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2004年4月21日(水) 「迷い犬2の4」 シェルが保護されて今日で六日目。 出勤したときに,「やぁ,眠れたか」と声を掛けたら少し尻尾を振った。 ちょっと元気が無いようだ。それも当然だろう。もう六日も飼い主と会っていないのだから。 このシェルの飼い主がどんな人かは知らないが,犬にとっては,どのような飼い主であれ,飼い主は飼い主であって,それが全てだ。 昼休み時間にシェルのところに行ってみたら,珍しく横になっていた。 もう疲れたのだろうか,飼い主を待つことを。 担当者に言わせると,2,3日中に飼い主が見つからないときは,飼い主が現れる可能性は限りなくゼロに近いそうだ。本当に探している人はあらゆる手を使って探すから,保護さえされていたら大抵は飼い主の元に帰ることができるけど,いなくなったことを幸いにそのまま見捨てる人や,わざと放して捨てる人がいて,そのような飼い主の犬はいくら待っても飼い主は現れないのだ。 もしかしたらシェルはその類かも知れない。そうであれば,明後日は保健所に引き渡すことになる。 この犬があと1週間ぐらいで殺処分され灰になる最悪の結果が徐々に迫ってきた。 でも,シェルはすごく性格の良い犬だ。なんとかしてやりたい。 と,そこへ女子高校生3人が歩いているのが見えた。 思わず,「ねぇねぇ,この犬可愛いでしょう♪」とナンパ男みたいに声を掛けた。職業柄,いつもはこんなこと絶対に言わない。しかし,中年男も必死なのだ(笑) そしたら,その3人,「わぁ〜可愛い!」と言いながら近づいて来て,怖がることもなくシェルを取り囲んだ。 3人に囲まれたシェルはとても喜んで,3人の臭いをくんくん嗅いでいる。 しまいには立ち上がって撫でてくれるようにねだっていた。 頃合いを見計らって,「ねぇ,この犬,迷子で,明後日は保健所に行くんだよ。」と教えたら,その中の1人が「うちは今,家族が犬を飼おうという話になっているんです。できたらこの犬を飼いたいです。」と言い出した。 おわぁ,なんかうまく行き過ぎだと思ったけど,衝動的に欲しくなったということでは困るので,「一度帰って,お父さんやお母さん達とよく話し合ってから決めてちょうだい。」「それに,半年以内に飼い主が現れて返してくれと言ったら,返すことになる。それを分かってでも飼いたいのであれば,連絡してね。」と言って,一旦帰ってもらった。 本当は直ぐにでも連れて帰って欲しかったが,そうゆう訳にもいかない。シェルのために,飼う以上は家族全員の合意を得て欲しかったのだ。 でも,夕方になってもその子からは何の連絡も入って来なかった。 やっぱり駄目だったかな,と思っていたら,午後6時ごろ担当者が嬉しそうに「引き取る人が見つかりました。」と連絡してきた。直ぐに行ってみると,あの女子高生がお姉さんと一緒に引き取りに来ていた。 帰ってから家族で話し合って,飼うことを決めたそうだ。 とてもやさいしそうな姉妹だ。きっとシェルを幸せにしてくれるだろう。 良かったな,シェル。 女子高生3人に囲まれて喜ぶシェル。 女子高生に飛びつくシェル。おいおい,私にはそんな甘え方してないだろう(怒) そうか〜,シェルは雄だったんだ(笑) 良かったな,お前。可愛がってもらえよ。元気でな。 私の職場は,どちらかというと,世の中の非常にシビアな部分を取り扱うところだから,一種独特の重い雰囲気があるが,シェルが引き取られることが分かったら,とても明るい雰囲気になった。 やはり,みんな気にしていたのだろう。 ある人は,保健所に行く前に,こっそりと逃がしてやろうと思っていたそうだ(笑) |
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2004年4月18日(日) 「迷い犬2」 15日の日記に迷い犬のラブラドールのことを書いたが,その後も犬の「拾得」や「遺失届け」が相次いだ。 コーギー、トイ・プードル、ポチ・・・ ほとんどは飼い主の元に戻ることができた。 このわんちゃん、すごく不安そうな表情をしている。飼い主が現れるのをひたすら待っているのだ。 外に出していると暴れ回るので、女子職員がおしりを押してゲージに入れたら静かになった(笑) 犬の場合、迷っている犬を保護しても、保護ではなく「拾得」と呼ばれている。 えっ!保護でなくて拾得?と一瞬思ってしまう。 遺失物法は「生き物」も「物」も同じ扱いにしているので、犬も「物」と同じで拾得という扱いになってしまうのだ。 この法律は明治時代に制定されたものだから、それも仕方がないのだろう。当時、今の時代のように犬を家族のパートナーとして大切にする価値観はほとんど無かったはずだ。 でも、時代の推移とともに犬に対する人間の価値観は変わってきている。 そろそろ、犬や猫を他の品物と同じように「拾得」扱いにするのではなく、命ある生き物として「保護」という呼称にし変更したらどうかと思う。単なる品物とは手続きを別にして、その命を保護するための手続きとそれを支える予算措置がなされたらいいな〜、なんて思ってしまう。立場上、大きな声で言えないことだが。 |
