2004年12月31日(金)
 「さようなら2004」
 
 おわぁ,今年もあと20分で終わる・・・
 良いこと,楽しいこと,辛いこと,悲しいことと色々あったが,もう終わろうとしている。
 
 今年の春に今の職場に転勤になって,犬の保護に携わることになろうとは思いもしなかった。
 無事に飼い主の元に帰ることが出来た犬,心優しい里親さんに引き取られて行った犬,残念ながら助けることの出来なかった犬,どの子も可愛い子だった。特に助けることが出来なかった犬達には,保護の限界を感じ,同時に身勝手な飼い主に怒りを覚えた。
 犬に関係する出来事の中で,いろいろなことを感じた年にだった。
 
 来年こそは,全ての犬達にとって素晴らしいハッピーな年になることを祈りたい。いや,絶対にいい年になれ!,なれなれ!!

 
 今年も楽しい書き込みをして頂いた方,困ったときにアドバイスや励ましを下さった方,本当にありがとうございました。
 どうぞ,来年もよろしくお願いします。
 
















2004年12月26日(日)
 「Xmas Eveの日の別れ」
 
 70番目に保護された子犬はXmas Eveの日に里親さんに引き取られていった。
 愛嬌の良い子だから,みんなに可愛がってもらって幸せになれるだろう。
 子犬は,こうやって里親希望の人がすんなりと現れる。

 でも,成犬で,しかも愛想の無い犬はそうはいかない。
 加えて,何か問題を抱えている犬の里親を捜すのは極めて困難だ。
 このたぐいの犬は,飼い主が手に負えなくなって捨てたものが多い。飼い主に,犬の特性の理解としつけのスキルが無く,そのため結局手に負えない問題犬にしてしまって,自分ではその責任を取らずに,いとも簡単に後は捨てて終わりにする,そのような身勝手かつ無責任な飼い主の犠牲にされた犬達である。
 
 71番目に保護された犬もその類の1匹である。
 人が近づくと怯え,触ろうとするだけでビクッと体を強ばさせる。体のあちこちにある傷,不自由な後ろ脚,痩せて骨と皮の体。こびりついた毛玉・・・・
 このことだけでも,この子が極めて劣悪な環境に置かれ虐待を受けていたことが容易に想像できる。
 担当者達が手配写真を配ったり,町内放送で呼びかけたりしたが,結局飼い主を見つけることは出来ずに,また,飼い主自身も現れてこなかった。
 
 里親が見つからなくても,せめて最後ぐらいは,しばらくの間静かな環境で穏やかに過ごしてもらおう,せめて新しい年を迎えさせてあげよう,その後のことはそれから考えようと思っていた。
 ところが,保護されてから元気を取り戻したのは良かったのだが,元気になったらとんでも無い問題を抱えていることが分かった。吠え続けるのである。
 20日に保護されたときは衰弱して立ち上がることもままならず,担当者が手厚く看護してあげていた。それが23日になって元気になり,吠え始めたのである。朝まで吠え続け,昼間も吠える。これでは周辺から苦情が来る。こうなるともう置いておけない。
 残念ながら24日に保健所に連絡して引き取ってもらった。
 貰い手のないこの子を保健所に引き渡す,それはこの子に対する死の宣告である。引き渡してから4日後には殺処分される。辛いが仕方がない。
 捨て犬を助けることを続けていくためには,周辺の人達の理解が必要である。周辺に迷惑を掛けてまで無理な活動をする,そのような非常識なことは出来ない。

 Xmas Eveの日に保健所に行った名前もない71番目の犬・・・
 人の温もりを知らずに,怯えて生きてきた可哀想な犬
 何のための命だったのか
 どうか,虹の橋の向こうで幸せになって欲しい。


















2004年12月23日(木)
 「71頭目の様子」
 
 20日に保護されて今日で4日になる71頭目の保護犬がちょっとだけ元気になってきた。
 最初は,体力が無く寝てばかりいた。立ち上がることもほとんど無かった。
 保護されるまで,相当さまよっていて,体力が弱っていたのかも知れない。
 それが今日あたりから少しだが立ち上がるようになった。
 早く元気を取り戻して欲しい。

 ただ,この子は,極端に怯える。
 少し音がしただけで,体に触れただけで,顔の前に手を近づけただけで,そのたびにビクッと体を強ばらせている。
 可哀想に。日常的に叩かれる環境で飼われていたのだろう。
 救いは凶暴性が無いことだ。触られても恐がりはするが,攻撃するようなことはなく大人しくしている。

      
 昨日撮った写真。目を開けても直ぐに寝込んでいた。ここは安心できるのだろう。
 下に敷いてある毛布は担当者の心遣い。
 この担当者は,昼間は日当たりの良いところに保護された犬達を繋ぎ,夜は寒さから犬達を守るために倉庫の中に移動させている。犬達が助かって欲しいと一番思っているのは,この担当者かも知れない。
 
