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2004年6月30日(水)
「テレビニュースでお願い」
保護した犬を保健所に引き渡して殺処分にしたくない。そうするには保護される犬を無くすることが必要だ。保護される犬を無くするためには,そもそも飼い主が犬を捨てないようにしてもらわなければならない。
犬を捨てないで欲しい,そのことを犬を捨てる可能性のある飼い主にどうやって呼びかけるのか,とても難しいことである。
しかし,無力な私にも出来ることがあるはず。
先週は新聞記者のYさんに実情をお話したら,捨て犬の現状を記事にしていただいた。
その記事では,私の職場での保護の状況を紹介し,平成14年の鹿児島県内での犬の殺処分は4,500匹であることを説明して,犬を捨てる飼い主をについて「飼い主の身勝手さ,卑劣さといったらない。」とばっさり切り捨てている。
そして,「人間もペットも命に貴賤上下の別はない。」と命の大切さを訴えてくれた。
さらに,その記事の中で,私の職場の近くにある高校がクラブ活動として,捨て犬を引き取って聴導犬やセラピー犬に育て上げていることを紹介した。そのクラブの生徒が「人に捨てられた命が人に深い愛を与える」と言った言葉は印象的である。
そして,テレビ局にもお願いした。私も必死である。これ以上,不幸な犬を出したくない。
そしたら,○BCテレビが直ぐに受けてくれた。その取材と撮影が今日の午前中あり,夕方のテレビニュースで「捨て犬増加」という題名で放映された。
私の職場では,これまでの5年間,保護される犬が右肩上がりで増えていること,保健所に行った犬は数日後には処分されること,私がいる大隅地方では年間千頭もの犬が処分されていること,里親探しをしているが限界があることなどを紹介してくれた。
そして,インタビューの中で,私は「犬といえども命ある生き物,飼い主は最後まで責任を持って飼って欲しい」とお願いした。
本当は,この分野の広報啓発活動は私の職場の仕事ではないのかも知れない。でも,問題がある以上,私達に出来ることがあれば,これからもやっていこうと思っている。
4月以降これまで27頭を保護。現在3頭を保護中。その犬達が下の写真。今日のテレビに出たイケメン達である(笑)
保護されて今日で15日目。保護された時よりも毛並みが随分と良くなってきた。いっぱいドッグフードを食べて体力が回復してきたのだろう。
これまでで一番長く保護されている。大人しくて吠えないので,長く保護しているが,もう限界である。
保護されて今日で8日目。活発で無邪気,明るい気質で吠えない,噛まない,という理想的な性格。
そう言えば,この犬と散歩をしていなかったので,仕事が終わってから散歩をしてみた。
最初は,右に左に走り回った。全く躾られていない。そこで,脚側歩行の訓練をしてみた。
そしたら驚いたことに,2,3分で脚側歩行が大体出来るようになった。私も,それを見ていた人たちもビックリである。
この犬は賢い。我が家のセーラは何日もかかって覚えたっけ(笑)
保護されて4日目。保護されたときは衰弱して立ち上がることもままならなかった。
でも保護されてからドッグフードを沢山食べて,今日はしっかりと立ち上がって歩くことが出来るようになった。
しかし,右後足の様子は相変わらずおかしい。引きずって歩く。徐々には良くなってきている。
歯を見てみたら,乳歯が3本ほど残っており,それも抜け替わりの間近でぐらぐらしていた。これからすれば,6〜7ヶ月の子犬だ。雄で,とても大人しい。誰が触っても静かにしている。ここの場所にも慣れてきたのか,声を掛けると尻尾を振るようになった。
