燻製の作り方と種類

    

塩漬け→漬け込み→塩抜き→乾燥→燻煙→後乾燥

 塩漬けは保存と味のしみ込みを良くするため。漬け込みは味付け,塩抜きは味の濃さを調整して均質にします。乾燥は身を引き締め、保存性を高めるため。燻煙は保存性を高め香りを付けるため。後乾燥は保存性をさらに高め、味や香りを円やかにするためです。 燻製の種類は大きく分けて、冷燻・温燻・熱燻に分けられます。

【冷燻】

 冷燻は、古来からの燻製の方法で、水分が50%以下にまで乾燥し、保存性に優れています。脂が溶けない温度で燻煙しますので、出来上がりはとろけるような食感が楽しめます。スモークサーモンや生ハムが冷燻です。漬け込みは1週間以上。燻煙の温度は15〜30℃で、1〜4週間程度乾燥と燻煙をくり返します。

【温燻】

 温燻は、比較的簡単に出来ますので、手作りスモークに適しています。タンパク質が固まる直前の温度で燻煙しますので、豚や鶏は肉がきれいなピンク色になり、まさに「ハム」になります。ベーコン、スモークチキン、スモークドタン、ロースハム、ソフトビーフジャーキー、燻タマ、魚介類の燻製等々ほとんどのものが温燻できます。
 漬け込みは1日〜1週間。2・3時間〜1日程度乾燥し、燻煙の温度は30〜80℃(私は80℃)で、1〜8時間程度燻煙します。後乾燥を1〜2晩すれば食べ頃になります。

【熱燻】

 熱燻は「香りを付けたロースト」と考えています。100℃以上の熱でタンパク質を完全に凝固させます。キャンプなどでは、DO(ダッチオーブン)を用いて豚バラで簡単ベーコンがつくれます。
 漬け込みが0時間(一夜干しなど)〜1日程度で、燻煙も15分〜3時間程度です。燻煙後、温かい内に食べた方が美味しいでしよう。