第38話

神さまと仏さまは表裏一体


神さまと仏さまの違いは?と聞かれるとなかなか説明が難しいのですが、 イメージとしては、神が「基礎の世界」だとすると、仏が「応用の世界」という感じです。

最初は神さまだけで十分だったのですが、人間が神さまの方向からずれることが多くなり、 何とかならないか?ということで、苦しむ人間を助ける存在が必要となり(ほっとけない?) 神の変化身として「仏(ほとけ)」が現れたというわけです。
神さまには、具体的な形はありませんが、より人間に近い存在である仏さまには、 人間にとってイメージしやすい仏像があります。

日本では、仏教の力が強いときには、
「神は、仏が神の姿となって現れた存在である」として仏が本地であるといい、
時代が変わると「神が本地で仏として姿を変えて現れている」といっています。

たとえば、八幡神は阿弥陀如来の変化身とされ、僧侶が神社のお世話をしていた時代も あるのです。

どちらにしても、神と仏は切り離すことのできない関係なのです。

仏(仏尊)を分類すると、「如来」「菩薩」「明王」「天」に分かれます。

「如来」とは、真の悟りを得たものの意味で衆生を真の悟りに導くことを目的としています。
神道に置き換えると、天津神のイメージで上から光が降りてくるという感じです。
大日如来は太陽の化身ともいわれ、天照大御神ともリンクしています。

「菩薩」とは、如来にいたる前段階として、慈悲の心で衆生を苦しみから救済しながら、 自らも修行を続けている存在です。
神道でいえば、苦しみを近くで助けてくれる国津神のイメージで、民衆の間では如来よりも、 菩薩信仰のほうが盛んでした。
地蔵菩薩は、地獄までいって、人間を救うご存在です。

「明王」とは、救い難く、仏法に敵対する人間を厳しく導く存在です。
そのため、その形は恐ろしい姿のものが多いが、本来の教えは菩薩と同じで慈悲のご存在なのです。
また、「明」は霊的な智恵を意味し、重要な真言の異称を表しています。
不動明王は、その中心的ご存在です。

「天」とは、古代インドで信仰されていたバラモン教やヒンズー教の神々を仏教に取り入れたもので、 天上界の神々を意味しています。
毘沙門天にみられるような仏法を信仰する人を外敵から守る護法神としての性格と 大黒天(大黒さま)のような現世利益的な福徳神としての性格があります。

このように仏尊というご存在は、それぞれに役割があり、人間を身近で守ってくださっているのです。

神さまと仏さまは表裏一体の関係です。
神さまだけでは、人生が苦しくなったとき戸惑ってしまいます。
そのときには、生き方の教えである仏さまの力が必要なのです。

仏尊の名前や働きを知り、真言を唱えることで、自分だけでなく、ご本尊さまを拝んでいた ご先祖さまにも仏さまの力がいきわたることになります。

お彼岸のお墓参りの前に、仏さまについて知り、真言を唱えてみませんか・・・


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