ただ,手を挙げると怖がるところがあり,いじめられた経験があるのではないかと思わせる時がある。
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2004年6月28日(月)
「27頭目の保護」
昨日保護された犬を25頭目であると昨日の日記に書いたが,調べ直したら26頭目の犬だった。
そして,昨日の夕方,私が職場から帰った後,同じ日に2頭目,4月以降累計27頭目の犬が保護された。
今朝出勤したら,けたたましく吠え続ける犬がいたので,その鳴き声だけで27頭目が保護されているのが分かった。
直ぐに行ってみた。鳴き声の質からして,もしやと思ったら,やはりビーグルだった。
ビーグルの体はそれほど大きくないが,鳴き声は大型犬のように太い。元々猟犬のビーグルは鳴き声で獲物の位置を知らせる犬だから,吠えるのが本能である。
躾られて吠えないビーグルもいるが,躾をしないと吠える傾向がある。
数年前に死んだ叔父がビーグルのブリーダーをしていて,犬舎には常時50頭前後のビーグルがいたが,吠えないビーグルはいなかった。
このビーグル,昨夜は一晩中吠えていたそうだ。
私が出勤した後の日中も吠え続けてた。
残念ながら,あまりにも吠える犬は置いておくことが出来ない。
近所には赤ちゃんのいる家もある。色々な人が住んでいる。鳴き声で睡眠不足になる人もいる。以前,保護した犬の鳴き声に苦情が来たこともある。
非情だが,今日のうちに保健所に引き渡すことにした。
4月以降27頭保護して,保健所に引き渡すことになったのは,この犬で2頭目である。
保健所に引き渡すことは私が決めた。
誰もいないときは吠えているが,側に行ってあげると尻尾を振って大喜びする。とてもフレンドリーな犬だ。
撫でてやれば安心したように静かになる。手を差し出すとぺろぺろ舐めてくれる。目はとてもつぶらな瞳をしている。
こんな可愛い犬を何故保健所にやるんだ,と自責の念が繰り返し出てくる。
引き渡して4日後には間違いなく殺されるのが分かっていながら,引き渡した。
助けることが出来なかったことをどうか許して欲しい。
今回は見送ることが出来なかった。
保護された27頭目の犬。人がいないと吠え続けた・・・
手を出すと喜んで舐める。とても従順な性格だった。
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2004年6月27日(日)
「25頭目の保護」
休日の昨日,朝5時に呼び出しの電話があって職場に行った。
昼も夜も,休みも何も無いのが私の職場だ(笑)
急用の仕事が何とか落ち着いてきたころ,職員の一人が私に「犬を拾ったので引き取って欲しいとの電話があった。」と言ってきた。
これで今年4月1日以降25頭目の保護・・・・
昨日,23頭目を保健所に引き渡したばかりだというのに,翌日には次の犬が保護されたことになる。保護中の犬は再び3頭に増えた。
そして,担当者が受け取ってきた犬が下の写真。
雄で大きさは柴犬を一回り小さくしたぐらい。何日もさまよっていたのだろう,ガリガリに痩せている。
担当者が直ぐドッグフードをやったら驚くほど食べた。
とても大人しく,どこを触っても静かにしている。吠えもしない。右の後ろ足を引きずって歩くので,触ってみたが骨折は無かった。打撲だろうか。
首輪をしているので,元々飼い犬であることには違いない。迷子か,それとも捨て犬か?
