2003年12月31日水) 「今年はお世話になりました」 2003年も今日で終わる。 今年も色んなことがあった。楽しいこと、嬉しいこと、悲しいこと、嫌なこと・・・ そのときにいつも一緒にいてくれるのがわんこ達だった。自分の出来事をわんこ達も共有してくれた。 たかが犬であるが、でも、なくてはならない存在でもある。 ありがとう、リリーとセーラ。 私の願いは一つ。お前達がいつまでも元気で長生きして欲しいということ。 それから、8月9日に立ち上げたこのホームページに来て頂いた皆さん、本当にありがとうございました。 多くの方からの懇切丁寧なアドバイス、励ましは、趣味の範囲とは言え、初めてホームページを運営する者にとって大きな心の支えになりました。 また、同じく犬を愛する者同士であれば、顔は知らないのに、旧知の間柄のような気持ちで掲示板でお話ができた、ということも素晴らしい経験でした。 今年1年の皆様から頂いたご厚情に心から感謝を申し上げ、そして、来年が皆様にとりましてより良き年になりますことをお祈りします。 それでは、来年もどうぞよろしくお願い致します。 |
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2003年12月3日(水) 「捕り物失敗(セーラ編)」 12月1日の深夜,家の道路向かいにある駐車場で,18歳前後の暴走族風の少年3人組が盗んできたオートバイを分解しているのを見つけ,その少年らを走って追跡したことを,昨日のSCCトレーニング・ダイアリーに書いた。 そのとき,セーラも一緒に行ったのでそのことを少し。 不審な物音が駐車場からして目が覚めたのが午前3時40分頃。しかも,そこには複数の人影が見えた。 そのあと,こんな時間に何をしているのか確認に行ったのだが,状況からして万が一のこともあり得ること考え,セーラも一緒に連れて行くことにした。ガードドッグが本領を発揮するときが遂に来たのだ。 「深夜」+「相手は複数。もしかして凶悪な人間」+「飼い主の身に危険が起きる恐れが大」という,ドーベルマンにとってはこれ以上ない舞台設定ではないか。 セーラに「行くぞ」と言ったら,耳を凛々しく立てて私の左サイドに付いた。いざ,ドーベルマンの出動だ。 いつもはノーテンキなヤツだがこうゆうときは頼りになる。こちらも勇気百倍だ。頼むぞセーラ。 玄関をそ〜と出て駐車場の不審な人影の方に近づいた。セーラも相手に気付かれないように静かに歩いている。お利口さん,お利口さん。 暗闇の中で盗んだバイクを分解している人影は3人。 3人に近づいたところで,持っていたライトを点けた。ライトに照らされた3人は,どう見てもバリバリの暴走族だ。 3人組は,暗闇から突然現れた中年男とドーベルマンに「ギョッ」と驚いた。それも無理はない。何しろ,犯行の現場にいきなりドーベルマンが現れたのだから。 その場は深夜だから他に人はいない。相手は3人。こちらは一人。3対1だ。どう見てもこちらが不利。3人が攻撃してきてもおかしくない状況である。 しかし,3人はやや及び腰である。ああ〜,そうか,セーラを見て怖がっているのだ。さすがはドーベルマンだ。連れてきて良かった。頼りになる。 でも,周りは薄暗いし,セーラ自体黒いから,もしかするとハッキリとは見えていなかったかも知れない(爆) 3人組は,突如現れたイノキ風の中年男と犬に少し混乱したが,手に持ったスパナを振りかざして私を威嚇しながら一斉に逃げ出した。逃がすものか!私は「こらー,待てー!」と大声で怒鳴って追跡を開始した。「待てー」と言っても待つはずはないけど(笑) 追跡を始めた瞬間に,セーラのリードを手から離した。リードを手に持っていたのでは私が走りにくいし,セーラも追いかけにくいからだ。 リードを離してもセーラは私とともに犯人を追跡する,飼い主と犬との阿吽の呼吸だ。人と犬との信頼関係がなければ出来ないこと。 相手は逃げ足が結構早く,こちらも全速力で追いかけた。 走っている途中,なかなかセーラが前に出てこないが,これも普段の散歩の時に,私の前に出てはいけないと教えられているからだと思った。 でも,飼い主が必死になって追っかけているときぐらいは前に出ても構わないのに,それでも前に出てこないとは,教えられたことにとても忠実なヤツだ。セーラはやっぱり忠犬なんだ。あ〜,なんて立派な犬なんだ。 150メートルぐらいのところで相手に追いついて,相手の服を掴んだ瞬間,お互いバランスを崩し激しく転倒してしまった。 起きあがって再び捕まえようとしたが,相手は脱兎の如く暗がりの方へ逃げ去った。しかし,私は転倒したときに膝を強打してしまったので,追いかけることができなかった。 さあ,ここでドーベルマンの活躍のときが来たぞ! よし行け,セーラ!,と言おうとしたその時,そこにセーラがいないことに気付いた。あれれ,一緒に追跡して来たのじゃなかったのか?どうしたんだ?どこへ行った?どこにいるセーラ? セーラのことを心配しながら,途中の暗がりに逃げた相手が隠れていないか調べながら元の場所に戻った。 すると,なんとなんと,そこにはお座りして固まっているセーラがいるではないか! 「何やってたんだ。何で一緒に追いかけなかったんだ。逃げられたじゃないか。」と話しかけたが,もちろん言葉を話せる訳ではない。 耳を後ろに倒してヒジョーに神妙にしている。私に怒られたときの反省ポーズと同じだ。 ああ〜,そうか,私が追いかけるときに大声で「こらー,待てー!」と怒鳴ったことを,セーラは自分が怒られたと勘違いしてしまったのかも知れない。そう言えば,セーラに怒るとき時々「こら!」と言っているもんね。 あるいは「待てー」と言ったことを自分に対する指示と思ったのかも知れない。でも,いつもは「Stay」のコマンドなのに。この時は日本語を理解したのだろうか。 しかし,いずれにせよ,この緊急時の状況判断ができなかったとは,我が家のセーラはやはりただのノーテンキなわんこだった(涙) しかも,話はこれで終わらない。 その後,私の通報で何台ものパトカーや捜査員が駆けつけて来たが,こともあろうにセーラは警察官に向かって「ウォン!」と吠えた。 あなたが吠えるべき相手は逃げた方なの!! 【後日補足】 ちなみに、この時の3人組は警察の捜査によって全員逮捕された。 この事件では、共犯者がほかにも二人いて、結局5人が逮捕され解決した。 犯人グループはやはり暴走族だったが、暴走族の名前を聞いて涙が出るほど笑い転げた。 ドーベルマンを見て逃げた暴走族の名前、それは 狂犬病 だった。 |
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