繭、おたがいの自由のために

言葉はぼくのなかにとらわれている繭
ぼくは言葉のなかにとらわれている繭
おたがいにとってのおたがいの自由のために
すり抜けるページを探索する途中で
落丁がぼくを書く
誤字がぼくを書き直す
余白がぼくを織り直す
免疫系の消失とともに
形成され、粒状となっていく突起、
静かに不動なものとみえた事物が
泡立ち、逆巻き、流入していく
われわれはこれを
破壊や創造と呼び慣わしてきたのだったか
粗雑にも

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