今は保護されたばかりで不安なんだろう,隅っこで小さくなっている。
一刻も早く飼い主に引き取って欲しい。。
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2004年6月25日(金)
「消えゆく命」
今日,保護中の3頭の犬が2頭になった。
保護して今日で9日目の犬が1頭減ったのだ。
しかし,飼い主が現れた訳ではない。
里親が見つかったのでもなかった。
何とかしたかったが,これ以上どうすることも出来ない。
見つかった地域で聞いて回ったり,手配写真を作ったり,町内放送で呼びかけたり,郵便局の人に写真を見せたり,考えられることは大抵やった。
それでも飼い主は見つからなかった。
穏和な性格の犬ならまだ何とかなるのだが,人に対して警戒心が強く,歯を剥いて噛もうとするし,他の保護された犬を攻撃しようとし,そして吠える。
とても里親になって下さいと言える犬ではないし,近所の迷惑を考えればこれ以上保護を続けることは出来ない。
最後は私自身が保健所に引き渡すことを決めた。
自分自身,納得出来るものではない。
でも,これが限界である。
辛いがどうしようも無い。
犬の世話をしてくれた担当者達はもっと辛いと思う。
保健所の車に乗せられるとき,車には既に4頭が乗っていた。
どの犬も恐怖で固まっていた。身動きすらしない。中には信じられないほど痩せたものもいる。
あれだけ他の犬に攻撃的だった犬が,檻に入れられた途端に,ただならぬ気配を感じたのか,檻の外の一点を見つめたまま動かなくなった。まるで,自分の運命が分かっているようである。
どうしてこんなことになってしまうのだろう。
誰がこんな不幸な犬たちをつくるんだろう。
車の檻に入れられた犬達に,助けてあげられない無力さを詫びた。許して欲しいと心の中で呟いた。
今も小さな命を救ってあげられなかった自責の念が渦巻いている。
今日のことを日記には書きたく無かった。しかし,これが現実である。現実を現実として受け止めること,それが消えゆく命へのせめてもの追悼になる。
ぐっすりと寝込んでいる。近づいても気がつかない。
この犬は,保護されてから今日までの9日間が今までで一番幸せな時だったのかも知れない。
4日後に消えるこの命,この犬にとって,この世界は何だったんだろう。何のために生まれてきたのだろう。
どうか虹の橋の向こうで幸せになって欲しい。
http://www11.plala.or.jp/happydog/toppage2/inunojyukkai.html
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2004年6月24日(木)
「24頭目」
今年4月1日以降,私の職場で保護された犬は,昨日保護された柴犬を加え,24頭になった。
このうち,飼い主の元に帰ることが出来たのが11頭。
里親に引き取られていったのが10頭。
引き続き保護中なのが3頭。
保護されてから,それぞれ9日目,8日目,2日目になる。
ところで昨日保護された柴犬,とても痩せている。
長いこと彷徨っていたのだろうか。
まだ歯をよく見ていないが,ちょっとだけ見える歯や毛並みからして,かなり若い犬だと思う。1〜2歳ぐらいだろうか。
触ってもそれほど嫌がらないし,人が近づくと喜んで尻尾を振り,手を差し出すとぺろぺろ舐める。噛むようなことはしない。性格の良い犬だ。
この犬だったら里親になって下さいとお勧めすることが出来る犬だ。
もっとも,飼い主が再び家に連れ帰ることが最高のハッピーエンドになるのだが・・・
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2004年6月23日(水)
「また保護」
捨てられていたのを保護されて今日で9日目の子犬が里親に引き取られていった。
M日本新聞のYさんが,私の職場の犬の保護のことを今日の新聞に書いてくれたら,それを見た人が里親になりたいと申し出て来たのだ。
この子犬は,明日,別の人が引き取りにくる予定だったが,その人は保健所行きが可哀相だらか引き取りたいと言うことだったので,担当者がその人に「里親になりたいという人が現れた」ことを伝えたら,「里親になりたい方に飼ってもらって下さい。」と言って喜んでくれた。
3匹のうちの1匹だけど,それでも1匹が引き取られていった。
しかし,あ〜,良かった,と思う間もなく,夕方には新たな犬が保護されてきた。
雌の柴犬だ。
また保護中の犬が数時間も経たないうちに3匹に戻った。
