中華麺の製造工程

2003年06月05日

2種類の小麦粉を混ぜ合わせている
当店の場合、強力粉にグルテンの度合いの調整のため、中力粉を混ぜ合わせる。、シーズンに合わせて配合を気まぐれ気味に変えるが、季節の端境期が一番あたまが痛い。

ちなみに強力粉は高級パン用粉。(最高級パン用粉というのを使ったこともあるが、麺には向かなかった。) 中力粉は超高級うどん用粉である。(値段はダントツに高い。うどんを作るための粉なのだが、これにも調整のため使用している。)

2003年06月06日

かん水を作る
ラーメンは「かん水」というアルカリ性の強い液を入れて練りこむ。(アルカリ度は10くらい)
でないと、うどんになってしまう。
濃度は%でなく「ボーメ」という単位を使う。普通は2〜6くらい。当店の場合、良くも悪くもカスカス最低の2度。そういう意味ではうどんに近いかも知れない。

2003年06月06日

いよいよ水回し
初期の練りを誤ると、あとで不具合が発生する。
ガン玉とかズル玉と言われる、水分を吸収してない玉が出来ないように練る。

2003年06月06日

もう少し、まだまだ
小麦粉は概して言えば、「もう、水は入りません」という顔をする。
蕎麦とは反対である。
「嘘をつくな、まだ入るわい」と少しずつ水をやる。

かん水に反応して黄色に変色する。が、時間の経過とともにくすんだ色に変化するため、たいがいは着色料を使用する。
 以前は当店でも天然クチナシ抽出の物を使っていたことがあるが、面倒なので止めた。

2003年06月06日

練りあがり
ここら辺からは、その店の好みや、かん水の濃度の違いなどから微妙なところ。
当店の場合はこのくらいで出来上がり。

2003年06月07日

これより、延しに
すべり台に乗せ、ローラーにかけて麺帯をつくる。

2003年06月07日

最初は厚く
こんな感じで、帯状にしていく。
途中で包丁をいれ、二枚合わせて、ローラーにかける。
腰を強くするためと空気を抜くためだが、当店の場合は徐々に薄くしながら三回。
映画「たんぽぽ」も三回だったので、よく勉強してるなと感心した。

2003年06月07日

これが麺帯
ここから打ち粉をしながら、徐々に薄く延ばす。
この作業が少々つらい。
粉は吸い込む。腕は痛い。足も痛い。退屈。時間がかかる。etc

2003年06月07日

舞い上がる打ち粉
打ち粉は日本手ぬぐいや、ガーゼで袋を作り、手で振る。
麺帯の表面が赤ん坊の肌のように綺麗な時は大成功なのだが。

2003年06月07日

ダレないように
麺帯がするすると滑り落ちるのを防ぐために、このような仕掛けをする。
理屈が一発で分かる人はスゴイ。

2003年06月07日

延しの完了
ここまでくるともう一息。
粉の合わせから、ここまで約40分は掛かる。
ちなみにこれで40食分くらい。

2003年06月07日

切り刃で
いよいよ、切りに入る。
麺の出口にゴム板状のものを取り付けて、出てくる麺にストレスをかけてやれば、いわゆる縮み麺となる。理屈はケーキのクリームの飾りと同じである。当店の場合はストレート。

2003年06月07日

巻き取り。
農家で言えば、ハーベストでも言うんだろうか。
巻き取り(玉取り)作業であるが、実った作物を収穫するような気分。
1食分150gくらいであるが、手作業のため若干狂う。大と小の差で5グラムはあるだろう。
しかし、腰が痛い。
巻き取り作業は1分間に6個。
60個作れば、10分間、中腰の姿勢の作業。
ともあれ、製麺の作業は完成。

「えっ、何故、蕎麦のもやらないのか」ですって
それは蕎麦をやると、中華麺と違って、途中で手が離せないんです。(カメラマンが私ですから)
それに、何かにと面倒になりそうだから、今のところやる予定はありません。



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