第61話

神社参拝は祓いに始まり、祓いに終わる


お正月の神社は大賑いで、活気があって大いに結構なことだと思いますが、 残念なことは、参拝の心構えとそのやり方に問題があることです。

特に、有名な神社や寺院では人が殺到するので、前に進むのも一苦労。
その結果、お手水もせず、お賽銭を後から投げている人もみかけます。

そして、二礼二拍手もなしで、いきなり「どうか 〜を叶えてください!」
と一方的なお願いだけして、摂社・末社もお参りせず、神社をあとに・・・

もしかしたら、これが日本人の大半の参拝法かも知れません。

このことが「間違っている」とか「悪い」とか言うつもりはありませんが、 わざわざ神社に足を運んでいるのにもったいないな〜と言いたくなります。


神社は、神さまとのアンテナとなり、交流させていただく神聖な場所です。

本来、神社は神聖な神さまにお会いするのですから、日頃の穢れを、まず きれいに清めてからお参りするものなのです。
そのため、昔は神社のそばの川で心身を清めて、禊(ミソギ)してから 神社に参拝していました。

そして、川の名も「御手洗(みたらい)川」と呼んでおり、京都の上賀茂神社 や下鴨神社の御手洗川は有名ですが、今も全国に御手洗という地名が たくさんあります。

私も神職の資格を取るときには、上賀茂神社の御手洗川と下鴨神社の 御手洗池で禊(みそぎ)の実習をさせていただきました。

下鴨神社の御手洗(みたらし)池は、底から清水が湧き出ています。 御手洗は、直澄(ただす)という意味があり、下鴨神社の糺(ただす)の森 の語源ともなっています。

土用の丑の日に御手洗池に足をひたせば、罪・けがれを祓い、疫病・安産にも 効き目があるともされています。

この御手洗(みたらし)池の砂地から湧き出る泡の水玉を形取って 作られたものが、あの「みたらし団子」の発祥となっています。

1本には団子が5個さしてあり、「頭」にあたる一番上の団子が少し大きく、 やや距離を離して他の4個の団子で「手足・体」をあらわしています。
大祓いの紙の人形(ひとがた)と同じように団子が人間の体の写しとなり 神前に供えてお祈りをすると厄除けになるといわれています。

こういう事実を知ると、御手洗(トイレ)もデドックス(排泄)をさせて いただき、心身を清める大切な場所だということになり、きれいにしておく ことがいかに重要なのか納得できますし、みたらし団子もお供えしてありが たく感謝していただくと、お祓い団子(笑)となるわけですね。

神社もそうですが、神道は「祓いに始まり、祓いに終わる」と言われており、 お祓いは最重要なこととされています。

現在でも、参拝する前に清めてから神さまにお会いすることには変わりはなく、 「御手洗川」の代わりとして、神社に「手水舎」があるのです。

神社では、「手水舎」で作法どおりお手水をして、「祓戸社」や「御手洗社」に じっくりお参りした後の清らかな状態で、ご本殿に向かうのがポイントなのです。 「手水舎」の水が流れていない神社では 、祓戸の大神さまのご開運をお祈りして 「祓戸(はらへど)の大神たち、参拝するわれを 祓へ給ひ、清め給へ」と ハートからしっかりとなえるといいでしょう。


・ご本殿で鈴を鳴らすのも、場を音霊で清めるための一種のお祓いです。
・お賽銭も、お金で自分を祓っているのです(これはお金を払うにつながります)
・二拍手も自分のオーラのお祓いとなります。
・本殿にある鏡も、邪気を中に入れず、はね返すお祓いの意味もあります。

つまり、神社はお祓いの連続であり、しっかりお祓いができた人ほど、神さまと つながりやすくなり、効果的な参拝をしていることになるのです。

ただ、鈴が祓いとしても、力任せに「神さま オレの願いを一番に聞いてくれ!」 と、エゴの強さで鈴をガンガン鳴らしている人や本殿に向かってお賽銭を投げて くる人が多くなると、お祓いどころか、神さまも「このままでは身が持たない!」 と、ご本殿から逃げ出されることでしょう。

私も、お正月に神社の本殿側で受付しているときは、参拝者のお参りを神さまの 側から見ている形になるのですが、お参りの作法やマナーのできていないことが 気になってストレスがたまり、また拝殿には人の念が渦巻いていて、神社にいる のにドッと疲れてしまうので、いかに神さまが大変であるかよく分かります(笑)


特に残念なのは、お賽銭を投げるという行為です。
お金を投げることは、神さまにご無礼な上に、お金を粗末に扱っていることになり、 参拝しても、かえってお金や支(払い)で苦労する人生になりかねません。

お賽銭は投げ入れず、お賽銭箱の前で「おかげさまで、ありがとうございます」 と、言いながら丁寧に納めるように入れると、払いが祓いとなり、神さまに通じる 光輝いたお賽銭になり、金運もついてくるのです。


お祈りは御本殿の御鏡を観て、自分に内在する神さまのおられるハートから、 笑顔で神社の神さまを喜ばせるセリフを心を込めて言霊にすると、その波動が 神さまに通じ、今度は自分のハートがあたたかくなり、自分の神さまが喜びます。

「神は鏡のごとし」で、自分の発した言霊に合わせて神さまのエネルギーが返って くるので、明るく、嬉しく参拝することがとっても重要なのですね。


ということで、神社での参拝の作法は、基本どおりすることで自分がしっかりお祓い することができ、神さまとつながり、親しくなれるというわけです。

そして、より神さまと通じ、マニアック?に仲良くなりたい方は、私のセミナーや 参拝ツアーに参加してください(笑) お申し込み、お待ちしております。


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