他の保護中の犬については,保護された付近の聞き込みをしたり,町内放送で呼びかけたり,郵便局に写真を持ち込んで聞いたりしているが,未だとんと手がかりがない。
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2004年6月22日(火)
「どうなるのだろう」
写真は,上の方から保護された順に並べた犬たち・・・
今日で8日目。保護されてから一回り大きくなった。ノミはいなくなった。今週の木曜日にこの子を引き取りたいという人が見に来る予定。何とか気に入ってくれたらいいのだけど。
今日で7日目。寝そべっている場所が一番気に入っている所。大人しく、私が手を差し出すとぺろっと遠慮気味に舐める。いつも尻尾を丸めている。きっと、可哀相な経験をしてきたのだろうと思う。もしかすると、元の場所に帰るよりも、ここにいるのが幸せなのかも知れない。
でも、このままでは保健所行きだ。保健所に行けば、4日目には殺処分される決まりになっている。
今日で6日目。道路を歩いているところをはねられたけど、はねた人が夜にもかかわらず動物病院に連れて行ってくれて、診察をしてもらった犬だ。休み時間に行って、ずーと声を掛けるが、未だに心を開いてくれない。ちょっとでも触ると嫌がる。いつも何かに怯えているようでもある。この犬も可哀相な経験をしてきたのかも知れない。
3頭の中で、この子が一番保健所行きの可能性が高い。
愛想は悪いし、どう見ても若くないし、こんな犬は誰も引き取ってくれそうにない。
飼い主は未だ現れず、これからも現れる可能性は少ない。でも、この子の助かる道は、飼い主が引き取る以外に残っていない。
4月以降,23頭目の保護された犬。
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2004年6月20日(日)
「リリー」
先週帰ったときのリリーの写真。
自宅前の道路でパチリ。
下の写真は「Come」のコマンドで私の所にすっ飛んでくるリリー。そ〜だような〜、お父さんを大好きだもんね〜、お〜よしよし(笑)
夏バージョンのショートカット
脇目もふらずに飛んでくる!
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2004年6月18日(金)
「え〜,どーなってんの」
今朝出勤したら,またまた犬が保護されていた。下の写真の犬がそうだ。
昨夜,保護されたとのこと。四日連続の保護になる。
道路をうろついているところを車にはねられたそうだ。
普通は,そのまま運転手は逃げていくが,その運転手さんは倒れた犬を動物病院に連れて行き,骨折等の怪我がないことを確認してから,私の職場に連れてきたのだ。もちろん,打撲等の治療は済ませたとのこと。なかなかここまで出来ない。
この犬,首輪をして,係留用のワイヤーが付いている。
きっと,留めてあったワイヤーが外れ,道路をうろついていたのだろう。
それにしても,写真で分かるように,全く手入れがなされていない。ここまでほったらかしにされるなんて,可哀相になる。
あまりにもみすぼらしいから,ブラシを掛けてあげよとするが,怖がって逃げる。
生まれてこの方,ブラッシングなんてやってもらったことがないのだろう。
ちょっとおどおどしていて,何かに怯えているようでもある。
目の端に付いているダニを取ってあげようとすると,少し歯を剥いて唸るので取れない。
おいで,と言っても来ない。
かなり人間不信に陥っているようだ。
昨夜の交通事故のせいなのか,それとも虐待を受けていたのか?
今日は飼い主は現れなかった。
これだけ毎日犬が連れてこられると,何が何だか分からなくなる。
整理すれば,今日現在で我が職場で保護されている犬は,上の写真の犬と下の写真の2匹,合計3匹である。
先輩犬のこの2匹,とても仲が良い。見ていてほのぼのとする。そのためか,休み時間にこの犬達を見に来る職員が何人かいる(笑)
今年4月1日から今日までの間,我が職場で保護された犬は23匹にもなる。
うち11匹は飼い主の元に無事に帰った。
そして,9匹が里親に引き取られ,新たな家族の仲間入りをした。
残りの3匹が現在保護中の犬である。
これまで保健所には1匹も引き渡していない。
ペペさんを始め色々な人たちの努力で,今のところ何とかなっている。
しかし,それにも限界がある。
最悪の結果になる前に,早く飼い主に出てき欲しい。
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2004年6月17日(木)
「え〜,またかよ〜」
今朝出勤したら,昨夜のうちに更にもう1匹が保護された。
げげっ,3日連続の犬の保護!