 この子は,果たして幸せな新年を迎えることが出来るだろうか。心配である。















2004年12月20日(月)
 「無いと思っていたら・・・70頭目,71頭目」
 
 最近,犬の保護が無いと思っていたら,今日,2頭続けて保護されてきた。
 先ず,午前中に下の写真の子犬が保護されてきた。70頭目。
 雌で,3〜4ヶ月ぐらいの子である。
 人が近づくと嬉しそうに尻尾を振る。寝ているところを手で押さえたら大人しくしていた。とても飼いやすい性格の子だ。
 この子は飼い主が現れなくても,里親は直ぐに見つかると思っていたら,保護された午前中のうちに里親になりたいという人が現れた。ただし,数日間は飼い主が現れるのを待って保護を続けることにしている。

              


 問題は午後に保護された71頭目の方である。
 こちらの方は,宅配便の人がわざわざ車に乗せて連れてきてくれたのだが,不安なのかいつまでもガタガタ震えていた。
 7〜10歳ぐらいの成犬で雄,大きさは中型犬。愛想はあまり良くない。飼い主が現れない場合,里親を探すのが難しそうだ。

 残念ながら午後は忙しくてこの子の写真は撮れなかった。
 早く飼い主が現れたらいいのだが・・・
















2004年12月15日(水)
 「宝物2」
 
 下の写真はリリーと同じく12日に撮ったセーラ。
 リリーは別れを惜しんで私の側を離れないが,セーラは横になってグースカ寝ている(笑)
 いつでもどこでも1年中ノーテンキに暮らしている。
 怒られても直ぐに忘れて,遊んで〜,と寄ってくる。
 まったく憎めないヤツである。
 そんなセーラも,世界中で一番大切な私の宝物だ。


        
 NikonD70+NikonAF-S・VR70-200mm シャッター速度1/30 F値2.8 ISO400 焦点距離140mm(デジタル換算210mm) 露出モード:絞り優先 測光モード:マルチパターン測光 手持ち撮影(室内)
 元画像も素晴らしい描写であったが,セーラが全体的にやや露出不足気味だったので,Nikon CaptureのDigital DEEでシャドー調整をした。ぺぺんのペンで簡単に調整できた。優れもののソフトだ。このソフトの凄いところは補正しても画像の劣化がほとんどないことだ。かなり評判の良い補正ソフトである。
 ちなみに,ストロボ(フラッシュ)は使っていない。下のリリーの写真も同じ。これで蛍光灯だけの室内写真である。本当に良いレンズだ(喜)















2004年12月13日(月)
 「宝物」
 
 下の写真は,昨日の帰る前のリリー。
 私の単身赴任先に何回か来ているうちに,帰る時間が分かるようになったのだろうか。
 妻が帰り支度を始めるとリリーは私の近くから離れない。
 私を静かに見つめている。少し淋しげな目で。
 私の大切な宝物,リリー。

     
 NikonD70+NikonAF-S・VR70-200mm シャッター速度1/20 F値2.8 ISO400 焦点距離70mm(デジタル換算105mm) 露出モード:絞り優先 測光モード:マルチパターン測光 手持ち撮影
 室内の手持ち撮影で,シャッター速度1/20である。にもかかわらず,目にピントがぴったり合ってぶれていない。VRとF値2.8の威力は本当に凄い。しかもこの描写力だ。素人の腕の未熟さを補って余りあるものがある。


 あ,そうそう,セーラ,お前のことも忘れてないよ。リリーと同じだよ(笑)












2004年12月12日(日)
 「おてんばリリー」
 
 昨日,今日と一泊二日でリリーとセーラが会いに来てくれた。
 いつもは4〜5週間に1回来るだけだけど,今回は早くて3週目である。
 単身赴任だとリリーとセーラになかなか会えないので,早く来てくれると嬉しくて,「お〜,来たね,来たね,お〜,よしよし」と再会を喜び合った。

 昨日は到着と同時にトリミング開始。
 バリカンして,シャンプーして,ドライヤーで乾かしカットして,ハイ,一丁上がりぃ〜。
 近年希に見る超手抜きのいい加減カットで,何と4時間の速攻仕上げだった。
 いやいや,短時間カットも覚えていかなければならない。何しろリリーも年明けの1月には7歳になる。だんだん体力が衰えてくる頃だ。長時間のトリミングは苦痛になってくる。
 と思うのは,まだ早いようである。
 トリミングの後,近くの公園に散歩に行ってボールのリトリーブをさせたら,下の写真のように夕日をお尻に浴びて(笑)猛烈な勢いで何度もすっ飛んでいた。
 まだまだリリーはおてんばである(嬉)


