第66話

神さまの由来を知ろう!(熱田神宮編)



 神社は、最近ブームになってきたのか、参拝する人が増えてきた気がするのですが、
 神社にお祭りされている「神さま」のこととなると、あまり関心がなく、神さまの
 お名前や働きについても、よく分からない人が多いようです。

 もちろん、神さまの名前を知らなくてもいいのですが、たとえばあなたが、「そこの人」
 と言われるのと、「 〜さん」と名前を言ってもらえるのとでは、どちらが心地よいで
 しょうか?

 さらに「 〜さんは、ケーキを作るのがとってもお上手だそうですね・・・」
 と言われると、もっと嬉しくなりますよね。

 神さまも同じなのです・・・・
 名前や由来を知って、心を向けることで、とっても喜ばれるのです。

 「じゃあ 名前や由来(働き)は、どうやって知るの?」
 ということになりますが、日本の神々は「古事記」や「日本書紀」等の神話を読むことで、
 神々の名前・由来・働き・活躍を知ることができます。

 ただし、神話に登場する神々以外にも、たくさんの神々がおられ、また、同じ神さまでも
 呼び方が変わることも多いので、一度に理解しようとするのではなく、身近な神社の
 神々のことから学ばれることをお勧めします。


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 たとえば、熱田神宮では、「熱田大神」がご祭神になっています。

 熱田大神は、「天照大御神」のように人間の姿をしたような神さまではなく、ご神体は剣で、
 その象徴として「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」をお祭りしています。

 折角ですので、「草薙剣」について説明しましょう!

 日本武尊(やまとたけるのみこと)が東国の征伐に向かったとき、だまされて野原で
 焼き殺されそうになります。

 そのとき、この神剣が草を薙ぎ倒して、日本武尊の命を救ったことで、「草薙剣」と
 呼ばれるようになるのです。そして、その地が焼津です。

 日本武尊は、尾張の国造(くにのみやつこ)の娘である「宮簀媛命(みやすひめのみこと)」
 と結婚して泊まった夜に「草薙剣」が神々しく光を放っているのをみて、溢れんばかりの
 剣のご神気を感じ、姫に「この剣を大切に祀って私の御影としなさい!」と言ったのでした。

 東征を終えた日本武尊は、妻の宮簀媛命(みやすひめのみこと)に、大事な護身の
 草薙剣を預けて、伊吹山の邪神を退治に出かけますが、逆に邪神の毒気に当たって
 病気になり、無念の死を迎えてしまいます。

 悲しんだ宮簀媛命は、日本武尊との契りを守り、尾張一族の祭場だった熱田の地に
 草薙剣をお祀りしたのです。
 (倒木の炎が消えず、水田が熱したので「熱田」と呼ばれたとのことです)


 古事記では、宮簀媛を「美夜受比売」と表記するのは、この契りのことを表しているのかも
 しれませんね。

 このように「草薙剣」に関して、宮簀媛命がとても深く関わっています。

 「氷上姉子神社」(名古屋市緑区火上山)の「氷上」は「火上」であり、「姉子」とは
 「夫のない乙女」の意味を表しており、宮簀媛命のことを示しています。
 その流れから、火上山が元熱田と云われているのです。


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 熱田神宮には、熱田大神(草薙剣)を主祭神として、相殿には、天照大神、
 素盞鳴尊(すさのおのみこと)、日本武尊、宮簀媛命、建稲種命(たけいなだねのみこと)
 と草薙剣に縁のある神が祀られています。

 素盞鳴尊は、ヤマタノオロチを見事に退治の際、ヤマタノオロチの尾の中から
 天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)という神剣(三種の神器の一つ)を発見し、
 天照大神に奉納します。

 その後、天照大神から天孫降臨したニニギノミコトへ手渡され、そして、ヤマトヒメから
 日本武尊に渡って、草薙剣となるのです。

 建稲種命は、宮簀媛命の兄で、日本武尊の蝦夷征伐に副将として大活躍されたと
 伝えられています。

 このように神さまのことが少しずつ分かってくると、草薙剣と熱田神宮の
 相殿(主祭神を含め、複数の神さまが祀られた社殿)の神さまとのつながりや流れが
 理解できるので、参拝も面白くなってきます。


 ただし、古事記も含めて歴史書は、時の権力の流れによって都合の良いように書かれている
 こともあるので、真実はよく分からないものです。

 たとえば、熱田大神である草薙剣は、
   ・日本武尊自身を表しているという説、
   ・草薙の剣を御霊代とする天照皇大神であるという説、
   ・尾張一族が奉斎した太陽神であるという説
 などがあり、議論が分かれています。

 また、天叢雲剣と草薙剣は実は別のもの?という説もあります。
 権威をつけるために後から三種の神器に結びつけた・・・・という見解です。

 神社マニアの中には、真実の説に過剰に燃えて、あらゆる文献を調べて解明しようと
 する人がいますが、私はこういう議論にはあまり興味が湧かないというか、解明しない
 方がよいと思っています。


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 元来、人間の感じ方や価値観は十人十色であり、片方に都合のよいことを正とすれば、
 もう片方からみれば悪になってしまうものです。

 私が言いたいことは、ひとつの説に固執しなくても、いろいろな説があることに意味や
 価値があるのでは・・・と感じています。

 もちろん、過去の真実を追究することも大切かも知れませんが、それよりも、今を最善に
 生きることの方を神さまは望まれているのではないでしょうか・・・


 あなたなら、自分の過去をすべて知っているストーカーと、今の自分を励まし、
 応援してくれるサポーターと、どちらがありがたいですか?

 神さまも過去の事実を暴かれることよりも、人間がもっと神さまの存在に気づき、
 感謝の心をもってもらいたい!と、おっしゃっている気がします。

 どうせなら、正しさにエネルギーを使うより、神さまの気持ちを理解し、
 神さまを応援して喜ばせる心地よさにエネルギーを使いたいものです。


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 日本神話の神々のことを知ることは、神さまに心を向けていることになり、おかげ様に
 感謝でき、今を心地よく充実することにもつながります。
 (ただし、願いではなく、笑顔で祈ることをお忘れなく!)

 さあ、皆さんもまずはお近くの神社に参拝して、神さまの名前と働きを知りましょう!

 そして、名古屋近郊の皆さんや熱田神宮に興味のある方は、2月22日の私のセミナーに
 参加して、楽しく神さまのことを学び、宮簀媛命をお祭りした聖地<元熱田>の
 「氷上姉子神社」と、熱田神宮にてツウの参拝をし、山けんと一緒に神さまに応援エールを
 送ってみませんか・・・
 (ピンと来た人は、即セミナーに申し込んでくださいね)




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