え〜,またかよ〜,と言いたくなった。
新たに保護されたこの犬,一目見てテリア系のクロスドッグだと分かる容姿をしている。
しかも,猛烈に吠える,暴れる。
今日の未明から吠え続けていたそうで,近所にも迷惑をお掛けしたようだ。
あまりにも吠える犬に手を焼いた飼い主が捨てた・・・?と思わせる吠え方だ。
日中も激しく吠え続けていたことから,残念ながら明日保健所に引き渡すことにした。
これまでも,保護した犬の鳴き声がうるさいと近所から苦情が来たこともあり,吠えまくる犬は長く保護できないのだ。
苦渋の思いでその決断をし,担当者に保健所への連絡をお願いした。
ただし,今日引き渡すのではなく,もう1日だけ置いて,一晩だけは近所の人に我慢してもらうことにした。
何しろ,保健所に引き渡した4日後には殺処分される運命なのだ。わずかではあるが,1日でもその命を延ばしてやりたい,というせめてもの思いであった。
しかし,このテリア犬クロスドッグ,意外にも早く解決した。
夕方,飼い主が現れたのだ。
ほっ。
良かった。
でも,子犬と口元に怪我をしている犬は,まだ飼い主が現れない。
今夜はとても複雑な思いをする出来事があった。
保護されたゴールデンのさくらの飼い主が現れたのだ。
このゴールデンは,9日間も私の職場に保護され,保健所行き寸前の犬だった。
それをYさんが里親になって,引き取ってくれたのだ。
Yさん御一家は,さくらを我が家族のように迎え入れ,動物病院に診察に連れて行ったり,本当に大切に可愛がって下さっていた。
それが10日近くして、飼い主が現れたのだ。
とても複雑であった。
正直、今更、という気持ちがした。
でも、その飼い主も行方不明になってからずーと探し続けていたそうだ。
ただ、警察に届ける、ということをしておらず、周りの人に言われて、今日、念のために届けた、ということらしい。
Yさんのお話では、さくらは、飼い主が来たら、大喜びで飛びついて行ったそうだ。
それを見たYさんから次のようなメールをいただいた。
>そんな「さくら」を見たら、良かった!!!と思う反面、寂しい気持ちで一杯になりました。
何だかこのホンのひと時は夢だったのではないかと思ってしまいました。
本当にいい子でした。飼い主が見つかって本当に良かった。
あんなうれしそうな「さくら」良かった良かった!!!。
「さくら」との別れは本当に本当に、寂しかったです。( 正直に言うと)
家の子供たちは、「さくらはお家に帰ったんだね。」と理解してくれました。
主人も、「さくらは本当に良い子だった。(さくらが帰っていくときの)目が、ありがとう!!って言っていた・・・
さくらの命を救って下さったYさん御一家と、その橋渡しをしていただいたKさん、そして、新しい飼い主に可愛がってもらえるようにとさくらのシャンプーをして下さったペペさんに、深く深くお礼を申し上げたい。
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2004年6月16日(水)
「え〜,またなの!」
昨日保護された2匹の犬のうち,ポメラニアン似の方は飼い主が分かり引き取られていった。
あ〜,良かった,と思う間もなく,次の犬が保護された。
携帯カメラの写真だから分かりにくいが,顔の右ほおから口の近くにかけて怪我をしている。
どうしたんだろう。他の犬に噛まれた傷ではないようだ。虐待を受けていたのだろうか。
それに,携帯を向けると怖がって後ずさりする。何かに怯えているようだ。
体は手入れをした様子はなく,抜け替わりの毛がそのまま体にくっついていた。
静かに近づいて頭を撫でてあげると,手をぺろっと舐めた。
試しに「お手」と言ったら,手を差し出した。
ちょっと怯えてはいるが,従順な性格の子だ。どうも捨て犬のようだけど,この性格なら他の人に飼ってもらっても問題はないだろう。でも,それも里親が現れたなら,の話だけど。
心配の種がまた一つ増えた。
昨日保護されたノミだらけの子犬に,昨日の仕事帰りに買ったノミ取り薬を付けた。
しかし,直ぐには効果が出ないので,今日も昼休み時間にノミを取ってあげた。
