第60話

神は、火(か)水(み)の調和の働きなり


「火」は縦に上がる陽の働きがあり、「水」は横に広がる陰の働きがあります。
そして、火と水で、火水(かみ)となり、神になります。

たとえば、父の働きは「火」(陽で縦)で、母の働きは「水」(陰で横)となります。
父は子種の火を付け、精神を子に伝え、母は羊水に包んで胎児を大きくし、 産後は母乳でわが子を育てます(現代では通用しないかもしれませんが・・・)

子どもが道で転べば、父親は「泣くな!立ち上がれ!」と縦の働きで叱咤激励し、 母親は「痛かったね・・・大丈夫?」と、子どもを横にしたまま撫でて癒します。

どちらの声かけも痛さが和らぎ、元気になります。
子どもの教育にとっては、どちらがいい?というものではなく、その子どもの状況に 応じて、両方の働きが必要となります。

神道はどちらかといえば、父の陽の働きであり、「元気」が湧き出てきます。
仏教は、母の陰の働きで「慈悲、救い」で受けとめてもらい、気が楽になります。

ということで、神社(陽の働き)と寺院(陰の働き)の両方の力をいただける日本は とてもありがたい国であり、神社、寺院の両方を参拝されることをお勧めします。


また、火は左(ひだり)を、水は右(みぎ)を示しており、左手の「火」と右手の「水」 の両手を合わせることで、神(かみ)と通じる「祈り」の手になります。

小学校の漢字の勉強で、印象に残っている書き順に「右」と「左」があります。
右は「ノ」から、つまり縦→横の順で、左は「一」から、横→縦の順になっています。

働きから考えると、右(水の働き)が横から先で、左(火の働き)が縦から先になりそうなのに・・・なぜ?

この答えを深田剛史氏が著書「数霊」で次のように書いておられます。

  「火(左)は、水のための火であるが故に、横が先なのであります」
  「水(右)は、火のための水であるので、縦が先に来るのであります」


なるほど・・・相手のお役に立つことが、自分を活かすことになるということです。

このように、火の働きと水の働きが陰陽調和されたとき、神なる力が顕現します。

祓い清めは、水でミソギハライをしますが、火は煩悩を焼き祓うとされています。
神棚や仏壇では、お供えの水とろうそくの火とのセットで、家の中を浄化させるのです。
お供えの塩にも、フライパンにのせて火をかけることで、海の塩(水)が火と調和 して火水(神)となり、より浄化力がアップします。

水に火を当てると、お湯になり、風呂に入れば、身も心もあったまります。
この心地よさは、まさに神(火水)さまに包まれるような一体感?を味わえます。

このように火と水の働きがそれぞれバランスのとれた状態で働くことで、陰陽調和 され、さらにバージョンアップした力を産み出すのです。


火の縦の働きは、現実に置き換えると、両親・ルーツへの想い・行動とつながります。

水の横の働きは、仕事、結婚、人付き合い等、現実での金運、人脈につながります。

火は、原因(陽)の火種にあたり、水は、現実の結果(陰)や現象面に現れてきます。

そんな中、火の働き(親・先祖・ルーツ)の流れに、わだかまりや憎悪の感情があると、 その火の流れの詰まりが水の働きに詰まった状態として現れ、水が滞ってきます。

男性の場合、父を憎んでいると、仕事や上司に恵まれず、母を憎むと、妻や結婚 で苦労することが起こりがちです。

女性の場合は、父が嫌いだと、結婚や夫で苦労し、母を嫌うと、周りの友人や知人 から嫌われたり、裏切られたりする傾向があります。

もちろん理由があって憎んだり、嫌ったりするのですが、両親や先祖の闇をみつめる のではなく、闇の中の光をみつけて、嫌悪から感謝に変えていくことで、光の世界が グングン増えていき、自分が光に包まれていきます。

火は「霊」につながり、自分のルーツであるとともに、一霊四魂という本来の自分 の神性であり、自分の放つ神なる光そのものでもあります。

ルーツである両親・ご先祖・産まれたときから見守ってくださっている産土の大神さま、 産土の守護仏さま、住んでいる土地の鎮守の大神さまに感謝し、自分を励まし、応援し、 輝かせる努力をすると、「火」である縦の働きがどんどんクリアになっていきます。

その結果、現象面で現れる「水」の働きも澄んでいき、現象面も「辛い」現状から、 横棒が一本増えて「幸せ」が集まってきて、運命が好転していきます。

そして、神(火と水)の陰陽調和の働きを最大限に招く言霊の代表といえば、やっぱり 「おかげさまで、ありがとうございます」ということになります。


一覧   第59話 神さまの立場になって神さまを喜ばせよう!   第61話 神社参拝は祓いに始まり、祓いに終わる