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2004年4月15日(木) 「迷い犬」 昨日の早朝,迷った1匹のラブラドール・レトリーバーが私の職場に届けられた。 事務的な手続きでは,そのまま保健所に引き渡しである。 しかし,それでは犬が哀れである。 飼い主も必死に探しているに違いない。 ということもあり,私の職場ではしばらくの間,保護した犬を預かっている。 職場のみんなで出し合ったお金でドッグフードも備えてある。 幸いにもこのラブラドールは午後になって,持ち主が現れた。良かった,良かった。 とても人懐っこいわんちゃんだった。お座り,お手が出来た。 淋しそうにしていたので,休み時間は遊んであげた。そのせいか,私の姿を見るとしっぽを振っていた。 |
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2004年4月11日(日) 「かわいい子犬」 昨夜は,職場の人の自宅で歓迎会。 その人は鉄砲の狩猟を趣味にしており,家にはポインター2頭,ビーグル1頭,ポチ1頭の合計4頭がいた。 基本的には外飼いにしているそうだけど,ビーグルとポチは室内にいて,私を歓迎してくれた。 こんな可愛い犬たちが歓迎してくれるなんて,これ以上の歓迎会はない(笑) ビーグルは1歳で,ポチは2ヶ月弱。ポチは1週間前に来たばかりだそうだ。 ビーグルは私をとても気に入ってくれて,私の側に来ては遊びをねだったり,横に寝たりしていた。 ポチは腕白そのもので,先住犬のビーグルにじゃれついては噛み噛みし,逆にビーグルに押さえつけられる,それを繰り返していた。 2頭のポインターはお客に吠えるらしいが,私にはしっぽ振り振りで迎えてくれた。 こんなお宅だから,話も犬の話題で大いに盛り上がった。 それにしても,あ〜,リリーとセーラに会いたいな〜。 生後2ヶ月弱。ん〜かわいい。 上目遣いはビーグルの特技。これで多くの飼い主を虜にしている。 |
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2004年4月8日(木) 「嬉しいお話」 散歩の途中で,もしも犬がウンチをしたら,このウンチは持ち帰る,このことは犬の飼い主であれば最低限のマナーであることを知っている。 でも,知っていても,何故かその瞬間だけ忘れる飼い主がいて,かくして町中のあちこちに犬のウンチが置き去りになる。 一カ所にウンチがあれば,連鎖反応的にその数が増える。 他の人がしているから自分の犬もいいだろう,という心理だろう。放置ウンチが放置ウンチを呼んで,マナーは加速しながら低下していく。 逆に,他に放置ウンチがなければ,ウンチを放置し難い雰囲気になる。 ということは,みんながウンチを持ち帰れば街が清潔で綺麗になるはずだ。 このことは,仕事柄,これまで全国あちこちに出張で行って感じたことでもある。 早い話,放置された犬のウンチは,その地域によって状況が違う。きつい言い方をすれば,犬の放置ウンチ一つで,その街の犬文化の度合いが推測される。 飼い主のマナーが良い街はウンチが目に付かない。そのことは取りも直さず犬文化のレベルの高さを示しているものと思う。 ここ,鹿屋は犬を飼っている人が多い。早朝の散歩や出勤,帰宅の途中に,犬を散歩させている人にたくさん出会う。 にも係わらず,放置されているウンチがほとんど目に付かない。全く無い,ということはないが,ほとんど無い。大多数の飼い主がウンチを持ち帰っているのである。 鹿屋の犬の飼い主はマナーが良い,ということだ。 鹿屋に転勤で来てみて,嬉しい発見であった。 もちろん,心ない飼い主もいるだろうけど,ほとんどの人はマナーが良い,というのは確かである。 |
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2004年4月4日(日) 「キジ」 私が今回の単身赴任で住むことになった部屋(4階建て集合住宅の1階)には,ナント芝生の庭がある。だいたい16畳ほどの広い庭だ。そして,その向こう側には広〜い畑が広がっている。 その畑から毎朝,ケーン,ケーンという鳥の鳴き声がする。何の鳥だろうと思っていたら,雉だった。 ここ鹿屋市は人口8万2千余りの街で,市街地を少し外れると,私が住んでいる所のように何とものどかな雰囲気になる。 で,雉とくれば,猿と犬である。桃太郎のお供をした3匹の動物たちだ。 雉がいて,申年生まれの私がいて,後はリリーとセーラがいたら,鬼退治のお話が出来るかも知れない。 畑の中の黒っぽい小さなのが雉。部屋の前にはこんな畑が広がっているから気持ちが落ち着く。 雉の拡大写真。セーラを見たら驚くだろうな〜。 |
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2004年4月1日(木) 「お別れの夜」 私が単身赴任に行く前日の夜のリリー。 そのことを知ってか知らずか、私を見つめ続けていた。 私を見続けるリリー |
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