まさか,鹿屋に来て,犬のノミ取りを毎日するなんて考えもしなかった。
ノミ20匹位,ダニ3匹が本日の獲物だ(笑)
リリーは6歳4ヶ月,これまで取ったノミは4匹。セーラは4歳8ヶ月,これまで取ったノミは2匹。環境によってこんなに違ってくるのか。
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2004年6月15日(火)
「え〜,またか」
先週の金曜日に保護されていた3匹の子犬が里親に引き取られてほっとしていたら,今日,2匹の犬が保護された。
え〜,またか!という気持ちである。
次から次に保護されてくる・・・
この子は3〜5ヶ月ぐらいの子犬。体中にノミがいたので昼休み時間に一匹一匹取ってあげた。ダニまで付いていた。いくら取ってもキリがないので,仕事帰りにノミ取りスポット(首筋に液を垂らす薬)を買った。明日出勤したらこの薬でノミを駆除してやろう。
体の汚れ具合からして,どうも捨て犬の可能性が強い。
この子はお目目ぱっちりのポメラニアン似の子。体が綺麗で毛もふさふさしているから,迷い犬の可能性がある。飼い主が早く現れればいいが。
どちらの子も,遊びに来た近所の子供達に撫でられても静かにしていた。
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2004年6月14日(月)
「セーラ」
本当はひょうきんでお茶目な犬なんだけど,知らない人からは避けられる。
ま,それも仕方ないことさ,運命だと思って諦めなさい,と時々話してあげるが,本人(犬)は全く意に介していないようだ。
一昨日鹿児島市の自宅に帰省した時のセーラ。玄関で不審者の見張りをしている,ようで,実はブンブン飛び回っている蜂を目で追っている。
この後飛びかかっていったので,直ぐに止めさせた。
刺されて,それ以上人(犬)相が悪くなったらどうするっちゅーねん!
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2004年6月11日(金)
「バイバーイ」
保護されて8日目の今日,3姉妹の子犬たちに里親が見つかった。
その里親は,同じ姉妹が別れ別れになるのは可哀想,と言って3匹とも引き取った。
「こんなに可愛いとは思わなかった。」と言っていた。
そんな優しい人だから,きっとこの3姉妹を大切に育ててくれるだろう。
それぞれに個性があって,見ていて楽しい子犬達だった。
私達の心を和ませてもくれた。
3姉妹の子犬達が,どうぞハッピーになれますように・・・
里親に抱かれて引き取られ行く3姉妹の子犬。この子達の幸せを祈らずにはおられない。
今回もペペさんのご尽力のお陰である。
本当にありがとうございました。
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2004年6月9日(水)
「Good−bye」
保護されて9日目になるゴールデンレトリーバーの里親が見つかった。
昨夜,一緒に飲んだ人が里親を捜してくれのだ。
その話を知ったペペさんが急いでゴールデンをお店に連れて行って,シャンプーをしてくれた。新しい飼い主に少しでも可愛がってもらうためだ。
ボランティアでやってもらっているが,本当にありがたい。綺麗な方がいっぱい撫で可愛がってもらえる。綺麗なことで人も犬もハッピーになれる。
夕方になって,シャンプーをしてドライヤーで乾かしたゴールデンをペペさんが連れて戻ってきたら,あまりの変身振りに職場のみんなが驚いた。
保護された最初,このゴールデンを見たとき,私はゴールデンに似た犬,と思った。ゴールデン本来のふさふさした毛など無くて,汚れて毛玉があちこちにあるみすぼらしい姿だったから,とてもゴールデンに見えなかったのだ。
でも,シャンプーしてもらって,見事な毛を揺らしながら歩くその姿はまさにゴールデンそのものだった。
ペペさんにリボンまで着けてもらって,とても可愛くなっていた。シンデラのようだ。
こんな肝心な時に携帯を忘れてしまって,変身したゴールデンを撮ることが出来なかった(涙)
