これってRPGのパーティの行列みたいだね！」
と言ったのです。その一言で大爆笑。確かにその通りだったんですから。
その時たまたまほーきが先頭にいたので
「じゃー、先頭にいるんだから、ほーきが勇者だね！！」
となったのですが……。元々ギャグ思考な僕たち私たち。図書館に着くまでの間、
「私は武闘家！（刃流）」
「じゃあ……私は吟遊詩人！　ただし音痴ね！（友人１）」
「じゃあ私は……やっぱり魔王かな（友人２）」
「んで、やっぱＳ（仮名）は踊り子だよねっ！　いっつも舞ってるし！」（全員）
と各自で設定して遊んだのです。
その時はなんにも感じなかったのですが、家に帰り考えてみると、なかなか面白そうな設定じゃないですか。
創作意欲をそそられるというか。
吟遊詩人なのに音痴なのやら、魔王のくせに勇者と共にいるのやら……。
一気に創作意欲がわき、名前リストから良さそうなのを選び、細かな設定までその日のうちに作ってしまったのが運の尽き。
設定だけでやめるつもりだったのに（受験間近だったため）彼等は授業中に、私の頭の中で叫び始めました。
「さっさと書きやがれっ！！」ってね（笑）
未だかつてない感覚に体を支配され、授業中だというのにルーズリーフ二枚に書きつづったのが、最初の『とんでもねえ勇者ども』。
その頃にはプロローグは存在せず、全員がすでに仲間になっている状態からのスタートでした。
よくよく見直すと、みんな今とは微妙に設定とか正確が違います。
駿河はやたらと血気盛んだし、那智は怒鳴られたぐらいで血無と変換されるし、おまけにその血無は今以上に冷酷だと来てる。
紫明がはっきり（次期）魔王だとわかってないのも特徴でしょうか。
しかし、プロローグを作った辺りから、話が噛みあわないため修正に修正を施し、今の形になったわけです。
ほーき、手間を取らせてすまんかった。
今では駿河は、私の分身と言われるぐらい、言動がそっくりになりました（笑）
駿河が金にうるさいのは、私の性格の反映です。
まあ、どのキャラにしろ私の一部が入っているのは間違いありませんが。
（孤玖の音痴は、友人の責任です。あしからず……まあ、うまいとはお世辞にも言えませんが……って、やっぱ似てる？）
でも彼等は、実に自分勝手に動いてくれて、作者である私は大変苦労をしました。
楽しかった部分や、ある意味楽なとこもあるんですけどね。
「なぜだっ。なぜそう動くんだ君たちっ！」と叫んだのも一度や二度じゃありません。
紫明はあそこまで那智バカになる予定はなかったし、那智だってあそこまで天然には。
ラスボスの蛇神・汐澄氏。彼だって、最初は純粋な悪者で、復活した潮来様にこてんぱんにやられるという役でした。
救いなんてほとんどありません。潮来様も本来はもっと強気な方でしたし。（汐澄にトドメをさすのは潮来様のはずだった）
それでもあんな風になったのは、那智の『お願いビーム』に作者の私まであてられたからかも（笑）
アホでボケで救いようのない馬鹿な作品ですが、私にとっては愛着がある大切な作品です。
少しでも読んで、楽しんでいただけたら、それに勝る事はないと思っています。

家の事情でネットが出来ない私に代わり、HPに『勇者ども』をアップしてくれた我が相方ほーき。
いつも「〆切ッ、〆切ッ☆〆切が来るぞっ」と言ってハッパかけてくれた師匠スキーの心友（笑）翠くん。
「プロローグでも書けば？」と煮詰まって時に一筋の光明をくれた由月くん。
試し読みしてくれたほーきの友人の方々。並びに我が悪友達。
「かいちゃったv」とその麗しい技でキャラクターを描いてくれたゆかちゃんと上総ちゃん。
そして、ちらりとでもこの作品を読んで下さった方々。
――深い感謝を捧げます！
これに懲りず、『勇者ども』のシリーズはちょくちょく書くつもりです。
どうかよろしくお願いします！！！

２００２．４．８．　刃流輝

～改訂につきのアトガキ～
相方ほーきのサイトから独立し「春はタケノコ」を運営するにあたり、「とんでもねぇ勇者ども」を一部改訂いたしました。
言わなければわからない程度ですが、あちこち修正してみました。
相変わらす読みにくい作品ですが、読んでいただけ、前よりも少しは面白いと思っていただけたなら幸いです。

２００３．８．１６

おまけ・とんでもねぇ座談会◆本編TOP