新緑の 木陰小さく 揺れており 木々の葉に 夏めく雨も 染まり行く 春の色 春夏和むや バラ一輪 踊るよう 立夏に草木 伸びて居り 空に舞う 皐月の風の 香りかな 散りはじめ そっと包むや 初夏の夕 茜射し 酒も冷えたか ところてん 冷酒買い 花屋に気づき カーネーション ケーキ買い 無口な息子や 母の日に 何よりと メニューに載りたり 桜海老 うまそうに 湯気も見えたり 寒き夏 思いより 日差しに向かい アマリリス 朝日射す 煩き蝿の 出窓かな |
春の蚊や のたりと飛んで 窓眺め |
米研ぐや 遅き夕暮れ 水温む |
船頭の 語りも揺れて 春の風 海鳥の 声も優しく 風光る いとしさの 意味問う娘 春の海 (南房総仁衛右門島にて) |
布団干し 詩人の心 弥生月 |
(立春の日に。。。) 立春や 屋根の積雪 やわらかし 薄き雪 集めし達磨 淋しげに 残り雪 通学の子ら 声弾む |
滝落ちて 名残のもみじ 陽に映える 龍王峡 小春日和に 背も温し 滝寒し 天ぷらそばや 柚子香る (鬼怒川龍王峡にて三句) |
雷鳴や 桜もみじの 花火かな 秋雷や もの悲しくも 鳴りにけり 秋雨か 結露の筋かと 夜光る (秋雷三句) |
駅淋し 桜もみじや 葛根湯 |
釣り人と 波の音聞く ススキかな |
朝ぼらけ 柿の実ひとつ 登りおり |
日も高し 新米の香や 朝寝坊 東北の米どころigaigaさんちにて一句・・・ |
赤とんぼ 小串の浜は 見えたるか |
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秋薄し浄土の池に亀浮かぶ 浄(きよ)き寺線香消えて残暑かな |
迎え火や先祖も笑みし子らの背に |
天せいろぬるき汁かな蝉の声 天せいろ箸も重たし蝉時雨 |
道迷い入梅鰯有りますと 港小路(みち)入梅鰯脂のり 海荒れて入梅鰯恋しけり |
* 古き傷いくつもの春過ぎ行きし |
父娘して 菜の花畑 揺れもせず |
* 流離譚踏む間もなしや淡き雪 |
* 負け役よ尻に敷かれて春の宵 |
* ビバルディー 春の楽曲も 梅一輪(字余り) |
* 古き椅子 古き本読み 冬篭り |
アン肝に 心感じて 北の海 |
* 初詣 愛を捨てよと 仏説く |
* 薬医門 梅干かじり 春遠し |
* 朝ぼらけ 凍てつく雲に 風もなく |
* 年の暮れ いちご白書に 煙草点け |
枯れ木の葉 降らせし風に 薬師堂 |
* オルゴール ネジ巻く手にも 年の暮れ |
* 塒入り 飛ぶ鳩も無く 枯葉舞う |
* 冬座敷 陽の射す縁を 踏みてみる |
* 霙降り 天使の梯子 晴れ間より |
* 玉子酒 黄身が固まり 母の顔 |
着飾りて 雄雄しき妙義 秋の空 |
柿紅葉 城下の里に 人もなし |
* 諸人も 帰宅急ぎて 月冴える |
* 時雨来て ホットコーヒー すすり居り |
* 故郷に 新米着いたと 妻訛り |
故郷へ 新米届く 国訛り |
* 里の秋 夕餉の煙 宿恋し |
木々染まり 西日の座る ベンチかな |
子天狗の 団扇のごとく もみじ揺れ |
ぽつねんと 古寺の門や 曼珠沙華 |
奥の院 滝の音ほどに 静まれり |
ひぐらしや 午後の御堂に あくびかな |
ひぐらしや 慈覚大師と 子等あそび |
静けさや 漢字テストに 油蝉 (脂汗とも読め・・・ハハハ) |
汗拭くや 杉の木蔭に 多宝塔 |
庭掃くや かやぶき屋根に 蝉時雨 |
木漏れ日の 石段しずかに 閻魔堂 |
気持ちよく 布団叩くや 蝉の声 |
洟一斗 ティッシュの箱も 間にあわず (正岡子規のパクリ・・・) |
冷麦も 秋呼ぶ雨に ちと寂し |
糸たらし 静かな海に 蜻蛉飛ぶ |
通り雨 蝉も黙りて 雨宿り |
ハハハハ。。。と 気が狂うほどの 暑さなり |
雷鳴や 小さく鳴りぬ 初夏の夕 |
初キスや 潮風ふきて アタリあり |
梅雨の間の 台風過ぎて 冷奴 |
風もなく 冷やし中華も 生ぬるし |
梅雨の間の 台風過ぎて 冷奴 |
ささやかに 乗せた三枚 チャーシュー麺 |