そのあと,ゴールデンは里親に引き取られていった。
里親になる人に,
「この犬はとても大人しく良い犬です。家の中で飼っても大丈夫です。ペペさんのお店でもちゃんと外で用を足したので,トイレのしつけも出来ているようです。どうぞ,家の中で飼って下さい。
犬は家の中で飼った方が落ち着きます。しつけもし易いです。」
としつこく(笑)お願いした。娘を嫁にやる親の心境である。
9日間もいると,里親が見つかって喜ばしいことなのに,いざ引き取られていくことになると,ちょっとだけ寂しい気持ちになる。
幸せになるんだよ。
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2004年6月7日(月)
「保護されて1週間と4日」
おっとりしたゴールデン・レトリーバーが保護されて7日、お揃いの鈴の付いた赤い首輪の子犬3匹が保護されて4日経った。
どちらもまだ飼い主は現れない。
たぶん、もう現れないだろう。
どちらも、どう考えても捨てられた状況だ。
ゴールデン・レトリーバーが保護された場所は、どちらかというと農村地帯だ。うろうろしていたら、誰の家の犬か直ぐに分かるような所だ。でも、分からない。どこか遠くから連れてきて捨てていった、のではないかと考えてしまう。
子犬達は空き地に一緒にいた。近くの家から出てきたならまだしも、空き地に子犬が同時に3匹いることなんて普通は無い。3匹一緒に捨てていったのだろう。誰かに拾ってもらおうと、鈴の付いた赤い可愛い首輪を付けて・・・。
子犬の方は、保護した人が「可哀想だから自分が引き取ります。」と申し出ている。でも、その人も引き取った後は、子犬を飼ってくれる人を捜すことになる。その人の負担を減らすためにも、今のうちに里親が見つかればいいのだが。
もう既に7日になるゴールデンの方は、体が大きいこともあって、色々な人に声を掛けてみるが、里親はなかなか見つからない。
今日は日が照って暑かった。車の横の日陰で横になっているゴールデン。
大人しいが、元気になる時がある。食餌と散歩の時だ。尻尾をぶんぶん振る。
夕方、勤務を終えた職員が散歩に連れて行ったら、また尻尾を嬉しそうに振っていた。
子犬達はお昼寝タイム。
試しに子犬3匹を手で持ち上げてみたら、どの子も静かにしていた。
飼いやすい性格の犬達のようだ。我が家のセーラは大騒ぎしていた(笑)
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2004年6月6日(日)
「サマーカット」
昨日から一泊二日で妻がリリーとセーラを単身赴任先の私のところに連れて来ている。
昨日はお昼に到着して,昼ご飯を食べた後,さっそくリリーのトリミング。5時間半ほどで終了。
今回も妻の強い要請(命令)で,思いっきり短くカット。
お陰で全体のボリューム感は全く無くなって,しかも,バランスも悪くなった。まぁ,単身赴任中は妻が1人で世話をしてくれているから,短くするのも仕方ないか。
カットの後,お母さんに甘ったれるリリー。
この状態で寝て,右に左に体をゆらゆら揺らしている幸せでノーテンキなセーラ。
授業中に居眠りをして体がふらふらしていた飼い主に似ていると言えば似ているかも知れない。
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2004年6月5日(土)
「ただ今保護犬4匹」
昨日出勤したら,拾得物担当者から「子犬が3匹保護されました!」と連絡を受けた。
ぎょえ〜,と思って,直ぐ犬の所に行ってみた。
そしたら,先に保護されているゴールデン・レトリーバー(前の日記で似ていると書いたが,もしかするとゴールデンかも知れない。)の横のゲージに,3匹の可愛い子犬が入っていた。
空き地にいたところを近所に人が保護して,届けてくれたそうだ。
3匹とも鈴の付いた赤い首輪をしている。
しかし,いったいどうしたんだ!
迷ったのか?
いやいや,3匹同時に空き地に迷い込むなんてことは考えられない。と言うことはやっぱり捨てられたということか?
