このホームページは商売用のものですので、政治的な主張を含む原稿を公表することへのためらいは正直言ってありました。しかし、あえて公表するのは、自分の考えを持ちそれを人に問いたいと熱望することが、私が言葉を習得する原動力だったからです。考えの中身はともかくとして、自分の考えを発表することをためらうような風土がある限り、日本人の英語も、そして日本人の日本語も、そして日本社会も変わることはないでしょう。

 六年間在籍した仙台トーストマスターズクラブを私がやめたのは、スピーチサークルでありながらスピーチをやらないメンバーが増えて、緊張感が薄れてきたからです。スピーチをやらないメンバーが増えた理由は単純で、「作文は書けても論文が書けない日本人」が多過ぎるからです。言葉は他者の考えを理解し自分の考えを表現する道具です。いかなる言葉を習得するのであれまず第一に必要なのは、自分が自分の主人になって自分の言葉を使おうとする意志です。                  
あとがき
 2003年6月記   鈴木 康