 
 NikonD70+NikonAF-S・VR70-200mm シャッター速度1/100 F値14 ISO400 焦点距離82mm(デジタル換算123mm) 露出モード:シャッター優先 測光モード:マルチパターン測光 手持ち撮影
 リリーの顔がちょっと被写体ブレだが,激しく動く被写体だからこんなもんかな。



















2004年12月9日(木)
 「子犬の旅立ち」
 
 69番目に保護された子犬が里親さんに引き取られていった。
 里親になってくれたのは,20代の若い女性。
 すごく優しそうな人だから,きっと子犬を幸せにしてくれるはずだ。
 この女性は,犬を飼うのは初めてなので,明日,この女性に犬のしつけや食餌,しつけの資料を渡すことにしている。

 犬を飼うことで一番大切なことは,犬への愛情である。しかし,愛情だけでは犬を幸せにすることは出来ないのも事実である。
 犬を幸せにし,同時に飼い主も幸せになるには,犬の特性・習性,しつけの方法,健康管理,食餌の注意点などの知識がなければならない。
 それなくして安易に犬を飼い始めると深刻な問題,不幸な結果が生まれる。
 この女性にもたぁ〜くさん勉強してもらって,子犬も飼い主もみ〜んなハッピーになってもらおう。
 ということで明日資料を渡すことにしている。
 決してこの女性が若くて独身で可愛い子だからお節介を焼いているのではない。あくまでも犬好きの一人として,社会的責任を感じ,また,子犬の幸せを祈ってのことである。と思う(笑)


















2004年12月7日(火)
 「69頭目は子犬」
 
 今年4月以降で69頭目になる犬が昨日保護された。
 今回は雄の子犬である。
 歯,足の太さと体型,顔型等から推測すれば生後3ヶ月前後だと思われる。
 ころころしており,誰が近づいても大喜びする無邪気な性格だ。
 
 子犬はみんなに好かれる。通行中の人達が寄ってきて「可愛い〜」とわぁわぁやっていた。
 
 さっそく手配写真をあちこちに配って飼い主を探している。
 あと数日探してみて,飼い主が分からないときは,里親探しをしよう。
 飼い主の元に帰れるのが一番良いのだが,もしも飼い主が分からないときでも,この子は子犬だから里親は見つかるはずだ。

 この子を保護してきてくれた人は,子犬が可哀想だからと言ってタオル2枚,膝掛け毛布1枚,縫いぐるみ2個を子犬のために持ってきてくれた。何と優しい心を持った人だろう。毎日,暴力団員やら何やらを相手にする仕事をしていると,こんなちょっとした心遣いに,とても心が癒される。


                
  やんちゃで無邪気な子犬だ。いわゆるデカと呼ばれる連中が私に「むっちゃ可愛いですね」と言うので気持ちが悪い(笑)

                
 保護してくれた人が一緒に持ってきた膝掛け毛布や縫いぐるみ。膝掛け毛布は寒くないようにという心配りだ。

















2004年12月3日(金)
 「10日目の巡り会い」
 
 今日で保護されてから10日目になる68番目の保護犬に里親さんが現れた(喜)
 昨日の夕方,里親捜しが長期になるんじゃないかと思って,「必ず助けてあげるから心配するなよ」と犬に言ったばかりだった(笑)
 里親さんが犬を引き取りに来たとき,私は外出していたのでお話は出来なかったが,担当者が「とても優しそうな人だった」と話していたので安心した。
 外は寒くなってきたけど,今夜から新しい家族の一員として「暖かい」生活が始まる。本当に良かった。
 嬉しい週末になった。

 でも,私の風邪の方は悪化してきている。
 今夜は早く寝よう。











 




2004年12月1日(水)
 「8日目」
 
 今日から12月。早いなぁ〜。今年も師走になった。

 68番目に保護された犬は,今日で8日目になった。
 保健所にも照会してみたが,この犬と思われる届け出は無いとのこと。
 保護して1週間を過ぎれば,飼い主が現れることはまず無い。例外は68頭中1頭だけだった。
 
 この子はとても穏やかな性格で,誰にでもなつく。こんな良い性格の子だから何とか助けてあげたい。
 
 鹿児島と言えども,夜は冷える。いくら毛皮を着た犬でも寒い。心優しい担当者は,夜の間,犬を倉庫の中に入れてあげている。ちょっとした心遣いに,こちらまで嬉しくなる。
 
 今日は散歩のトレーニングを5分ほどした。最初は,あっち行きこっち行きしていたが,5分ほどで人の前に出たらいけないということを7割程度覚えてくれた。お利口さんである。時間があったらトレーニングを続けて,里親さんに引き取られても問題のないようにしておきたい。
















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