何れにせよ,数日間は飼い主が現れることを期待して待つしかない。
とっても可愛い子犬たち。何だか,目がサラ金のコマーシャルに出てくる小型犬に似ている。
今日はリリーとセーラが来る。
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2004年6月4日(金)
「明日が待ち遠しい」
明日,リリーとセーラが単身赴任中の私に面会にやって来る!
うひひ,楽しみだなぁ〜。
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2004年6月3日(木)
「気が付かなかったぁ〜」
いやぁ〜,ほんとに全然気が付かなかった。
一昨日の夜に保護されたのだが,昨日は気が付かず,今日の夜になってやっと気が付いた。
また1匹,犬が保護されていることに。
ここまで気が付かないほど,今回保護された犬は実に静かな犬だ。
担当者は,私がてっきり知っているものと思って,特に連絡しなかったそうだが,全く分からなかった。
吠えもしないし,近づいてもご覧のように立ち上がろうとしない。
撫でてやると気持ちよさそうに目を細めるが,それ以上の反応は無く,もちろんじゃれつくことはしない。
担当者が「座れ」「お手」をさせたら,出来たとのこと。
昨日のうんちには,広告用紙やビニール袋の切れ端が混ざっていたそうだ。きっと,お腹が空いて,ゴミをあさって食べたのだろう。
被毛はかなり汚れていて,耳には大きな毛玉が出来ている。
保護されていることに気が付いたのが夜だったので,傷の状態などはチェックすることは出来なかった。明日,体全体をよくチェックしてあげよう。
大きさ,容姿はゴールデン・レトリーバーに酷似している。
ウンともスンとも言わない超おっとりしたわんちゃん。爪のあかをセーラに飲ませたい。
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2004年6月1日(火)
「もう少しで手遅れ」
1ヶ月もの間,水のような下痢が続いている柴犬のことで相談を受けたことを5月28日の日記に書いた。
事情を聞いてみると1ヶ月間同じ病院に行っているということだったので,私が信頼しているS動物病院を紹介した。
その飼い主は早速5月28日にS動物病院に柴犬を連れて行った。
S動物病院の初回の検査結果は,最初の病院と同じく,寄生虫が原因との判断だった。
S病院の説明は,寄生虫の駆除の治療をして,それで1週間様子を見て,症状が良くならなければ他の病気が考えられるので再度検査をする,とのこと。
しかし,3日目の31日になっても下痢が止まらず,柴犬はぐったりした状態で,目にも精気が無くなり,食餌もほとんど食べなくなった。再検査はまだ先であったが,これは危ないと飼い主は感じて,S病院に柴犬を急いで連れて行った。
そしたら,レントゲンで,腸壁のヒダがほとんど無くなっているという重大な状態が判明したそうだ。なるほど,胃で消化されたものが腸で吸収されないから,水のような下痢が続いた訳だ。
最初に1ヶ月間,柴犬を治療した病院は,寄生虫に目を奪われたための誤診,と言われても仕方がない。そのまま腸の状態が分からなければ柴犬の命は間違いなく無かった。
S病院で腸の治療をしてもらった後,柴犬の下痢は少しづつ治ってきて,今日は食欲も出てきたそうだ。
だだ,S病院の先生が言うには,ここまでひどくなってしまっては元のように回復できないかも知れないとのことらしい。
そのことに飼い主は少なからぬショックを受けていたが,しかし,原因も分かり,徐々に元気になってきていることを,心から喜んでいた。
この飼い主は,私の先輩で2年前に定年退職した人である。
私が職場で犬の話をよくしていたものだから,それを聞いているうちに,その人も犬を飼いたくなったのだ。
きっと,子供達もみんな独立しており,間近に迫った定年退職後の生活を考え,生き甲斐が欲しくて犬を飼い始めたのだと思う。
飼い始めて6年,今6歳である。
やんちゃだけど,それが可愛くて仕方がないと話していた。
必ず元気になって飼い主を安心させて欲しいと思う。
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