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         2009年2月からに読んだ本です


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こちらに収められた作品は、以下の本たちです。


 「家族旅行あっちこっち」             銀色夏生




家族旅行あっちこっち
                         幻冬舎文庫
                銀色 夏生  著
2005年ケアンズ、2006年宮崎都井岬、韓国、2007年金沢。3年ほどの間のご家族との旅行記です。
2005年6月発行の「つれづれノート14」で「つれづれノート」も終わりにすると書かれてからの3年間のうちに行かれた旅行のお話ですね。「つれづれノート」は終わりましたが、「ばらとおむつ」や「子供との暮らしと会話」が発行されご家族の様子を知ることができました。たしか、その中において旅行にいくと書かれていた部分もあると思うのですが、どのような旅行かはわかりませんでした。今回の作品は1冊の本にはまとめられなかった小旅行の記録といった作品になると思います。
兄弟や親しい友人宅に行き、いろいろと話しをしているうちに
「そういえばこの前、旅行に行ったんだって?」
「ああ。。。写真があるからみるか?」
「うん、見せてよ」
と、アルバムのページを開き旅行の話しを聞く。
「こっちの写真は?」
「ああ、それは去年の夏休みに出かけたんだ」
「よく家族旅行に行くんだなぁ、どこ?」
「韓国!!今は安くいけるからな」
なんていう会話の記憶を皆さんも持っていることと思います。
今回の作品は、このような親しい人のアルバムを見せてもらいいろいろと旅行のエピソードを聞くという感じで読める作品でした。なんとなく銀色夏生家でお茶でも入れてもらってお話しを聞く感じかな。。。。そんなのんびりというのか、ゆっくりとした時間の流れの中での一時。読者はこんな感じで読めると思います。
ですから写真が主でお話しはとりとめもなく出てくる言葉。
普通の人が普通に、誰でもがするような家族旅行です。
舟での釣りを楽しみにしていたら天候が悪くてだめだったとか、もし銀色夏生というプロの詩人が取材で旅行をしたら、天候のよくなったときのものを記事にするでしょうが、普通の人の普通の旅行ですからどんよりとあきらめます。ホテルは工事中だった。雑誌の取材なら前もって調べておくでしょう。でも、銀色夏生家はそんな中に旅行を楽しみます。
こういう意味でも、やはり親しい友人の普通の家族旅行の話しを聞くような本なのです。
ですから、詩人の旅行記!という楽しみ方はできませんね。夏生さんの家族旅行記は皆こういう感じです。(中には心の中が現れるような旅行記もありますが)
でも、どうでしょう?
普通の人が普通の旅行をした思い出とは?
雑誌に出ているような素敵な旅行ではなく、何かしらのアクシデントがあったり、見たい場所が休みだったり、食べたいものが見つからなかったり、子供が病気をしたり怪我をしたり、失敗をしたり。。。。。。。こんなことが「家族旅行」の思い出として残るのではないでしょうか?旅行中の風景などは覚えていないけど失敗はいつまでも残っている。そのときのことを写真を見ながら思い出してみんなで笑うとか。。。。
これが「家族旅行」ですよね♪
こういう視点でこの作品を読むと、写真を見ると楽しいんじゃないかな。
ケアンズに行かれたときは、母「しげちゃん」はお元気だったのですね。今は脳溢血で長い旅はできない。。。。。ひとつの家族の中に流れていく時間。。。。それも皆が持つ時間の流れです。

                2009年2月16日 記

                                夕螺