憧れのボーイソプラノをとうとう生で聴ける…!ということで行ってまいりました。 今年でもう4回目を迎えるボーイズ・エアー・クワイア(略称BAC)の来日公演。 12月17日(王子ホール)18日、19日(オペラシティ)と全部で3公演あったのですが、何せ情報を知ったのが遅く初日は完売しており、2日目もそこそこ埋まっていたので一番条件が良かった最終日公演に決定。 会場のオペラシティはいかにもクラシック向き(巨大な三角錐の中みたい)で足音がよく響きます。 いわゆるクラシックのコンサートは初めてだったのですが客層が意外と幅広かったです。中心はやはりハイソな感じの20代〜30代の女性のようですが、いかにもクラシック好きそうな中高年や結構ご年配の女性の方もいるし、女子高生もいるし、ピアノやバイオリンなどを習わせてるような小学校低学年の子供をつれた若いお母さんの姿も目に付きました。 ※おことわり 今回は特にMCなどもありませんので、覚えてる限り感想を列挙します。BACやクラシックについても素人レベルです。もし間違いなどありましたらご指摘いただけると幸いです。 開演5時を5分過ぎたころ。照明がすうっと落とされ、ステージに向かって左側の扉奥から歌声が聴こえてくる。そして少年たちが火の灯った赤い蝋燭を片手に歌いながら入場(幻想的…!) ステージ奥の一段高くなったところに一列に並び終わると最後にクワイアマスター、コナー・バロウズが登場。少年たちは全員白の上下(といっても制服ではなくそれぞれ持ってる白いシャツ、白いズボンで揃えたというような感じ)コナー君は黒のタキシード。 《第1部》 1部は伴奏がハープとオルガンのみのシンプルなものだったのでより彼らのヴォーカルが際立っていたと思います。クリスマスソングとありますが、既出アルバムからの代表曲がメイン。 私が現段階で所持してるものとは微妙に外れてしまい(苦笑)初めて聴く曲が多かったのですが 最初にひきこまれたのが『静かに、モイル』 今回のソリスト、ハリー・セーバーくんによる天にも昇るような澄んだ高音。メロディもハープの伴奏もケルティックでこれこそボーイソプラノとひたすら感動しました☆ あとは『荒野の果てに』ではウィリアム・ブルティールくんがソロヴォーカルを披露。この子はハリー君とは逆側の向かって左端に居たぽっちゃり君。まろやかで声量のある声でした。15歳なのにまだこんなに高い音がでるんですね。しかしこのグループはパートごとには並ばないんでしょうか?(謎) そして35分ほどで前半終了。「これから20分の休憩に入ります」と場内アナウンス。 「20分?長いなぁ」と思いつつトイレなどへ。まぁでも20分もあればあせらなくていいかも。 《第2部》 後半は6時過ぎ頃開始。 ステージ向かって右側にあったハープ&オルガンは左側に移動し、弦楽器の席が中央に作られます。再登場したメンバーたちはその後ろの壇上に整列。うーんちょっと遠くない? 第二部のプログラムはフォーレの『レクイエム』 BACのファンになったきっかけが、1997年に出た初代ソリストコナーによる『レクイエム』でした。そのときからずっと生で聴きたかった『サンクトゥス』『ピエ・イエス』『アニュス・デイ』。 今回ハリー君が一番前まで出てきて歌ってくれました。どうしても昔のコナーくんと比べてしまう。声量はちょっとたりないけど、硬質な感じは似ていてそれだけで嬉しかった。来た甲斐がありました。 ハリーくんが歌いだすと自然と身を乗り出す私。 彼は一番小柄で、そのうえ赤毛なのでよく目立つ(笑) 「赤毛くん可愛いー!赤毛ー!赤毛〜!!」と心の中で叫ぶ叫ぶ。(だから名前はハリーだってば…)前半より後半の方が声も良く出ていたし余裕もあったような。 