人物紹介

瀬川 樹(せがわ・いつき)
変幻自在の不自由者。透明不可視にして変われぬ者。
言わずと知れた主人公。(一応)
一人称『僕』の、不思議な雰囲気をたたえた中性的な黒髪の少女。
自分が苦しむのはいいが、他人(特に親しい人間)が苦しむのを嫌がる。

東城 真澄(とうじょう・ますみ)
仮面笑顔の大詐欺師。汚濁の顕現にして染まらぬ者。
素敵に無敵なエゴイストであり、一応主人公。
名家『東城』の次代当主継承者であり、黒髪に切れ長の瞳をした一見真面目そうな青年。
周り全てを相手取り、死の寸前まで騙し続けた大役者。

東城 伸一(とうじょう・しんいち)
偽軽調子の女好き。均衡を守護する道化にして踏み出せなかった者。
真澄の従兄弟。分家の人間だが本家に反発し、軽い男を演じている。
すその長めの茶髪にピアスという一見遊び人の風貌をしているが、中身は常識人。
樹に好意を抱いていたが、真澄と張り合う気力がなく二人を見守ることにした。

宮小路 綾子(みやこうじ・あやこ)
絢爛優美なドッペルゲンガー。魂の双子にして叶わぬ願いを持つ者。
樹の親友であり、数少ない理解者。宮小路家の跡取り娘。
真澄の『同類』であり、樹の側にいる彼を天敵だと思っている。
樹が幸せならそれで良い人間。


栄(さかえ)
満身創痍の幸福者。囚われた鳥にして痛みと喜びに揺れる者。
上記の人物たちの後輩。今時の可愛らしい普通の少女。
真澄に想いを寄せるあまり、樹に対してあまり良い感情を抱いていない。
樹への嫉妬、劣等感がかなりある。真澄への思慕を捨てる方法を探すものの、けして捨てられない。


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