ウォーキング
私は田舎育ちの上に実家に車がなかったので、子どもの頃からよく歩いた。中学生の時など、帰りのバスに乗り遅れたり、自転車がパンクしたり、積雪のためにバスが運休になったりして、家と学校を結ぶ約8kmの道のりを歩かなければならない事がしばしばあった。
また、当時は国鉄Ｎ駅から実家方面に日に数往復のバスが運行されていたが、次のバスが出発するまで何時間も待たなければならない事があり、待ち切れなくて駅から家まで約10kmの道のみを歩いて帰ったという事もたまにあった。
そんな訳で歩く事は苦にならず、今でも歩いて行ける所ならどこでも歩いて行き、雨が降っていない限り、ほとんどタクシーやバスは利用しない。
我が家に盲導犬ヴィーダがいた頃は、ヴィーダに引かれて歩く妻を後ろから見守る形でかなり長い距離を散歩した。
ヴィーダは歩くのがかなり速かったので、それに釣られて妻も私も速く歩けるようになった。
当時は子どもたちもまだ二人共小学生だったが、我が家にも車がなかったので、自然に子どもたちもよく歩くようになってくれた。
なので、宇都宮市主催のウォーキング大会にヴィーダと共に家族みんなで何度か参加したりもした。
5kmや8kmのコースにチャレンジしたが、休みながらではあるが、さほどの苦もなく、みんなで楽しく完歩する事ができた。
思えば、あの頃が我が家で最も楽しい時期だったのかも知れない。
現在は子どもたちも大人になってしまい、家族そろって歩くという事もほとんどなくなったが、私と妻は今後もずっと一緒に歩ける体力を維持して行きたい。