しかしメンバーはハリー君以外殆ど区別が付かない。ぽっちゃりくんが2名いて、1人はソロをとったからブルティールくんと判明。えーとそれと右から2番目にメガネでVネックセーター(学校指定のような)の子が居たので彼はサミュエルくんらしい。あとはパンフの写真をみてもわからない…(おい)出来たらメンバー紹介して欲しかったかも。 クワイアマスターのコナー君にもバリトンソロパートがあったのですが、指揮をしてる彼が自分の所になるとくるっと振り向いて歌いだすのがちょっと笑えます(笑) 初めて生で見たコナー君は背は高いけれどわりと細くて華奢。小さい子達の中に居るからだいぶ年上にみえるけどまだ21歳。睫毛が長く彫りが深い顔だちの美青年なのに、照明のせいで時々モ○イ顔に(←失礼) コナーくんのバリトン声は正直いうとあまり好みではないです。でも、彼の声がきっかけでボーイソプラノファンになった私としては、低くなったとはいえ硬質な声で真摯に歌う彼の様子は声変わり以前の姿をも思わせてそれなりに感慨深かったです。声変わりしてしまうと歌をやめてしまう人が多いそうですがこれからも頑張って歌い続けて欲しい。 そして第2部終了。 最後の『イン・パラディスム』が終わった途端、びっくりするくらい大きな拍手が場内から起こりました。いままで行ったコンサート(ライヴ)の中でも一番熱がこもっていたと思います。皆がやってるから叩いてやってるというレベルではないのです。驚きました。 拍手に送られてBACメンバーだけが一旦退場しますがほどなくアンコールのため再登場。 一人ずつ奥から出てくるとステージの最前列に端から並んでいきます。観客席に向かい笑顔でぺこりとお辞儀。するとまたトコトコやってきて…というのが人数分繰り返されました。その間彼らに対し観客より途切れることなく熱い拍手が送られ続けました。 《アンコール》 印象的なチェロの旋律にのって『G線上のアリア』 出だしから既に心臓持って行かれつつも曲名がさっぱり思い出せず 「あの有名な、えーと確かCMでも流れていた、何だっけ…?」と身もだえしているうちに終了。 ハリーくんのボーカルはやはり素敵。。。 アンコール後半、クリスマスパートではメンバー全員サンタの帽子をかぶって再登場。続いて最後に現れたマスターコナー、指揮台の前で(観客には後ろ向きのまま)隠し持っていたらしいサンタの帽子をおもむろにかぶります(笑)場内どっと笑う。コナーくんおちゃめすぎ〜☆ ※これはどうやら3日めだけのサプライズだったらしい。 『WE WISH YOU A MERRY CHRISTMAS』『ジングルベル』など全員が斉唱する軽快な曲はいかにも少年合唱らしくこちらまで楽しい気分に。 『ジングルベル』の最後の最高音をハリーくんが決めた後、再び大きな拍手が巻き起こります。これがなかなか終わらない。メンバー全員最前列にて笑顔でお辞儀というのを2回ほど繰り返したでしょうか。後方から「ブラヴォー!」という声も。スタンディングオベーションとまでは行きませんでしたが、みんなが本当に心から拍手を送っている。そのときの不思議な高揚感は味わったことがないようなものでした。 拍手が鳴り止まず場内が妙に熱くなっていて再アンコールか!?とも期待したのですが、BACのメンバーに引き続き、オーケストラメンバーも退場してしまいました。 「挨拶くらいしてくれればいいのに〜」という残念がる声も。私も歌声以外の地声を聞いてみたかったなぁ。でももしかしたらコナーくん感極まって挨拶どころじゃなかったりして。 私がもしもBACのマスターで(ありえない例えですみませんが)コンサートでこんなにすごい拍手喝采を受けたら感激して泣いちゃいます、きっと。 というわけで初BACコンサートは心に残る素敵な夜となりました…☆ |