第28話

おかげ様に好かれるタイプ その一


「おかげさまで・・・」というのは、日本人特有のすばらしい表現ですね。
お世話になった時に使いますが、この「おかげさま」とは、私たちの後ろにおられる「背景」であり、自分を守護するご存在のことでもあります。

具体的にいうと、先祖・守護霊・守護仏・産土の大神という感じになります。
この背景のご存在に感謝することが、「おかげさま」なのですね。

そういえば、昔から日本人は、「人はいくらだませてもお天道様はだまされん」
「ご先祖様が草葉の陰で見ている」などと言っていました。

実際に、天からも、地からも、おかげ様が見ておられるのですが・・・

この昔から日本人に受け継がれてきたお天道様やおかげ様の意識は、悪いことに対するブレーキになり、人の道に活かされていたわけです。
このような見えない背景のご存在に気づいている人は、そのご存在に感謝することができ、「おかげ様」から好かれます。


この間のことです。

朝、産土神社でお参りしていると、隣におばあちゃんの気配を感じました。
おばあちゃんはゆっくりと押し車を横に止め、大きな声で祓い詞を唱え始めたのです。

最初は気になって、こちらが祈るのに集中できなかったのですが、聞いていると生かせていただいている感謝と家族の安全を心をこめて祈っている波動が、こちらにまで伝わってきたのです。
それからは、祈っておられる姿がなんとも微笑ましく感じられるようになり、自分もおばあちゃんの祈りを応援したくなってきました。

一番心に残ったのは、「おかげさまで・・・」「ありがとうございます・・・」 と何度も頭を下げて唱えられていたことでした。
こんな風に祈られると神さまも「よし!力をかすぞ!」と思うものです。

「おかげさまで・・」と言える人は、おかげ様から好かれるわけですね。

いい気分になったので、帰り際におばあちゃんに軽く会釈しました。
すると「おはようございます・・いつもありがとうございます」とにっこり(^_^)
初めて会う私に、ていねいにあいさつされたのでした。
私はますます嬉しくなりました。

私にとっては、初めて会うおばあちゃんでしたが、おばあちゃんの方はというと・・・・・
知る知らないにかかわらず、「いつもありがとうございます」という感謝のあいさつをする習慣ができていたようです。

このおばあちゃんこそ「おかげ様」から好かれるタイプなのですね。

「おかげさま」で、私もさわやかな一日となりました。(^_^)/~


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